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急いでる時に空港がクローズ。それでも成功者がゴネずに考えた対処法

たとえば飛行機や列車の旅で、運行する会社の係員の対応に腹を立てて感情的になってしまうことってありますよね。しかし、そんな怒りを呼ぶ出来事も、捉え方を変えることで正反対の「ハッピー」な気分になれることもあるようです。今回の無料メルマガ『成功者たちの習慣 VS. 普通のひとたちの習慣』では、国際ビジネスマンで心理カウンセラーの経験も持つ著者ただのひろしさんが、自身に降り掛かった立腹体験をもとに、成功者が身につけている「ひとりブレーンストーミング」というスキルの重要性について紹介しています。

幸せな成功者は、いつも「ひとりブレインストーミング」!?

ふざけないで!
わたしの旅行代理店は、ついさっきも電話で、ちゃんと席を確保したから安心して乗って大丈夫! って言ったのよ。
それなのに何故、希望の場所に席が確保されてないの?
ちゃんと確認してよ!

これ、実は、ベトナムから香港経由で帰国する際の、香港からの便に乗ってすぐに起こった2名の女性乗客とCAさんの会話の一部なのです。

女性ふたりはバリバリのキャリアウーマンといった感じの白人女性。

どうやら、香港から成田に向かう飛行機の中でふたりで仕事の打ち合わせをしたくて、エコノミー席の中で一番人気の、非常口のところの、前の広く開いた席を二席確保したかったようなのです。

ところが乗ってみると、その席には日本人男性が座っており、自分たちは、ただの後ろの、普通の座席。それに怒って、CAさんに文句を言い始めたんですね。

旅行代理店の約束なんて関係ない。黙ってその席にお座りなさい。

ってアメリカの航空会社のCAさんたちなら平気で突き放したと思うんですが、ここは、さすが顧客サービスの行き届いた日本の航空会社。すぐにCAさんは事情を確認しようと関係部署と連絡を取ったようです。

しかし、CAさんが戻ってくるまでの間、恐らく15分はあったのでしょうか。わたしの隣で立ちっぱなしの彼女たち、その15分間も待ち切れずにイライラしっぱなし。ようやく戻ってきたCAさんは、それなりの立場のひとを連れてきたようで、その、それなりの立場のひとが、状況を丁寧に説明しました。やはりおふたり用には非常口のところの広い席は確保できていません。

そしてそのことは、お二人の旅行代理店も了解済みです。今回は、その席で我慢していただけないでしょうか。みたいな感じで、ちゃんと彼女たちの旅行代理店にまで確認を取って、きちんとした対応をしたように、隣でずっと聞いていたわたしには思えました。

ところが、彼女たちふたりは、その対応にも切れて、

旅行代理店は“うそ”を言っている。
そんな対応は我慢できない。こんなことはあり得ない。
どうしても前が広い席が必要なの。
なんとかしなさい!

の一点張り。

そして、同じやりとりが、“出発予定時刻を過ぎても”終わる気配がない。

結局、どうやら彼女たちに航空会社が根負けしてふたりをビジネスクラスの席へ移動させていったようなのです。そりゃ、エコノミークラスの前の広い席より、ビジネスクラスの席のが良いに決まってますから、二人は大満足でしょう。

ゴネ得ってやつですよね。ま、これもひとつの解決策ではあるのでしょう。でも、この解決策って、本当に両者にとってベストだったのでしょうか?

と、ベトナムからの帰国便で、こんな感じの、わたしにとっても非常に後味の悪い出来事があったのです。

そして、その翌日の、ワシントンDCでの出来事。ワシントンDCの空港に到着してボストン行きの便の予定を確認すると、そこにはキャンセルの文字が。理由はわからないが、とにかく乗る予定の便がキャンセルになったらしい。しかし2時間後のボストン便があったので、その便の席を確保しようと、航空会社のカウンターへと行ったのです。

そして、そこで告げられたのが、便はボストンに限らず、東海岸のほとんどの空港が大雪と雹の影響でクローズし、多くの便がキャンセルになっている。また、これから日曜日までの便はどれも満席状態で、次にあなたたちの席を確保できる便は、早くて月曜日の便です。 とのこと。

そりゃ、ちゃんと事情も説明し、お願いもしましたよ。今回の目的はボストンシーフードショーの視察で、しかも日曜日しか視察できず、月曜日には帰国予定なのです。なんとか明日の便でも良いので確保できませんかって。でも、無理です。他の空港経由も当たってみましたが、まったく空きがありません。と突き放されるだけ。さすがのわたしも腹が立ってきて、

じゃ、どうしたらいいんですか!?
何とかしてください!

って語気を荒げて聞いてみても、

とりあえず月曜日の便を予約しますからそれまで待ってください。 以上!

って感じ。わたし、とにかく腹が立って、冷静さをすっかり失ってしまいました。

その時、わたしの横で話しをずっと聞いていた社長がカウンターの担当者と話し始めたのです。

車で行ったらここからボストンまで何時間ですか?ここからボストンまで列車はありませんか?

カウンターで対応していた男性からの答えは、

車だと8時間くらいですよ。レンタカーを借りるおつもりですか?列車はアムトラックがあります。ユニオン駅があって、そこから出ています。そこには空港からタクシーで行けますよ。

とのこと。

大雪の影響で飛行機がキャンセルになるくらいだから、車はちょっと危険すぎ。でも、列車が動いているなら……ということで、行動派の社長と、まずは、空港にある本屋に向かいワシントンDCのガイドブックを入手。アムトラックの情報も入手し、駅の位置を確認した上で、いざタクシー移動。

途中、タクシーの運転手さんも協力してくれて駅にチケット予約の電話をかけるもやはり車や飛行機移動をあきらめ列車移動をしようとしている現地のひとたちが多いのか、電話はまったく通じず、とりあえず駅へ。駅に到着し、チケット売り場に並び、我々の順番が来たので、カウンターで

次のボストン行き二人分お願いします。
予約はありますか?え、ない?そうですか、では今日の便はすべて満席なので明日以降の便になりますね。

え? そうですか・・・では、明日の一番早い便は何時出発で、席は空いてますか?

ええ、午前3時15分の便になります。席は空いてますよ。

う~~ん、今が午後4時過ぎだから、次の便まで約11時間かぁ……

と、わたしが迷っていると、

よし、その便で行こう!市内観光も楽しめるしいいじゃない。

と社長。

それから先はもうわたしも開き直りです。めったに来ないワシントンDCを11時間、めいっぱい楽しもう!と気持ちを切り替えて、ふたりで美味しいステーキを食べ、夜のホワイトハウスの周りを散歩し、最後は、駅の構内のベンチで疲れ切って2時間ほど仮眠し、ようやく出発。途中、バルチモア、フィラデルフィア、ニューヨークを経由し、ニューヨークからボストンへは東海岸のきれいな海岸線に沿って北上。ボストン便がキャンセルになったお陰で、めったにできないアメリカ東海岸の列車の旅を楽しむことができたのです。

人間ですから、そりゃ、腹のたつこともあります。でも、いつまでも、腹の立つことに固執していても、何の解決にはなりません。もし、ワシントンDCの空港でわたしがごり押しして席を確保できていたとしても、冷静に考えると、そこには、誰かの犠牲が不可欠だったのです。香港空港で、ふたりの女性の抗議のために出発時間が30分も遅れて他の客みんなが迷惑を被ったように。

誰かのマイナス感情を伴う解決策よりも、みんながハッピーになる解決策の方が良いに決まっています。

社長は、わたしが腹を立てて、相手へのマイナス感情に捉われたり、“自分たちだけが幸せになる方法”を考えている脇で、“みんながハッピーになる方法”を黙々と考えていたんですね。

歩く? 自転車? 自動車? バス? 船? 列車?

そして、列車の旅、というベストな解決策を見出した。

実は、これって、誰かを犠牲にする方法ではなく、みんながハッピーになる方法をひたすらみんなで“ひらめき”を出し合って行う、ブレインストーミングと同じ発想なんですよね。

どんなオプションも否定することなく、とりあえずアイデアを出してみる。

まずいろいろ出した上で、実現可能か、不可能か、それから判断する。

きっと、成功者たちって、こうやって常に自分の頭の中でブレインストーミングしているのですね。

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常にみんながハッピーになる方法を考えている。
ということで言うと、これが本当の、プラス思考ってやつなのかも。

だからこそ、そうやって、成功者たちからは、たくさんの良いアイデアが出てくるんでしょうね。

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image by: Shutterstock.com

ただのひろしこの著者の記事一覧

立教大学を卒業後、カナダ資本の食品専門商社で19年間、食品の貿易業務に携わる。
その間に起きた社内での人間関係トラブルを機に心理学に目覚め、3年間の心理学研究の後、退職。心理カウンセラーとしての道を選択するが、以前の取引先であった日本最大食品メーカーが新規で立ち上げた新会社の戦略原料部長としてスカウトされ、海外での食品原料の開発、買い付け業務に従事。
世界の大手食品会社や商社を相手に、海外を飛び回るフードバイヤーとなり、現在に至る。
また、心理カウンセリングを通じて学んだ、”人生を楽しむ”を実践すべく、仕事の合間に40の手習いとして和太鼓を習い始め、すっかりその魅力にはまり、和太鼓仲間と立ち上げた和太鼓チームPASSIONSで2回の単独公演PASSION SHOWを実現、さらに、2016年に川崎駅前にスタジオ太鼓庵をオープンし、現在は国際フードバイヤー兼、スタジオ太鼓庵オーナー兼アマチュア太鼓打ちとしての生活を楽しんでいる。

また、2020年より、過去に心理カウンセラーとして発行していたメルマガ
“成功者たちの習慣 vs. 普通のひとたちの習慣”を、さらに積み上げた人生経験をもとに復活。

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【著者】 ただのひろし 【発行周期】 ほぼ週刊

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