今となっては耳にすることが少なくなった「カバン持ち」という言葉。しかしその効用は今も絶大であることに変わりはないようです。今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭を執る菊原さんが、尊敬する人のカバン持ちが人間をプラスの方向に変える理由を考察。さらにその証明となる自身の経験を紹介しています。
営業スタッフとしてあなたが目指す理想の姿
営業の世界では「売れている人のカバン持ちをしろ」というものがある。
実際、カバン持ちをした人と会ったことがある。その人は営業スタッフではないが。尊敬している人と1年間過ごしたという。
カバン持ちをしたことで、仕事からプライベートまで学んだ。その人は「この1年が人生で一番濃い1年だった」と言っていた。
カバン持ちをすれば勉強になる。そう分かっていても簡単には出来ないもの。これをやれる人はなかなかいない。当然だが、今は成功している。
本や対談で「成功したければ成功者の近くにいるといい」といった話を聞く。これは真実。
また自己啓発の本で「自分がいつも一緒にいる人物5人の収入を足して5で割った数が今の自分の収入」というものがある。これもまた真実だ。
これは収入だけではない。人格や人柄など。さまざまなことに関して当てはまるという。
それを知った時は「まあ、よくある格言みたいなものだろう」といった印象をもった。
しかし、実際やってみると「確かにこれは真実だ」と納得した。
今まで話したことは“ミラーニューロン”とよばれるものが関係している。脳科学の本などでもよく出てくる言葉。
ミラーは鏡のこと。ニューロンは生物の脳を構成する神経細胞のこと。
ミラーニューロンとは「他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように“鏡”のような反応をする」ということになる。
動物が子供になにかを教える際“実際にやって見せる”というやり方をする。
鳥ならば飛んでいる姿。ライオンならエサを取る姿など。それを実際に見せて、そして子供が学んでいく。
この話を聞いて「それは動物だけの話だろう」と思うかもしれない。
人間は言語でコミュニケーションをとる。だからミラーニューロンはそれほど関係ないように感じるかもしれない。ところがこれは人間でも同じ。大きな影響があるのだ。
私はこの“ミラーニューロン効果”を体験したことがある。
20代後半のこと。その当時は“ダメ営業スタッフのリーダー”のような存在になっていた。
私のアパートが集合場所。毎週、火曜日に集まって飲みに行った。悪い飲み方(愚痴、不満、浴びるように飲む)をしていたが。
それはそれでメリットもある。当時はそれがいいガス抜きに。メンタル面を支えていた大事なものでもあった。ただこれが悪いミラーニューロンになっていたが…。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
そんなある日のこと。私が尊敬していた先輩にくっつき回った時期がある。もともと好きな人だった。異動があり近くなったのだ。
はじめは避けられていたものの“好意を持つ人”に対して悪い気はしない。
徐々に先輩の方から「ランチ行く?」と声をかけてくれるようになった。
それからは仕事もいろいろと手伝った。ランチは週3~4回は一緒に。飲みにもいくようになった。
するとどうだろう?たった一人付き合う人を変えただけで“セルフイメージ”が変わった気がした。
といっても一気にハイレベルになったわけではない。ダメ気質からすぐに“まあまあ普通の営業スタッフ”くらいの感じだった。
これが良かったのだろう。お客様と上手く話ができるように。その後、ほどなくして結果が出たのだ。
それからはその先輩はもちろんのこと。結果が出ている人を中心として付き合うように。それからは一気にセルフイメージが変わる。
最終的には「普通にやっていれば契約は取れる」と思えるようになった。セルフイメージが一気にレベルアップした。
その頃から昔の仲間と話が合わなくなった。だんだんと疎遠に。どん底時代を支えてくれた仲間との別れはつらかったが。しかし、それを断ち切り前進した。
トップ営業スタッフになった時、私が心がけていたことがある――(メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2023年6月16日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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