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なぜ大谷翔平は紅白歌合戦のゲスト審査員を断ったのか。外すことができない大晦日の“予定”とは?

2021年も気付けば残りあとわずか。本番まで10日を切ったギリギリのタイミングで、NHK紅白歌合戦のゲスト審査員が発表されました。今年の顔となった有名人の総出演が期待されていただけに、やや拍子抜けという声も…。中でも大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手(27)の姿を見られないことにがっくりした人も多かったようですが、そこには驚きの理由がありました。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。

大谷翔平も新垣結衣もいない残念な『NHK紅白歌合戦』

第72回NHK紅白歌合戦のゲスト審査員が発表されましたね。スポーツ枠は卓球の石川佳純とパラ・アスリートの谷真海。大河枠からは三谷幸喜と小池栄子、朝ドラ枠からは坂口健太郎、清原果耶でした。

なんだか地味…そう思ったのは私だけではないはず。

せっかく『笑ってはいけない』シリーズが休止なのに、NHKはこの番組のファンを視聴者として獲得する気はないのでしょうか…。

私の失望が大きいのは、コロナ禍に明け暮れた年の最後に、今年を代表する名誉ある席に座るのが大谷翔平でもなく、小栗旬でもなく、新垣結衣でもないからです。

関係者に話を聞けば、大晦日の大谷は“午前中にルーティン・ワーク・トレーニングがあるだけ”だといいます。

まぁ昨年もそうでしたから、年越し~プライベートを誰と何をして過ごすのかを知られるのを嫌う大谷らしいといえばらしいですけれど…。

大河枠では、今更三谷の“生オヤジギャグ”を披露されても誰が喜ぶのか…やはり来年の大河に賭ける思いを小栗本人の口から聞きたかったという思いは拭えません。

司会が大泉洋ですから、もしかしたらリモート含め、サプライズもあるかもしれませんけれど…。

審査員の発表を聞き、私の頭の中は5年前の『紅白』がフラッシュ・バックしていました。

白組が『嵐』相葉雅紀、紅組が有村架純というMCで、ゲスト審査員に大谷とガッキー、高畑充希が座っていた年のことです。

今でも脳裏から消えないのは、渡辺“ビヨンセ・ガガ”直美が大谷に尻を押し付け果敢に絡んでいったシーンと、『恋』を熱唱する星野源と照れながら座ったまま“恋ダンス”を踊るガッキーの愛らしい姿です。

コロナ禍で辛い思いをしていらっしゃる方や医療従事者の胸の内を考えたら、笑顔になるのは不謹慎で申し訳なく思いますが、大晦日の夜の数時間だけでも、来年こそは…と願っても罰は当たらないのではないでしょうか。

私は個人的に、あの5年前のように眩しく、ほっこりして元気になるような“紅白の奇跡”をもう1度観てみたいと思っているのです。

また、『紅白』の企画に関する取材をしていて、ちょっと前に局の関係者から『マツケンサンバ2』の噂を聞いたことがありました。

『紅白歌合戦』の舞台裏でつぶやかれる“本音”

今年の夏、一部SNSでは“爽快でド派手なステージングを東京オリンピックの開・閉会式で見たい!”という真面目なのか冗談なのかわからない書き込みが盛り上がっていたことと、来年の大河『鎌倉殿の13人』に大泉洋演じる源頼朝と対峙する平清盛役で松平健が出演することから決まったキャスティングなのでしょう。

確かに若干の若者や、地方の後期高齢者たちがテレビの前で大騒ぎになるのは想像ができますが、今年の大晦日にどうしても必要なステージなのか…難しいところですよね。

大昔、私も『紅白』のリハーサルから本番まで、取材をしていたことがありました。

顔見知りのスタッフが休憩や移動の合間に近づいてきて、“今の演出、どう思った?”とか、“今年のキャスティングの手ごたえは?”など、一般視聴者や週刊誌の愛読者たちの声を誠実に聞いて、自分の仕事の糧にしようとしたこともあります。

駆け出し芸能記者だった私もそれが励みにもなって、一生懸命アイディアを考えたり、編集部にまとめられてある読者の声を伝えたものです。

受け入れる側の脳みそも柔らかく、“あれっ、これってこの前話した…”なんて私にしかわからないノスタルジックなシーンがあり、ひとりほくそ笑んで舞台を観ていたこともありました。

しかし時代の流れなのか、職人気質のスタッフが少なくなったのか、今のバック・ステージではそんなやり取りは全く無くなってしまった…と現場の後輩の記者から聞きます。

ベテランの芸能プロダクション幹部も“今のスタッフはみんなサラリーマンだから…”と吐き捨てます。

私が現場で取材していた時、タレント同士のプライバシーを探ろうと、リハーサルの間にステージ横のトイレに“籠城”したことがありました。

演歌の大御所が「テレサ・テンの足は綺麗だなぁ…」としみじみ漏らしていたことや、人気アイドルグループのメンバーがある女性アイドルの名前を出して「〇〇に電話番号、教えてもらえなかった…」と呟いていたこと…今でも頭の隅に残っています。

今年のテーマは“Colorful~カラフル”に決まったといいます。

コロナ禍、オミクロン株、東京オリンピック…NHKのお手並み拝見といきましょうか…。

プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by: Erik DrostCC BY 2.0, via Wikimedia Commons

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