長い連休になると遊びの予定を入れたくなるもの。しかし、受験生となれば話は別です。とはいえ、まだ春先なので、「勉強しなきゃ!」とはなかなか気持ち的になりませんよね。では、どうするのが受験生としてはベストなのでしょうか。そこで今回は、メルマガ『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』の著者で受験指導のプロであるタイガー山中さんが、GW中の勉強で注意してほしいことについてアドバイスしています。
GW中の勉強で注意して欲しいこと
こんにちは、タイガー山中です。
まもなくGWですね。今年はコロナ前同様とはいかないまでも、近場への旅行やバーベキュー、潮干狩りといったお出かけを予定しているご家庭もあるようですね。もちろん、受験生なので、お遊びはナシ!という方もいらっしゃいますよね。お遊びナシというのも大いに結構です。
ある進学塾では、毎年恒例のGW特訓と称した朝から夕方まで長時間の特訓が行われます。ライバルにリードするために、入試の傾向をいち早く体感するんだそうです。「夏までに先手を打って欲しい」と考えるのは、親技だけではないようです。今ならライバルたちも本気モードでないので、チャンスですから!
GW中にお父さん、お母さんの仕事が休みなら時間に余裕があるでしょうから、普段より親子でガンガン勉強して欲しいものです。
親技の考えは、受験生は勉強が大変であることは普通のことであって、どうせやるなら「親子で、お祭り気分で頑張ってほしい」わけです。
受験生の良い思い出になりますから。来年の今ごろは「去年の今ごろは勉強やってたよな~」と笑顔で話ができるように。
一方、気になるのは「GWは遊ぶぞ~!」の方ですかね。勉強、どうしてますか?
いつも言っているのは、「0(ゼロ)はダメですよ」なんです。
お出かけの日の勉強は、中途半端な勉強になるだろうから勉強しないという方針もあるでしょう。ただ、2日お出かけの予定があるとすると丸2日勉強しないことになります。
丸1日十分に遊べば、次の日は朝から勉強もロケットスタートするだろうと期待したいところですが、そうはいきません。勉強しないことに、体が慣れちゃうからです。
だから、0(ゼロ)にしないことが大事なのです。
普段は逆ですよね。受験生なんかですと、夏休みだと1日10時間勉強する日々を送ります。最初はきつくても徐々に慣れてきて、10時間ぐらいなら集中して勉強できるようになります。勉強することに、体が慣れちゃうわけです。ちなみに、親技では「勉強の体力がつく」と言います。
とはいうものの、お出かけの日も普段通りの勉強をするのはさすがに難しいでしょう。
目安ですが、普段の勉強時間の「1/3」ぐらいは頑張って欲しいかな。
注意して欲しいのは、「思考系」の勉強よりも「作業系」の勉強を優先すること。思考系とは文章問題などの頭を使う勉強のこと。時間も限られているので、じっくり考えることが必要な勉強は向きません。せっかくの良い調子が崩れるのも心配ですし。
だから、作業系である、暗記、計算、基本問題といった手を動かす勉強がお勧めです。同じ時間なら作業系の勉強の方が量をこなすことができます。
そして、勉強するのは「遊ぶ前」にしましょう。
「出かけるまでに全部、勉強を終わらせるぞ~」
となると、いつもよりも集中して頑張れたりもするものです。やることをやって、後は思い切り楽しむ!
「お遊びナシ」の方も「遊ぶぞ~!」の方もどうか有意義なGWを過ごしてくださいね。
(※ 『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』2022年4月25日号より一部抜粋)
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