仕事のストレスにより鬱病を患ってしまった人はとても多いそうです。しかし、その鬱を良くするためにと選んだ道もまたストレスを抱えるようなことにならないとは限りません。今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』では、人気コンサルの永江さんが、 鬱病になってしまい、農業をやろうかと考える相談にのっています。
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鬱病を悪化させないための転職相談
Question
鬱を良くする為に病院通いながら私みたいな弱い人間は1人で黙々と働けるような清掃業とかのパートで働いて、副業で自分の興味ある事をやるような働き方はどうかなと思ってます。
個人的に農業に興味ありますが農業一本で食えるほど甘くはないので、休みの日にまずは家庭菜園して安定栽培出来る技術を身につけようと思います。
家族がいるので多少収入面では厳しくなりますが鬱をこれ以上悪化させないためにも治すにはこのような方法がいいかなと思ってますが他になにか助言あればよろしくお願いします。
永江さんからの回答
鬱は脳の病気なのできちんとした治療や日光を浴びるなどの対策が重要だと思います。そして、職場環境を変えるのであれば、農業やサービス業ではなく頭脳労働中心のホワイト企業に転職する方が有効でしょう。
また、日光を浴びることも脳の伝達物質を正常にするために重要なことが分かっているので、出来るだけ日光を浴びる生活をするのが良いでしょう。実際、わたしの周りでもサーファーに鬱の人なんていませんし、わたしも仕事でどっと疲れてもサーフィンしてずっと太陽の下にいるとリフレッシュできます。
また職場環境では、農作業や田舎暮らしするならむしろホワイトな頭脳労働職に就く方が良いと思います。
現実問題として農家になるには規制で土地が借りられず、借りたら低賃金で働かされた挙句にせっかく耕した土地を返してくれと没収されたりすることも普通にありますし、農薬撒くお金がないとか、どうしようもない天候に苦労させられるなど悩みが尽きません。
田舎に引っ越しても先に移住してきた都会で適応できなかった先輩移住者たちからマウントを取られて相当なストレスを抱えるそうです(これは実際の話で、移住者に批判を入れてくるのは95%が先輩移住者だそうです)。農作業や田舎暮らしにストレスがない訳ではないんです。
その点、例えば某外資系コンサルなどは昔とは大分違って非常にホワイトな環境です。上司が怒鳴ったらクビになる程にパワハラは厳しく取り締まられ、管理職を除けば残業はほとんど許されません。慣れない田舎で慣れない農業をやるよりははるかにノンストレスな環境ではないでしょうか。
効果が見込める治療を受けることと、本当にストレスのない職場環境を選ぶことが重要だと思います。
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