配偶者が浮気しているから離婚したい。しかし、それを「ためらう」問題が出てくる場合があります。今回のメルマガ『探偵の視点』では、著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、特に女性がためらってしまう原因について紹介しています。
離婚をためらう理由は子供だけじゃない
浮気調査をして証拠を掴む。
これでようやく自分に有利に離婚できる!となったとき、いざ離婚を目の前にすると、やっぱりやめておこうかな…、という感情が湧いてきます。
その感情の原因は、経済的なことだったり、自信がなくなったりという側面ももちろんありますが、多くの方がためらう理由はそれよりも子供のことです。
離婚したら引っ越さなければいけなくなる。学校を転校しないといけなくなるなどの理由が多く、それらを気遣うのは当然のことです。
しかし、中には子供ではなく、相手(配偶者)の両親のことで離婚をためらう方もいらっしゃいます(特に女性が多いです)。
境遇としては、旦那さんの両親と同居していて、旦那さんが浮気をしている。
そして、旦那さんは自分の両親の面倒は見ずに浮気相手の女性とばかり遊んでいる為、その旦那さんの両親としても、自分の息子よりも自分の世話をしてくれる嫁を気に入っている。
こんな環境は要注意です。
どうなるかと言うと、浮気調査をして浮気の証拠が撮れた。離婚の準備もできたので、離婚が成立したら子供を連れて家を出るように計画を立てる。その計画を実行しようと、その旦那さんの両親に「出ていきます」と伝える。
この時、その計画のまま了承してくれればいいのですが、相手の両親がしっかりした人ほど「悪いのは息子だから、息子を出ていかせる!あなたが苦しむことはないよ!あなたが出ていくことはない!」というニュアンスの返事がきます。
こうなると厄介です。
この記事の著者・後藤啓佑さんのメルマガ
旦那さんが出ていくとなると、そこには旦那さんの意思が関わります。
そこで「家を出る、出ない」の押し問答があり時間が経ってしまうと、離婚に向かっていた熱が若干冷め、勢いが失われます。
そのタイミングで、相手の両親から「もう、離婚はよさないか。あいつも反省しているし、君もここで生活していたほうが楽だろう」というような言葉がかけられる。
依頼者さんとしても、こう言われると「たしかにお義父さんたちにはお世話になっているし、旦那の浮気はお義父さんたちには関係がない。私が面倒をみていかなければ」という気持ちになるようです。
結局、半ば相手の両親に引き留められる形で、離婚せずに留まるという選択肢をとるようになります。
ここまで気持ちが来てしまうと、周囲からのアドバイスは意味を成しません。周囲に「そんな家出ていったほうがいいよ!」と言われると「お義父さんたちは悪くないから!」というズレた防御を張ってしまうようになります。
この両親たちからすると、嫁に対して「面倒を見てくれる」という都合のいい部分は絶対入っていると思います。
浮気をした旦那と、介護が見えてきた旦那の両親と住んでいく。実際の依頼者さんでもここに落ち着いてしまう方は多いのです。
先月、上記のパターンになった主婦の方は、僕と最後の電話の時に一瞬本音を吐いていました
「家を出たかったけど、もう無理。浮気された時が最後のチャンスでした。でも、もうそのタイミングは超えてしまいました…」
勢いだけで離婚を決意するのは良くない側面が多いと思いますが、勢いが大切なタイミングもあるのだなと感じる出来事です。
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