MAG2 NEWS MENU

頑張ってきたピアノをやめるより、まずやめるべき「自己否定」

好きで続けてきたことが、突然辛くなってやめたくなる。小さな子どもにはよくあることかもしれませんが、大学生ともなると悩みは深いことでしょう。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の著者、柳川由紀さんの元に、ピアノで音大にまで進んだ女子大生から相談が届きました。柳川さんは、まずは、辛くなった理由をしっかりと探って、それを取り除くことができないか考えるべきだとアドバイスしています。

自信を無くし、続けられない

Q. 小学校から好きでピアノを始めました。発表会も楽しみでしたし腕に自信もありましたので、大学も音大に入学しました。けれども、最近続けるのが辛くなりました。楽しくなくなってしまったからです。

けれども自分にはそれしか取り柄がありません。大学を辞めてしばらくピアノから離れてみようかと思いますが、親を説得する自信もありません。(大学2年の女子大生より)

柳川さんからの回答

ピアノを随分長く習っていらっしゃるのですね。続けるのが辛くなる理由をもう一度振り返り、後悔しない未来へのヒントを見つけましょう。

1.人と比べていませんか

「そもそも何のためにこれを始めたの?」と自問自答してみましょう。楽しいから、好きだから始めたのに最近は楽しくも好きでもなくなってしまった、その理由は何でしょう?

人と比較して自分は「才能がない」「だめだめだ」などと勝手に落ち込んでいるのかも知れません。自分にあったペースや目標をもう一度振り返り、それを大事にしましょう。

2.ルールに縛られていませんか

今日は〇時間練習する、今月中に△を弾けるようにするなど、目標を立てるのは良いことです。仕事では必要かも知れませんが、好きなことならば、ルールが無くても焦らずペース良く進められるものです。ルールや数字に振り回されず「楽しく、快適」を大切にしましょう。

3.頑張っても報われないと感じていませんか

人はどうして頑張ると思いますか?それは「頑張る自分に価値がある」と思っているからです。つまり「存在するだけで価値がある」と感じるよりも「頑張らないと自分に価値がない」と感じている、ということです。

だから、「頑張っているわけでもなく居るだけで認められる人もいるのに、どうして自分はこんなに頑張っているのに報われないの?」と思うのです。

楽しくない、続けたくなくなってしまった、と思う理由の一つかも知れません。

家庭教育アドバイス…「自己肯定感を下げるのは自分」

自分にもっと自信を持ちたいと言う人は、もっと良い環境で働けたら、この資格を手に入れたら、年収が増えたら、そうすればもっと自分に自信を持てるだろう、と無い物ねだりをします。けれども、既にその時点で自分自身を否定していることに気づいていません。

自分で気づかないうちに自己否定しているのですから、自己肯定感が育たないのも無理はありません。自己肯定感を自ら下げてしまっています。

このような方の場合、良い環境で働いても、資格を取っても、年収が増えても、結局同じように無い物ねだりをして自分自身を否定し続けるために、いつまで経っても自己肯定感は低いのです。

周りから見たら、充分に素晴らしい人なのに、自己否定してしまうのは自己肯定感が低いからです。自分にダメ出しをするのを辞めましょう。自分を認めることです。

人からの評価を気にしている限り、なかなか自己肯定感は高まりませんし、自分を認めることもできません。今のあなたを認め、楽しむことが、自己肯定感を上げる第一歩になるのです。

image by: Purino, shutterstock.com

家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育 』

【著者】 家庭教育アドバイザー 柳川由紀 【月額】 初月無料!月額508円(税込) 【発行周期】 毎月 第1月曜日・第2月曜日・第3月曜日・第4月曜日(年末年始を除く) 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け