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籠池夫妻に有罪判決。「森友問題」首相夫妻の関与は曖昧のまま

「学校法人森友学園」を巡る問題で、国の補助金などあわせて約1億7000万円をだまし取った罪に問われていた、同学園前理事長の籠池泰典氏(67)と妻の諄子氏(63)に有罪判決が出たとNHK朝日新聞など報道各社が報じた。

口封じのための国策捜査?

大阪地裁は、泰典氏に懲役5年の実刑を、諄子氏については国の補助金詐欺は有罪だが府と市の補助金詐欺は無罪として、懲役3年(執行猶予5年)をそれぞれ言い渡した。前回の裁判で泰典氏は起訴内容の大半を否認し、「安倍官邸の意向に忖度し、国民の目をそらすための国策捜査だ」と批判。諄子氏は全面的に無罪を主張していたが、検察側は懲役7年を求刑していた。

詳しい起訴内容

ふたりの起訴内容は次の2つ。(1)国有地に小学校を建設するため、金額を水増しした虚偽の契約書を提出し、国の補助金約5600万円を搾取 (2)運営している幼稚園で病気や障害のある園児への支援を偽り、府と市の補助金1億2000万円を搾取

森友問題に「私人」昭恵氏の影

森友学園をめぐる問題はまだある。「地中深くにある大量のゴミの撤去費用」として、国有地が鑑定価格から8億円以上を値引いた価格で売却されていたことだ。これについて泰典氏は「当時は知らなかったが、8億円を値引きするようなゴミはなかった」と話している。

詐欺罪についての判決は出たが、国有地取引についての問題は曖昧なまま。森友学園は、安倍首相の妻で「私人」の昭恵氏が名誉校長に一時的に就任していたほか、国有地の前で籠池夫妻と昭恵氏が3人で写っている写真が出回っている。さらに、泰典氏は「安倍晋三からです」と寄付金100万円が手渡されたと主張していることから、首相夫妻が「大幅な値引き」に関係しているのではないかと疑問視されている。果たして、「森友問題」は首相夫妻の関与に関する捜査が進まず、曖昧なまま終わってしまうのだろうか。

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source:NHK朝日新聞

image by:Gil Corzo / Shutterstock.com

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