部下が苦しい時、上司としてどういう行動をとれば良いか、悩む方も多いのではないでしょうか。メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさんは、「あからさまな応援はすべきではない」として、それでも上司としてやるべきことを語っています。
部下を見るとはこういうこと 苦しい時のことを見てくれる人
人間、苦しい時って周りの人間全てが敵であるかのように感じてしまうんですね。またそういう時に限って、自分に手を差し延べてくれる人がいなかったりしてね。ま、これは非常に切なくて、孤立無援みたいなことになるわけですけど、そういう状況を見守ってくれて、冷静にこちらのしていることを評価してくれる人ってたまにいるんですよ。
で、ほとぼりが冷めた頃に、
● 君はあの時には良く頑張ったね
って言われると、全然味方をしてくれたわけじゃないのに、助けてくれたわけじゃないのに、非常に嬉しく、ありがたく感じてしまうモノです。
これが管理職がやるべきことなんです。
部下が辛い状況、苦しい立場になった時に安直に手を出したり、助け船を出したりしたらダメなの。それはその部下の成長を阻害することになるんです。
ビジネスの場面に於ける辛い状況、苦しい状況というのは、そのままその人の成長の機会なんですから。次のステージに上がるための試金石であり、登竜門なんです。
だから部下がこうなったら、温かい目で見守ることが必要なんです。あからさまな応援はしないけど、何が起こっていて、部下がどういうことをしようとして、その結果どうなったのかを、詳らかに観察するのです。
もちろんそれで、二進も三進も行かなくなったら、それは助けてあげないと火の粉が自分のところに来ちゃいますからね。そうでなければ、手を出さず、自分でケツを拭かせるんです。
で、無事というか七転八倒の結果、どうにか事を収拾したということを見届けてから、
● 君はあの状況で良く踏ん張ったね
と言ってあげれば良いんです。
だいたいこういう時にはテンパっていますから、
■ なんで助けてくれなかったんですか!?
みたいなことを部下は言っちゃうモノですが、そこで冷静に部下を諭してあげられたら、上司としては花丸が付く合格点ですよ。
つまり、
● オレが手を出しちゃったら、オマエの成果にならないだろ
ってことを分からせれば良いわけ。
その代わりに、いつでも助けられるように状況はウォッチしていたのだということを同時に分からせることができると、部下の溜飲が下りるというか、ちゃんと見ていてくれたんだと思うものなんですよ。
そうやって部下が成長することこそが、上司としての報酬みたいなモノですから。だから多少恨まれても気にせず、放置してあげて、でもちゃんとウォッチしているということを分からせれば、上司と部下の関係は悪くならないんですよね。
人間って、苦しい時の自分を見てくれる人がいるだけで、力が出て来るものですから。自分を見てくれている観客がいる、しかもそれが上司だと分かるだけで、
● どうにかして踏ん張ってやる!
と思えるモノなの。
それって結局のところ、プロスポーツと似ているんですよ。そして人間って他者に見られることで、自分の行動を律しやすくなるんです。つまり、何もアシストをしていないのに、勝手に成長モードに入ってしまうのです。
だから部下のやっていることをしっかりと見ることが重要なんです。
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