今の子どもたちが生きることになるであろう「DX(デジタル・トランスフォーメンション)時代」。デジタルを駆使した時代に生きる子どもたちに対して、親たちはどういったアプローチをしていけばいいのでしょうか。今回のメルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の著者で家庭教育アドバイザーの柳川由紀さんは、子供に「新しい価値を生み出す」力をつけさせる思考を身につけてもらうための「声がけ」を紹介しています。
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DX時代に行いたい子供へのアプローチ
1.DX時代とは
DXはデジタルトランスフォーメーションのこと。2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱された概念です。
その内容は「進化し続ける技術が人々の生活を豊かにしていく」というものです。
企業が顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービスをより豊かにするだけではなく、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を「変革」していくことです。(経済産業省:「DX推進指標」より抜粋)
「トランスフォーメーション」という言葉に込められているのは、
単なる改良や改善を超えて「根本から作り変え、進化をすること」と言えます。
2.DX時代、どんな人材が必要?
まず、AIなどコンピュータサイエンスの高度なスキルを持つ人材が必要です。プロセスをデジタルなシステムに置き換えられるエンジニアや、顧客、市場、製品といった様々な情報データを解析し、戦略に反映するデータアナリストなどでしょう。
また、いかに「デジタル」を組み込むかを企画し、付加価値を向上させるためのシナリオを描ける人材、つまり、デジタルとビジネスの両方を理解している人材が必要です。
例えば、コロナパンデミックでWEBやクラウドを利用したビジネスが加速しましたが、これもDXです。
このときに必要だったのは、ネット上で売買の仕組みを作ることだけではありませんでした。
・集客のための検索エンジン
・顧客の導線を決めるWEBデザイン、
・オンライン上で商品サービスを
・アピールするための営業手法、
・受注後の自動デリバリーシステム・・・
様々な仕事のプロセスにおける、バリューチェーン全ての場面で、これまでとは違うスキルや能力が必要になったのです。
今後は「デジタルで価値を作り出す」ための新しいスキルを獲得した人が必要なのです。
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3.子供へのアプローチ
「新しい価値を作り出す」
「変革をもたらす」
そんなことは、凡人ではとても無理、と思うかもしれません。
皆さんは、何か不便なことがあった時どうしますか?誰かに解決してもらう人も居ますが、試行錯誤する人も居ます。考え抜いて工夫した結果、新しい物ができ上がり、不便が解決されたとします。それを皆さんも便利だな、と思って使い始めるとその新しい商品に「価値が生まれる」わけです。
ですから、普段から「試行錯誤する」「考える」という癖をつけることが大切です。毎日の生活の中で、子供からの質問にすぐ「正解」や「解」を教えるのではなく、一緒に考えましょう。
「なんだろうね」
「一緒に考えてみよう」
「さて、どうしたらいいんだろう」
そして、子供が出した「解」を否定しないことです。
間違っていたならば、まずはその解を出すまで考えたことを認めること、そして、他に何があるか、を考えさせることが大切です。
「考える習慣をつけさせること」こそ、親が出来る子供への最大の「ギフト」です。
是非、今日から「考える習慣」をご家族でつけていきましょう。家族間の会話も増え、これまでと違ったコミュニケーションが取れるという副産物もついてきます。
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