上海市保健委員会のスポークスマンと上海疾病・感染管理センター局長らは8日、記者会見を行ない、「新型コロナウイルスがエアロゾル感染する」と主張したと韓国の中央日報、中国メディアなどが報じた。これまでは飛沫や接触で感染されるとされてきていたが、空気中に浮遊する微粒子の形態でも感染するとしている。
中国「新型肺炎、エアロゾル通じた感染可能」🔍中央日報https://t.co/ZwbYKtd5ya
— NewsPicks ニュース (@NewsPicks_NEWS) February 9, 2020
新型コロナウイルスの現状
現状、新型コロナウイルスによる死者は中国本土で900人以上となり、2003年のSARSの世界全体の死者数(774人)を超えた。感染者は4万人超で、横浜に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でも9日、新たに感染が確認され、合計70人の感染者が出た。クルーズ船で新たに感染が確認されたのは、20~70代で、男性4人、女性2人。国籍別はフィリピン4人、ウクライナ1人、米国1人とのこと。これで日本国内全体で報告された感染者は96人となっている。
記者会見の内容
上海市民政局の曽群副局長が8日に開いた記者会見によると、現時点での確定的な新型肺炎の感染主要経路は「直接感染」「エアロゾル感染」「接触を通じた感染」と判断されるとのこと。
「エアロゾル感染」とは?
8日発表された「エアロゾル感染」とは、同じ空間内にいる感染者の飛沫が浮遊する空気を吸い込むことによって感染すること。「空気感染」と勘違いされがちだが、異なるもの。「空気感染」は、汚染された空気が長時間維持されるが、「エアロゾル感染」は空気中に浮遊する時間が短いため、空気の流れによって隣の部屋などに感染が拡大する恐れはない。しかし、感染者と少し立ち話をしただけで十分感染し得る状態である。
厚生労働省のHPの重症の肺炎を引き起こす「レジオネラ菌」の感染例として、冷却塔水、加湿器や循環式浴槽などを通じた「エアロゾル感染」をあげている。では、「エアロゾル感染」を防ぐためにはどうすれば良いのだろうか。
エアロゾル感染の対策法
曽群副局長は会見で、エアロゾル感染の対策として「ドアノブや机とイス、便座などを75%のエタノールなどで拭いて消毒する」「手をきれいに洗う」「咳をするときに口と鼻をふさぐなど個人衛生も徹底する」「感染が疑われる患者の分泌物との接触を避け、生活用品を一緒に使用しない」「握手やハグを避ける」「窓を開け頻繁に換気する」などをあげた。
感染が広がる中、春節終了
10日には、休業を続けてきた多くの店舗が営業再開の予定日を迎えた。しかし、在宅勤務のままの職場や営業活動を自粛する企業も多く、通常の経済活動に戻るにはまだまだ時間がかかりそうだ。
Twitterの声
エアロゾル感染って空気中に漂うウィルスを吸い込む事で起こるんでしょ。空気感染とは違うって理屈は分かっても素人としては差は無いなー。
— スパーキー (@sparky_sparking) February 10, 2020
まずエアロゾル感染も1~2日前にやっとわかったのに、
空気感染するという事実がででくる可能性はかなりある。未知のウイルスで変異する可能性だってあることを忘れるな
— 松本イシレリ (@I_gotta_move) February 10, 2020
「新型コロナはエアロゾル感染はするけど、空気感染はしませ~ん!」って、喧伝している人達がいるけどさ。
こっちにしてみれば、怖さはどちらも変わらないのよ。
でもって、同じ口がこないだまで「マスクはしても意味なし」って言ってたけど、それって空気感染するって前提じゃないの?— なお 🐸 (@naofrog) February 10, 2020
うーん、専門家でもエアロゾル感染と空気感染との解釈で揺れているのかあ… パニック発生の予兆。
— tsrts (@tsrts) February 10, 2020
エアロゾル感染だとあの豪華客船の乗客は引きこもっていたところで結構ヤバくないか?
— いかサイダー (@Captdaisuki) February 10, 2020
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