以前掲載の「権力誇示のため『イベルメクチン』をコロナ薬として承認せぬ厚労省のカン違い」では、厚生労働省の人命軽視とも言うべき許しがたい所業を暴いた、元国税調査官で作家の大村大次郎さん。大村さんは今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、同省がイベルメクチンをコロナ薬として承認しないさらに闇の深い理由を明らかにするとともに、そんな厚労省を擁護する「御用医師」の実名を記しています。
【関連】権力誇示のため「イベルメクチン」をコロナ薬として承認せぬ厚労省のカン違い
※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2021年3月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:大村大次郎(おおむら・おおじろう)
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。
なぜ新型コロナの特効薬「イベルメクチン」は緊急承認されないのか2?
前回号でご紹介した新型コロナの特効薬「イベルメクチン」の件の続きです。
前回号では、「日本発のイベルメクチンという薬が、世界中で新型コロナの治療に効果を発揮しているという報告がある」「しかも予防にもかなりの効果が認められている」「しかし厚生労働省はなかなか新型コロナの治療薬として承認しないので、日本の医療現場ではなかなか使えない状況になっている」「そして厚生労働省がなかなか承認しないのは巨大な利権が絡んでいる」ということをお伝えしました。
このイベルメクチンは、昨今、報道番組で相次いで取り上げられています。
特に2月25日のBS-TBSの『報道1930』では、イベルメクチンが特集的な扱いをされていました。この『報道1930』では、ノーベル賞医学生理学賞を受賞した京都大学の本庶佑教授や、イベルメクチン研究の第一線におられる北里大学の花木秀明教授も出られていました。
「厚生労働省は試験で効果が確認できなかったとしているが、厚生労働省が行った試験は現実とかけはなれた条件で行っている」「なぜ普通の条件で試験をしないのか?」「厚生労働省は平時での対応をしている」「しかし今は世界的なパンデミックのさなかであり、人がどんどん死んでいる」「なぜ有事の対応をしないのか」と述べた花木教授の発言には心打たれるものがありました。
また本庶佑教授も「厚生労働省に近い研究者だけの判断で行っている」として厚生労働省の閉鎖性を強く批判され、有効な薬品がなかなか使えない状況を嘆いておられました。
厚生労働省というのは、医療界の総元締め的な存在です。医療に関するあらゆる許認可を握っています。研究者や医者にとって、厚生労働省を批判することは、非常に恐ろしいことのはずです。実際、医者や研究者の側から、あからさまに厚生労働省を批判するようなことはそうあるものではありません。
だから花木教授や本庶教授の発言というのは、かなり腹をくくった上での、いわば「命がけの発言」だったといえるでしょう。
その一方で、感染症の専門家としてよくテレビなどにも出演している国立国際医療センターの忽那賢志医師は、イベルメクチンの報道を抑えるようにして「イベルメクチンはエビデンスが不足しているから承認されていないだけ」という、厚生労働省の従来の見解通りのことをSNSで発信しています。
しかし、この忽那医師の発言は、花木教授が述べた「厚生労働省は試験で効果が確認できなかったとしているが、厚生労働省が行った試験は現実とかけはなれた条件で行っている」「なぜ普通の条件で試験をしないのか?」「厚生労働省は平時での対応をしている」という発言の回答にはまったくなっていません。
忽那賢志医師の所属する国立国際医療センターというのは、厚生労働省のおひざ元であり、忽那医師は、完全に厚生労働省側の医師といえます。実際に、忽那医師のこれまでの発言を見ても厚生労働省を擁護するようなものばかりでした。「厚生労働省のやることはすべて正しい」「厚生労働省の意にそわない情報はすべてフェイクニュース」というスタンスを取り続けています。
しかし、多くの国民がもう気づいているように、厚生労働省は日本人の健康や命を守る組織として、到底、褒められたものではありません。それは新型コロナ禍で、十二分に露呈されてきました。
人口あたりのPCR検査は途上国よりも遅れをとっています。にもかかわらず、厚生労働省は御用役人や御用研究者を使って、「PCR検査は不確実だから増やしても意味はない」というようなことを喧伝し続けてきました。
しかも、前回号でご説明したように、厚生労働省は世界中で使われている日本メーカーの最新鋭のPCR検査機器をなかなか承認せず、これを日本の病院が使えるようになったのは、コロナ第二波の始まった去年の8月以降のことだったのです。
感染症対策というのは、まず感染者を把握することのはずです。不確実であろうと、PCR検査が今のところ感染者を見つける最善の方法なのだから、PCR検査を増やすことがまず第一なはずです。もしPCR検査が本当に役に立たないというのであれば、去年の4月以降、なぜ急拡大させたのでしょうか?去年の3月までの、症状が相当悪化してもなかなかPCR検査を受けさせないという方針を貫けばよかったはずです。あの方針を貫ぬかずPCR検査を増加させたのは、やはりPCR検査をしなければ始まらないというのがあったからでしょう。
日本はたまたまファクターXというよくわからない要因により、欧米よりも感染
者や死者が桁違いに少なくて済んでいます。しかし、もしファクターXがなく、欧米と同じように感染者や死者が出ていれば、厚生労働省は形がなくなるくらいボコボコに叩かれているはずです。
ちなみに、忽那医師もマスコミなどで「PCR検査はあまり増やしても意味がない」と発言していた方です。
また欧米の何十分の一、何百分の一という感染レベルでありながら、日本は医療崩壊の危機に瀕してしまいました。昨年の12月から1月にかけては、症状が出ているのに入院できない、ホテル療養さえできず、自宅待機を余儀なくされ、なんの治療も施されずに亡くなってしまうという方が非常に多くおられました。
それだけ日本の医療システムが脆弱で、欠陥だらけだったということです。そして、今の日本の医療システムを構築し、コントロールしているのは厚生労働省です。つまり、厚生労働省は欠陥だらけの医療システムをつくってきた、最大の戦犯のはずです。
にもかかわらず、厚生労働省はそのことについてなんら反省せず、自分たちのやっていることはすべて正しいという姿勢を取り続けているのです。
先日、東京医師会の尾崎会長が「自宅療養している患者にイベルメクチンなどを処方できるようにしてほしい」と発言しました。しかし、厚生労働省はこの問いかけを黙殺しているのです。
筆者は忽那医師に聞いてみたいものです。あなたは今の厚生労働省に非はまったくないと思いますか?厚生労働省のつくった医療システムは最善のものですか?と。
厚生労働省と製薬業界の危ない関係
ところで厚生労働省には、製薬利権というものがあります。製薬業界は、古くから厚生労働省の官僚たちの主要な天下り先となってきました。製薬メーカーだけでなく、製薬業界全体で官僚の天下りを受け入れてきたのです。たとえば、製薬メーカーの業界団体である「日本製薬工業協会」は理事長として元厚生労働省官僚の白石順一氏を受け入れています。また大阪医薬品協会でも元厚生労働省官僚の今別府敏雄氏を受け入れています。それぞれ数千万円の報酬が払われているものとみられています。
製薬業界全体で、数百人規模(もしくは1,000人以上)の天下りを受け入れていると見られています。
そして現在、新型コロナ対策として厚生労働省と日本の製薬メーカーが共同して、大きなプロジェクトを行っています。武田薬品工業が、アメリカのモデルナ社が開発したからワクチンと、同じくアメリカのノババックス社が開発したワクチン、計2種類のワクチンを日本に輸入販売するというプロジェクトです。
ノババックス社のワクチンは、武田薬品が原液から製造することになり、「国産ワクチン」という位置づけになっています。武田薬品は、山口県にある厚生労働省のパンデミック・ワクチン用の製造設備を使用し、厚労省の助成金約300億円を活用する予定になっています。もちろん武田薬品にとっては、莫大な利益が転がり込んでくるわけです。
もし、イベルメクチンが日本で普及し、国民が新型コロナの予防できるようになれば、この武田薬品のプロジェクトは大きなダメージを受けるわけです。
武田薬品と蜜月の関係にある厚生労働省としても、大きな打撃になることは間違いありません。
イベルメクチンは特許も切れていて非常に安価なのです。だから製薬会社にはあまり旨みはありません。ワクチンを製造したほうが、全然儲かるのです。製薬業界を主要な天下り先としている厚生労働省としても、好ましいことではないのです。
もしそういう理由でイベルメクチンの承認を遅らせているとすれば…厚生労働省の官僚のみなさん、国民からそういう疑いをかけられる前にいい加減、行動してください!
編集後記
話の続きになりますが、北里大学の花木教授によると、世界からのデータでイベルメクチンの予防効果は80%以上ということが出ているそうです。つまりイベルメクチンをあらかじめ飲んでいれば、新型コロナに感染する可能性が80%も減少してしまうのです。そもそも、日本では新型コロナに感染する可能性は非常に低いので、それをさらに80%減免することになれば、新型コロナは終息ということになるでしょう。
早くイベルメクチンが予防で処方されるようになって、コロナ禍から解放されたいものです。
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