何か目標を作った時、その達成に向けて予定や計画を立てると思います。でも、気合を入れて作ったのに、計画倒れになってしまう…誰しも経験があるでしょう。一体、何が問題なのでしょうか?『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者で「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川和男さんがその理由を語っています。(この記事は音声でもお聞きいただけます。)
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気合いを入れ過ぎた計画は、100%失敗する
- 新しい目標への行動を書き出した計画
- 資格試験の勉強前に作成した合格までの計画
- 女の子にモテるため腹筋を割るダイエット計画
「さぁ、いよいよ人生逆転劇場の始まりだ!」これもやろう、あれもやろう、と燃えています。計画表を作っていろいろ盛り込もうとしています。
例えば、行政書士試験。独学で頑張ろう!A出版社とB出版社の問題集をそれぞれ2回解こう。今人気のC専門学校で出した問題集も気になる、これもやろう!試験まで残り3ヶ月。3ヶ月×30日で90日。全体を90日で割ると、テキストは1日50ページで終われるな。よし、気合い入れていこう……って、どう考えても無理です。
計画を立てるときが、一番モチベーションが高い瞬間です。計画を立てているときは、一番気分が高揚しています。人生逆転の目標に飢えているので、なんでもかんでも詰め込んでしまうのです。
しかし、現実はそのモチベーションが徐々に薄れていってしまいます。結果、やり残しが発生。詰め込みすぎの消化不良。
あなたは毎日調子が良いわけではありません。体調が悪かったり、寝不足だったり、突然の飲み会や思わぬ残業が入ったり、冠婚葬祭があったりで、計画通りにはいかないものです。
そうするとせっかく計画を立てたのに、できない自分への罪悪感でいっぱいになります。そして、「自分はやはり人生逆転できないんだ」と落ち込み、計画を途中でやめてしまう可能性もあります。
では、どうしたらいいのでしょうか。
まずは計画を立てます。その立てた計画から20%を削りましょう。
空腹時に買い物に行くと、つい買い込んでしまうように、高揚感のある計画時には、なんでも食べられる、いや何でもできる、今度こそやり通す!と詰め込み過ぎてしまいます。
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しかし、一度計画を立てたら、20%を一旦削ってしまいましょう。わたしの経験からいうと、20%ぐらい削って、やっとちょっと無理すると達成できるぐらいの計画となります。
そして、目標達成のために大切なポイントがもう一つあります、それは、1週間に1日は、空白の日を設けることです。別に無理して休まなくてもいいのですが、その日は敗者復活日です。計画どおりに終わらなかった箇所を補う日にしてください。わたしは「ロスタイム」と名づけていました。そのロスタイムがあったから軌道修正ができたのです。
20%削ったところ、計画が簡単に達成できたらどうするか。そのときは、追加修正をすればいいのです。できなくて修正する計画と、できて修正する計画とでは大間違いです。
達成できずに修正するのは、負け犬気分。挫折とストレスを味わうことになります。自分にはやっぱりできないのだという敗北感。
逆に達成できて追加修正するのは、勝ち犬気分です。犬じゃない、カニでもない。俺はもっとできる人間なのだ!と自信がつきます。
修正を可能にするために、枠組みと日付はボールペンで、それ以外、つまり何をやるのかの項目はシャープペンシルで記入してください。
計画はあくまで予定です。目標を達成するための未来予想図なのです。その枠に縛られてストレスをためるものではありません。
人の気持ちは、計画通りにいかないもの。ほんの些細なことに左右されるのです。どんなにやる気に満ち溢れていても、気分良く目標に向かって行動ができる日ばかりとは限らないのです。
今日はやりたくない。そんな時は無理をしない。しかし、「無理をしないで」は全くやらなくていいと言っているのではありません。3分だけやりましょう!最初からやる気ないけど30分だけやろうと思うから気が滅入るのです。
3分だけ目次を読もう。3分だけノートを見直そう。3分だけスクワットと腹筋をしよう。
このように3分だけでいいので継続してください。すると、作業興奮が働き、気づいたら30分やっていたということもあります。
計画を20%削る、1週間に1日はロスタイムを入れる、どんな日も3分間だけやってみる。これが三日坊主を防ぐことに繋がり、予定通りの行動ができる鍵にもなるのです。
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みなさんの計画表は、本当に達成できる計画になっていますか?挫折を防ぐために一度見直してみましょう。これから新しく目標を立てる方は、ぜひこの3つのポイントを押さえて、夢の実現に向けて進んでいきましょう。
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