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「天気のいい日に外遊び」があらゆる習い事よりも優れている理由

子どもが成長するにつれ親として気になってくるのが、「習い事」ではないでしょうか。何を習わせたらいいのか、我が子はどんなことに興味があるのか……。そんな尽きない親御さんの悩みに対して、今回の無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』では一つのヒントを提示しています。

どうする?習い事

子どもがある程度大きくなってくると、習い事……なんて話も出てくることがあるでしょう。

人によっては、内外から相当のノイズに悩まされているかも知れませんね。

もちろん、価値観・考え方は人それぞれではありますが、その判断は確実に子どもの人生に影響を及ぼします。今号では「子どもが自分自身の伸びる力で自身に一番合った伸び方をする」ことを目指した“くろさわ流・習い事の考え方”をご紹介します。

(1)原則

まず大原則。

子ども本人の興味・意欲で決める

当たり前のようですが、意外と難しいポイントです。決して、「親やりたいこと」「やらせたいこと」を持ち出してしまわないように!この点は非常に繊細な注意が必要です。

子どもは、わずかでも親の意向を感じてしまうと、その意向に沿うように合わせようとしてしまう(そして、そのために自分自身の興味関心を犠牲にしてしまう)ことがあります。「パパは○○をやって欲しいけど、やりたくなかったらやらなくてもいいよ」という程度でも、充分にNGです。

ちなみに冒頭に挙げた4つの例は、いずれも「子ども本人の興味・意欲」ではないこと、お気づきでしたか?

頭では分かっていても、日常の中では“ノイズ(周囲から、場合によっては自分の中から聞こえてくる雑音)”に惑わされてしまいがちなもの。気を付けましょうね。

(2)制約

家庭の事情による制約はそのまま制約として課してしまってOKです。費用面だけでなく、時間的な制約や送迎のマンパワーなども制約があって当然。

ヘンに無理をせず、

「このスクールはお金がかかりすぎるから、うちにはムリだな~」

「5歳児クラスは夜7時しかないのか!それじゃあ家に帰ってお風呂入ったら寝るのが10時近くなっちゃうな。こりゃダメだ」

「ここはちょうど良さそうだけど、ちょっと遠いな。毎週2回も平日に送ったりお迎えしたりは、パパとママにはできそうもないよ」

と伝えてあげましょう。

限られた資源(ヒト・カネ・時間)でいかにやりたいことを実現するかという課題は、社会では当たり前のこと。子どもに対して隠したり避けたりするべき理由はありません

(3)機会提供

このお話をすると必ず受ける質問があります。

「子どもに興味があるかどうかは、どうすればわかるのですか?」

「一度やらせてみないと、興味があるかどうか分からないのでは?」

これに対する私の答えは、「まずは幅広くいろいろなモノを見せて・触れさせてあげましょう」です。

ただしそれは、各種スクールなどの見学や体験レッスンではいけません。スクールなどの中には、子どもの興味を惹いたり意欲を引き出す優れた技術を持っている先生がいることがあります。それ自体は大変素晴らしく、ありがたいことなのですが、子どもの興味・適性を見たい時には判断を難しくしてしまいます。仮に子どもが興味を示したとしても、それが子ども自身の適性からなのか先生の技術によるものなのかは区別がつかないからです(見学・体験は、やりたいことが決まった後、どのスクール・教室が合いそうかを確かめる段階で活用しましょう)。

くろさわ流としては、子どもに「興味を持たせよう」との意図を持たずに、ただ見て・触れる機会を持たせてあげたいと考えます。一番良い方法は「子どもが見ているところで親が楽しむ」です。例えばピアノなら、子どもには特に何も言わないで、親自身がピアノで遊ぶだけ。上手に弾けるかどうかは関係ありません。ネコふんじゃったでも、ドレミファソラシドでも、鳴らして遊べばOK。ほとんどの子は、これを見れば自分も触りに来るはずです。好きなように(壊さない範囲で…)触らせてあげましょう。

こういった機会を何度か作ってみて、その時の子どもの様子集中度合いすぐ飽きるかどうかなど)を見ながら、子どもの興味の対象とその強さを感じてあげてくださいね。

気をつけていただきたいのは、あくまでも「子どもが自分で見て、触れる」の範囲に留めておくこと。親が「やらせる」「教える」「指導する」ことのないよう、肝に銘じておいてくださいね。

(4)非一貫・非継続

子どもの興味がずーっと続くことはなく、むしろコロコロと興味の対象は変わるものだそれが子どもの自然な姿なのだと、あらかじめ覚悟しておきましょう。

「やってみたいなら、始めてみよう」という気楽さで習い事を始めても良いので、「興味がなくなったなら辞めてもいいよ」との穏やかさを持ちましょうね。

親だけがヘンに執着して、楽しくもない習い事を続けさせて親子ともに不幸になっているケースは、残念ですが少なくありません。

(1)でも述べたように、親の意思を押し付けることは厳禁ですし、親の意思をチラつかせてプレッシャーをかけることも、やはり厳禁です。やって良いのは、情報提供まで。

「ピアノって、ずっと続けて上手になってくると、思い通りに弾けて面白くなるらしいよ」

「スイミングを続けておくと、体が丈夫になって長い時間サッカーできるようになるって聞いたことがあるよ」

情報提供を受けたうえでも子どもが続ける意欲を持たないなら、潔く辞めさせてあげたいものです。「またやりたくなったら、やればいいしね!」と。

その覚悟を持ちながら見守り、万が一、長く続けることができたなら、それはひとつの奇跡。どれも続かなかったら、それも「いろいろなことを体験できた」という奇跡。心の中で喜びながら見守り続ける度量が持てれば、理想的です。

(5)学びの対象

形のあるもの答えのあるものばかりに目を向けてしまわないよう、気に留めておきたいです。

スクール・教室で習えるもの─スポーツ関連、外国語、お勉強、芸術関連etc…は、すべて形・答えのあるものです。

これらが無意味なものとは思いませんが、幼い子どもが「学ぶ」べき最も大切なことは、別の場所にあると、私は考えています。

その「別の場所」とは、「日常の遊び」。しかも、「外遊び」は、子どもにとって最高の学びの場・成長の場です。

同様に、「家庭の日常生活」にも、学び・成長のレッスンがいっぱい詰まっています。

習い事をテーマにしながら、ミもフタもない結論になりますが、普通に暮らし、天気の良い日にはなるべく外に出て日頃から子どものやりたい」「やってみたいを見守ってあげるだけで本来は充分なのだと思います。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 パパコーチ くろさわ 【発行周期】 週刊

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