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80%以上が取得の衝撃。北欧の父親が育休を取るようになった訳

国際機関の調査によれば、制度としては世界でもトップレベルを誇る男性に対する日本の「育休」。しかし相変わらずその取得率は低いままで、こちらは世界最下位レベルのままとなっています。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、北欧の男性のほとんどが育休を取るようになったきっかけを紹介するとともに、日本の父親たちにもそのトレースを強く勧めています。

100匹目の猿

さて、本日は是非伝染させたいもののお話。

この数字、なんのパーセントか分かるでしょうか。新型コロナじゃないですよ、当たり前だけど。

これ、

です。調査によると、日本のパパたちの育休は上昇傾向にあるとはいえ、世界比較では、あいかわらず

です。ちなみに、実に皮肉な話ではありますが、

だそうです( ̄∇ ̄) 育休期間やその間に保証される給料のレベルなどを比較した結果です。つまり、制度の問題じゃなく、男性たちの内面的な葛藤の問題なんでしょう。

育休を取得しようとするときに、気になるのが

なんだと言われています。つまり、仕事と人間関係への悪影響があるのではないかと思うんですね。分かる気がします。

ちなみに、これ、

んですよ。北欧では、現在80パーセント超のパパが育休を取得している状態ですが、始めはやっぱり低い水準だったんです。そして、キャリア上のマイナスになるんじゃないかとか上司や同僚から迷惑がられるんじゃないかとか、同じように葛藤を感じていたそうです。ちょっと意外ですよね。

それでは、低水準だった育休取得率がどうして上昇していったんでしょうか。

それは

なんですよ。

パパたちの育休取得のお話でしたね。

育休先進国の北欧では、現在ほとんどのパパが育休を取得しているけど始めからそうだったわけではなく、徐々に取得率が上昇してきたのでした。

初期にはやっぱり育休を取るパパは少数だったんですよ。北欧のパパたちも

を恐れていたからです。

そんなら、なんで取得率が上がったんでしょうか。学者たちが取得率向上の原因を調べたところ、驚くべき単純な理由でした。それは

したからだということです。つまり、

…を繰り返したんです。うーむ、なんという王道で単純な…。

しかも、育休取得率は、パパたちの周囲にいる育休取得者経験者が

することが分かっています(『「家族の幸せ」の経済学』152ページ参照)。

これも、すごく分かる気がしますよね。同僚・兄弟というのは、自分と同じ年代・立場の男性ということでしょう。それに対して、上司というのは、自分より年上で立場もキャリアも上の男性ということだろうと思います。同じ立場の人からの援護射撃も大事だけど、

が、より重要なんですね。

これって、結構心強いデータだと思いませんか。育休取得をフツーにするには

ということですよ。勇気を出して誰かが育休を取らないと、広まらないし逆に言えば、それさえすればちゃんとフツーになっていくんです。

子供は、母親だけでなく父親も一緒になって育てるものです。そのためには、パパたちが勇気を出して育休を取っていくしかない。100匹目の猿に届くまで、もうちょっとだけ頑張りましょう。

image by: Shutterstock.com

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食べるのは大好きだけど、作るのは超苦手。棚拭きとアイロンがけが何より嫌い。そんな家事オンチだった私がソレナリに家事をこなせるようになったワケ。家事全体を見渡して、最小の手間で最大のリターンを得る、具体的なシステムをお知らせするメールマガジンです。

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【著者】 真井花(まないはな) 【発行周期】 週3回(月水金)刊

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