スケジュールはきっちり立てているつもりなのに、どうにも計画倒れに終わってしまうことが多いという方、それはもしかしたら「記入の仕方」を変えてみれば改善されるかもしれません。今回の無料メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』では、数々の人気テレビ番組の構成作家やPRコンサルタントとして1日に10もの会議に参加するという野呂エイシロウさんが、自らの計画術を綴った書籍を紹介。野呂さんがスケジュール帳に書き記していたのは、「予定」だけではありませんでした。
【一日一冊】先延ばしと挫折をなくす計画術 無敵の法則
野呂エイシロウ 著/アスコム
ある時の著者のパソコン画面には、作成中の書籍のゲラ原稿2冊分、イベントの見積り、プレスリリース原稿、アンビリーバボーの原稿とロケ台本、コンサルタント先向けの戦略メモ、コンサルのスケジュール管理表が同時に開いていたという。
著者は『鉄腕DASH!』『特命リサーチ200X』『ビートたけしのアンビリバボー』の構成作家でありながら、PRコンサルタントであり、1時間25万円で活動しています。
一体どうすれば、1日に10の会議に参加し、資料を作りながら、毎日2冊の本を読み、新着雑誌にはすべて目を通すことができるのでしょうか。
もちろん作業の効率化はしていますが、ポイントはスケジュールに予定だけではなく目的も書くこと。つまり、すべての行動に意味付けすることで、著者は自然と動けるようになったのです。
スケジュールの書き方…予定ではなく目的を書く。(p4)
例えば、○○さんとランチの予定には、〇〇さんと良い人間関係を作る、という目的を書きます。すると、良い人間関係を作るために、○○さんの好きなワインの試飲会の情報を持っていこう。こちらからは、僕の本を紹介してもらえないか相談してみよう、といった具合に、準備するべきことが明確になるのです。
ランチの予定がなければ、著者はお昼は5分で済ませて、クッションタイムとして使っているという。クッションとは調整のための時間で、午前の残作業をする、メールを返す、午後のスケジュールチェックなどを行うのです。
また、ある日のスケジュールでは、タクシー移動中に「母に電話」と書いてありスキマ時間に親孝行しています。のように著者のスケジュールには、すべて意味があるのです。
タクシー移動のところに「母に電話」と書いてあります。(p68)
著者がスランプのときに助かったという某女性経営者からもらったアドバイスも秀逸でした。著者が良い提案を作ることができずに会議に出ることが辛くなってきたとき、「球拾いをしなさい」と助言されたという。
「球拾い」とは、補足の資料を出す、お菓子の差し入れをする、机を掃除する、といった自分にできるちょっとした貢献をしていくということです。逃げるのではなく、自分のできる範囲でベストを尽くすという姿勢を示すということで、著者は道が開けたのです。
これだけの仕事をこなす著者の経験だけあって、書籍全体に納得感がありました。仮に私が東京で仕事を続けていたら、同じようになっちゃったかもしれないと思いながら読ませていただきました。
野呂さん、良い本をありがとうございました。
【この本で私が共感した名言】
dマガジンの「新着雑誌」を全部読みます…気になる記事はチェックしておきます。(p105)
僕は、毎日2冊程度読みます…とにかく、役に立つキーワードがあるページしか読みません。(p147)
睡眠が何よりも大切だ。(p30)
【私の評価】★★★★★(90点)
<私の評価:人生変える度>
★★★★★(お薦めです!ひざまずいて読むべし)
★★★★☆(買いましょう。素晴らしい本です)
★★★☆☆(社会人として読むべき一冊です)
★★☆☆☆(時間とお金に余裕があればぜひ)
★☆☆☆☆(人によっては価値を見い出すかもしれません)
☆☆☆☆☆(こういうお勧めできない本は掲載しません)
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