MAG2 NEWS MENU

休校延長で「教育格差」を広げないために親がすべき3つの心がけ

緊急事態宣言の延長により、学校の休校も続くことになった地域では、子どもの学習の遅れを心配する声が大きくなっています。「教育格差」が広がらないよう親は何をしたらいいのでしょうか?メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の柳川由紀さんが、3つの心がけをアドバイス。ネット上の学習サービスを紹介し、フル活用を勧めています。

コロナ禍の教育格差を避けるには?

Question

今、家に籠らざるを得ない子どもたちの学習面が心配です。ドリルもすでに終わってしまい、家でできる学習といっても、親が教えられるものばかりではありません。

息子は新入生で、学校を知らないままなので、勉強の仕方もわからず、幼稚園の延長で遊んでばかりの毎日です。(小4女児、小1男児のお母様から)

柳川さんからの回答

学習環境が変化して親子ともに戸惑いが多い毎日だと思います。うまく勉強できる子どもと、そうでない子どもの間には教育格差が広がります。基礎力をつける低学年時代は特にそうです。そうならないための親の心がけを3つお伝えします。

1.オンライン環境を整えましょう

休校による在宅で必要なのはオンライン環境です。子どもの教育をリモートで行うとなると、ネット環境、デジタルデバイスを整えることが必要です。どうしてもコストはかかってしまいますが、自治体や学校でサポートしてくれる場合もあるので、問い合わせてみましょう。

2.学習サービスをフル活用しましょう

学校が、オンライン授業に対応していないところもあります。子どもの学習環境をよくするためには、個人で対応するしかありません。今では、様々な学習サービスがあるので積極的に活用しましょう。例えば、私見ですが参考までに以下をどうぞ。

「eboardホームスクール」動画(NPO法人eboard)
生活や学習のリズムを整えてもらえるよう、「eboard」や「NHK for School」の映像授業を時間割形式で配信。

「NHK for school」動画
 幼稚園から高校生までを対象に様々な動画授業を配信。

「東大生が考えた魔法の算数ノート なっとQ~」(小学館)動画
2020/8/31まで無償公開(株式会社レヴィ)。小学校3年~6年向けの内容で、算数を通じて問題解決の視点を養える。

「スクールTV」動画
小学1年生~中学3年生まで対応し、「教科書設定」を行うことができるので、自分の教科書にそった動画を視聴できる。

「MANAVIE」動画
小学生から大学生レベルまでの学習コンテンツ。「先取り学習」や、「学び直し」など状況に合わせて活用が可能。

「自然かんさつ入門シリーズ」動画
多数のイラストで気軽に自然観察のヒントが身につく。

「今日からはじめる自然観察」
小学校高学年から中高生・大学生も自然の不思議に気づけると評判。

「ちびむすドリル」(株式会社パディンハウス)印刷ドリル
知育学習。プリントアウトして利用。

スタディサプリ(有料)対象は小学4年生から。

「Kocriコクリ」(株式会社サカワ)動画
学校を知らない1年生向けの黒板アプリ。動画はYouTubeで配信。教員経験者が作成し、「まる」や「しかく」を探す図形の学習や数字の書き方も教えてくれる。

3.習慣化しましょう

学校へ行くことが当たり前だったものが、そうではなくなり、子どもにとっては、まったく新しい環境になったといえます。1日中自宅にいると、生活ペースが乱れがちで心身の不調を招きます。新しい学習スタイルを習慣化させ「毎日のやること」を決めましょう。

その際注意することは、子どもが主体的に決めることです。親が決めると子どもは「やらされ感」があるため、勉強への取り組み意欲が低下してしまいます。

学校がオンライン学習をしていなのならば、学校と同じように時間割を作り、45分学習したら10分休憩というようにメリハリをつけましょう。

家庭教育アドバイス…「繋がることが大事」

休校中の課題として挙げられることに「友達とのコミュニケーション」が挙げられます。アフターコロナでは、コミュニケーションの図り方がわからない、という子どもが出てくる可能性もあります。そのため、自宅学習をするときでも、Zoomやskypeなどで一緒に100マス計算をするなど友達と繋がる方法を工夫しましょう。

例えば、オンラインで自主的に朝の会、帰りの会をしたり、ランチ会をしたり、お昼をオンライン越しに一緒に作るなど、親子が孤立することのないような方法を取りましょう。

「人との繋がりを持つことは幸せになる」という研究結果もあります。これを機に「オンラインで新しい友だち」と繋がるというのも良いですね。コロナウィルスに負けず、健康に過ごしましょう。

image by: shutterstock

家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育 』

【著者】 家庭教育アドバイザー 柳川由紀 【月額】 初月無料!月額508円(税込) 【発行周期】 毎月 第1月曜日・第2月曜日・第3月曜日・第4月曜日(年末年始を除く) 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け