世の中は絶えず変化しています。今まであったものがなくなることも、なかったものが登場することも─。こんな時代をわたしたち、そして次の世代である子供たちはどう生き抜いていけばいいのか。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんがその4つの極意を紹介しています。
激動の時代をどう生きる? 情報をインプットしつつ、自分の価値観で生きることが大事
世の中の変化はめまぐるしい。今までもそうだったが、これからはもっと加速度的にそうなる。今まであったものがなくなり、なかったものが登場する。あった仕事がなくなり、まったく新しい仕事が生まれる。正しいとされていたことが×になり、×だったことが○になる。価値のあったものが無価値になり、見下されていたものが仰ぎ見られるようになる。人々の価値観も多様化するし、世代間ギャップも大きくなる
こういう時代にあって私たちはどう生きるべきか?次の4つを挙げたい。
1 センサーを敏感にして常に新しい情報をインプットする
2 よさそうなことは試しにチャレンジしてみる
3 やってみてよければ続ける。自分に合わないなら無理に続けない
4 1.2.3.4.をしながらも、常に自分の価値観で生きる。自分が楽しめることに注力する。好き・得意を伸ばす
1.について。これがないと、古い情報や間違った知識にとらわれて生きることになる。健康情報も、ビジネス情報も、生活の知恵も、常にアップデイトが必要だ。
2.について。これがないと、自分の埋もれている可能性が花開かない。
3.について。これがないと、自分に合わないことをいつまでも続けて、時間とエネルギーのムダづかいになる。子どもの習い事も同じだ。
4.について。これがないと、常に他人の価値観や世間の流行に従って生きることになる。
偏差値が高いからという理由で医者になろうとするとか。みんなが読んでいるからという理由でベストセラーばかり読むとか。受験がブームだから受験するとか、させるとか。いい大学を出たから国家公務員になるとか。
自分はどう生きたいかということがないと、常に振り回されたまま一生が終わってしまう。自分がないまま激動の時代に飲み込まれて、あっちへホイホイ、こっちへホイホイで終わってしまう。
自分が楽しめることは何なのだ?自分が好きなことは何なのだ?自分がやりたいことは何なのだ?そして、それらは自分が得意なことでもある。
これは得意だ。これなら自分は自信がある。これなら人に負けない。こういうものがある人は強い。自分の土俵で勝負できる人は強い。他人が何を言おうが関係ない。
つまり、スペシャリストだ。何でも一応できるというジェネラリストではない。エネルギーを一点集中させれば、誰でもスペシャルな存在になれる。そして、それは自分が楽しめる分野でなければ無理なのだ。嫌々やっている分野でスペシャリストになれるはずがない。そんな時間は全てムダだ。
でも、やり始めて途中で飽きたり、別のものに心引かれたりすることもある。もちろん、そういうこともよくあるし、それはぜんぜんOKだ。自分が飽きたらやめて、別のやりたいことをやり始めればいい。自分が選んで自分が楽しく熱中して、それに途中で飽きたなら全然問題ない。それらの全ての経験が自分の中に良き栄養となってくれるからだ。
こういう生き方が一番大事だ。子どもにもこういう生き方をさせてあげてほしい。常に親の価値観を押しつけていたら、子どもが自分の価値観で生きられるようになるはずがない。
最後にまとめ。1.や2.のようなことも大事だ。この2つがないとただの頑固者で終わってしまうし、新しい可能性も開かれない。でも、最終的には自分だ。変化の激しい時代に、自分を失っていては流されるだけで終わってしまう。1.2.と3.4.のバランスが大事だ。
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