初めての子育てには不安や失敗がつきもの。わかってはいても失敗を重ねてしまうと、自信を喪失し深く悩んでしまうこともあるようです。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんは、自分としっかり向き合うことで自信はついていくとアドバイス。自分を知り、肯定的に見られるようになる10の問いかけと2つのリスト作りをオススメしています。
自分に自信がない
Question
子育てに自信がありません。娘が生まれてもうすぐ2年。私は自分が肯定されて育った経験がなく、子どもを育てる自信がありません。どうやったら自信を持てるようになるのでしょうか?(2歳女児のお母さまより)
柳川さんからの回答
誰でも初めての子育ては自信がなくて当たり前です。自信をもって子育てをしている方は少ないでしょう。親は、子育てをしながら自分自身が成長していきます。その中で自信がついてくるのです。
1.自分と向き合うことから
自分に自信を持つためには、まずは自分を知り、自分と向き合うことが必要です。自信を持てるか、自分を好きになれるかは、在りたい自分に対して、素直に行動できているかどうかで変わります。自分について知るために、次の質問を自分にしてみましょう。
- 最近感動したことは何?
- 毎日ちょっとした時間で満たされることは?
- 言われてうれしい言葉は何?
- 寂しく感じるのはどんなのとき?
- どんな時に力を発揮する?
- どんな時にやる気をなくす?
- どうすればやる気が復活する?
- 嫉妬するときはどんなとき?
- ワクワクするのはどんなとき?
- 年齢、容姿、状況、能力が関係なかったら何をしたい?
全体を通してよく出てくるワードは、自分の意識が向いているところです。どんな時に嬉しく、悔しく、自分の時間が何を中心に回っているのか分かります。例えば子供や家族が多く出てきたら、子どもや家族を大切だということです。同時に、依存しすぎていないかを客観的に確認しましょう。
また、人が多く登場する場合、相手の評価を気にしすぎていないかを確認してみましょう。人の登場が少ない場合は、自己中心的になっていないかを振り返ってみましょう。自分が価値を置いているもの、こだわっているものが分かります。
2.セルフイメージを高める
セルフイメージとは、自分をどう認識しているかという自分への思い込みです。これまでの人生で繰り返し、見てきたもの、聞いてきたもの、実際に体験した印象的な出来事によって作られます。自信がない人は、このセルフイメージが低いのです。セルフイメージを高める方法として、リスト作成をしてみてください。
- 感謝リストの作成
- 今日の良かったことリストの作成
感謝リストでは、当たり前のことも書き出します。親だから当たり前、兄弟や先輩だから当たり前、といった立場や役割を外して、「どんなことをしてくれていたか」にフォーカスします。
不幸な人やセルフイメージが低い人は、「してくれたこと」より「してくれなかったこと」を多く記憶しています。震災や事故などがあると、当たり前に起きていたことが、どれだけ価値のあるものだったかがわかります。「在るもの」に目を向けましょう。
このリスト書きを習慣にすれば、肯定的なことへのアンテナが広がり、自分を肯定的に見ることができるようになります。
家庭教育アドバイス…「肯定的な人との時間を作る」
朱に交われば赤くなる、類は友を呼ぶ、など周囲の人を見れば、その人がどんな人かがわかる、と言われます。お金持ちの周囲にはお金持ちがいて、投資について盛んに話されます。健康的な人の周囲には、運動好きな人達や健康管理に関心のある人がいて、その話題が持ち上がります。
同じように肯定的な人の周囲には肯定的な人が集まり、仕事や人生に建設的な話が広がります。自分を取り巻く人や環境は、自分自身のセルフイメージに大きな影響を与えます。
自信を持ちたい、セルフイメージを高くしたいというのならば、やはりそうした場や機会を積極的に見つけるなど、環境を整えることも必要です。
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