誰しもが憧れるものの、「到達することは困難」と考えがちな富裕層の領域。しかしそれは、単なる思い込みに過ぎない可能性も高いようです。今回のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』では投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹さんが、人生に大きな富をもたらす「チート化戦略」の考え方をレクチャー。さらにその具体的な方法を紹介しています。
お金の専門家が教える、少ない資金でも可能な人生のチート化戦略
みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
さて今回は、「収入にも圧倒的に差がつく・人生のチート化戦略」というテーマで、とっておきの世渡り術をお届けしたいと思います。
皆様は、「チート」という言葉をご存じでしょうか。
「チート」とはどんな意味があるのでしょう。
これはもともと、「騙す、イカサマをはたらく、不正を行う」──といったインターネットスラングが本来の語源です。
ニュアンスとしては、邪まな雰囲気そのままでしょう。
しかし、今日ではもっとよい意味で、逆転した使われ方も少なくないのです。
収入にも圧倒的に差がつく・人生のチート化戦略!
「イカサマのような巧みな強さ」「不正をはたらいたかのような逆転思考での成功術」「騙されたように見える超人的克服のワザ」「超絶思考スキル」「ウルトラ処世チート術」……などなど、ものすごく強烈な意味合いでの、タフな方向性で使われるケースも少なくないのです。
つまり、こうしたニュアンスがどんどん広がっているのです。
もちろん、「チート化」といっても、本当に人を騙したり、イカサマをやるのでは意味がありません。あくまで「合法的に」ということが要になっています。
そうなのです。
「真面目にコツコツ働くだけ」では、いつまで経っても金持ちや富裕層と呼ばれる人にはなれないからです。
本メルマガでも、コツコツ努力した人間が迎える悲惨な末路の事例は、いくつか紹介してきた通りなのです。
イカサマのような賢い頭の使い方で、逆転の発想で人生を泳いでいく──そうでなければ、その他大勢の人たちと結局同じになってしまうわけです。
そのために必要なのは、いうならば「柔軟な発想」と「度胸」でしょうか。
ちょっと頭をひねった着想で、その他大勢の人がやらないような事柄にも「勝機」を見出さなければいけません。
そして、それを一歩、二歩、三歩……そしてずんずん歩みを速め、押し進めていけるか──という「踏み込みの度胸」がなければならないのです。
もちろん、やみくもな「度胸」だけでは、失敗します。
背景には、緻密な戦略で「失敗しない作戦」を立て、いざ行動に移す時にはドーンとやるのです。
それが「成功への道」ともなるわけです。
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人生は早いもの勝ち!ラットレースから抜け出すことが大事!
人生は山あり谷ありです。
ゆえに、「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。急ぐべからず~」などと、徳川家康の遺訓のように考えている真面目な方も多いのですが、しょせんは人間同士間のレース競争の社会です。
ベストセラー投資本の『金持ち父さん・貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏は、これを「ラットレース」と見立てました。
働いても、働いても、いっこうに資産が貯まらない状況を指し、「回し車」の中を走り続けるハムスターになぞらえたのです。
要するに「その他大勢」の人たちの中から、すばやく競争をかいくぐり、先頭チームに躍り出ることこそが、人生の中盤以降を圧倒的に愉快で楽しいものにしてくれるのは間違いないことでしょう。
そしてその位置をキープするためには、コツコツと真面目一筋に頑張っているだけでは、到底届かないのです。
誰もがそうそう思いつかない、合理的で自由な発想による人間心理の裏側を射抜くような方法で、巧みなスキルを養いながら乗り越えていくことが重要なのです。
ぼんやりしていてはいけないのです。
人生は、早い者勝ちだからです。
あなたも、圧倒的な「人生のチート化戦略」を取り入れていくべきなのです。
「人生のチート化戦略」は、強力な武器となり、あなたの人生を花開かせる鍵となるはずだからです。
今回は、こうした「チート化戦略」の参考になる事例を紹介していきます。
チート化戦略の成功は「論理思考」よりも「水平思考」が重要!
毎日、同じように過ごしていると、周囲の「成り行き」に身を任せているのと同じです。
脱却のためには「垂直思考」よりも、「水平思考」が大事になります。ここで少し、解説しておきましょう。
「垂直思考」とは、従来の思考方法の「論理思考(ロジカルシンキング)」のことをいいます。
これには、論理を積み重ねて発展させていく「演繹法」や、論理の中から問題点を見つけて根本を辿る「帰納法」がよく知られています。
これに対して、論理が「堂々巡りとなって煮詰まった時」や「改善策がいっこうに見つからない時」に有効とされるのが、「水平思考(ラテラルシンキング)」なのです。
日本では、マルタ出身の医師で発明家のエドワード・デボノ博士の提唱した「水平思考」の著作が、1980年代にベストセラーとなり、中高年以上の方々には、かなりお馴染みの思考法でもあります。
では、「論理思考」と「水平思考」はどう違うかを見ておきましょう。
お忘れになった方もいらっしゃるでしょうから、簡単に復習です。
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エレベーターの「待ち時間が長い」ことへの解決策は?
《問題1》
ビルにエレベーターが2機しかなく、朝の出勤時に、大勢の人たちがエレベーターの順番待ちでイライラし、時間がかかるうえにロビーが混雑して困る──というクレームが来たら、どうでしょう。
あなたがビルの運営管理者だったら、頭の痛いクレームです。
論理思考での解決策なら、「もう1機エレベーターを増やす」とか「各フロアの会社に時差出勤をお願いする」などが、すぐにも浮かびます。
しかし、これらを実行するには、コストの問題やら、各フロアに入居する各社の事情もあって、そう簡単にはいきません。
この問題に「水平思考」を採り入れて、クレームを減らした有名な事例があるのです。
それは、「エレベーターの横壁に大きな鏡を取り付ける」というものだったのです。これで「待ち時間が長い」というクレームがほとんど来なくなったというのです。
もちろん、クレームが減ったとはいえ、これで根本的解決が図られたわけではありません。
しかし、これでエレベーターを待つ人たちが、自分の姿を見入るようになったことで、「待ち時間」が「自分の身だしなみをチェックする時間」に変わったということなのでした。
たった、これだけのことでイライラがかなり解消された──というわけで、ロビーの混雑状況もさほど変わらないのに、クレームが出なくなったのでした。
これが「水平思考」なのです。
タテ型の垂直思考(論理思考)では、エレベーターの設備の問題が議論の中心にのぼりましたが、「水平思考」を採り入れることで、左右自在な発想によって、人間の内なる不満を解消する方向へと行き着いたのです。
奇数あるリンゴを偶数人で、公平・平等に分けるにはどうするか?
もうひとつ、取り上げておきましょう。
《問題2》
リンゴが13個ありました。これを4人で分けるにはどうするのがよいでしょうか?
垂直的な「論理思考」なら、一人に3個ずつ分けて、残った1個を包丁で4等分すればよい──といった答えになるはずでしょう。
しかし、「水平思考」は、論理の積み重ねではありません。
自由に時空を水平に飛び越える発想ですから、答えは「余った1個のリンゴはジュースにして、4人に均等に分ければよい」といった展開になるのです。
個体のリンゴを包丁で4等分に切り分けるのは難しくても、液体のジュースにしてしまえば、公平・平等に分けられます。
個体という、そこに存在するモノだけに思考が縛られていたのでは、柔軟な思考とはいえないわけです。
「水平思考」は、「視点を変える」「時間軸をずらす」ことも重要なポイントです。「〇〇だったら」「10年遅かったら」といった思考の展開を試みることです。
また、「逆転する・反対にしてみる」「代用する・入れ替える」「結合させる・組み合わせてみる」「強調する・高めたり低めたりしてみる」「除外する・とっぱらってみる」「並べ変える・順序を入れ替えてみる」……などなど、フレームワークを柔軟に行ってみることも大切です。
以上、簡単な説明ですが、「論理思考」と「水平思考」の違いをご理解くださったでしょうか。
こういう発想がないと、人生のチート化は図っていけないのです。
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「高金利時代」から「低金利時代」になって金持ちになった人・貧乏になった人!
日本の政策金利の大筋の推移をみておきましょう(1994年の金利自由化前は公定歩合)。
1970年代の政策金利(当時は公定歩合)は、5~7%程度の金利は当たり前でした。
1974年の半ば頃には、9%台を付けたこともあります。
1980年代は89年の半ばぐらいまで、6%台から3%台へと下落していく過程です。
そして、バブル崩壊後の1990年から95年にかけては、再び6%台に戻った位置から、1%台へと急速に下落していく過程でした。
さらに、不良債権処理問題が佳境に到る96年以降は、1%台を切って0.5%前後となり、97年以降はデフレに入り、2001年以降始まった「量的緩和政策」で、2000年代は、ほとんど0%近傍を張り付くようになったのでした。
そして2016年以降は「マイナス金利」政策で、影響を受けて金融機関の市中金利も、ほとんどが1~2%台の超低金利が続くようになり、銀行も収益が上げられず、青息吐息となります。
これはもう、とんでもない低金利の時代が長く続いてきたのが、わがニッポンだったのです。
日銀は超低金利にして、民間金融機関からの貸し出しを増やそうとしても、資金需要は弱く、日銀の当座預金にだけ資金が留まるような状況だったのです。低金利でも資金需要が弱かったからです
バブル崩壊以降の90年代、00年代に、何も考えずに周囲の「成り行き」に任せただけの人は、サラリーマンとしての賃金も上がらず、リストラの標的に遭ったりして、貧乏暮らしを余儀なくされていたはずです。
しかし、低金利になってから、サラリーマンなのに、不動産投資を行うことで「大家さん」になる人が続々と増えてきたのも、この時代の特徴でした。
1980年代後半のバブルより以前は、アパート経営やマンション経営をする人は、多くは地主でした。
先祖代々の土地があるからこそ、高金利でも、アパマン経営ができ、家賃というインカムゲインを得て、時間を味方にし、さらに土地や所有物件を増やしていけたのです。
当時、土地ももたないサラリーマンが、不動産賃貸経営に乗り出そうとしても、土地と建物を所有するには金利が高すぎて、とても無理だったのです。
銀行から不動産投資の融資を得ても、毎月のローン返済額よりも、家賃収入が少なすぎて、持ち出しが発生したからです。
せいぜいサラリーマンでもできる不動産投資は、自分の給与からのいくばくかの持ち出しですむ、小ぶりのワンルームマンション投資が関の山でした。
しかし、金利が激安になると、話は変わります。
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一銭もお金がなくても開かれていた「お金持ち」になれる道
バブルが崩壊して、不況が続いても、家賃の額はほんのちょっぴりずつしか下がっていきません。
それなら、どーんと、出来るだけ多くの融資を受ければ、毎月のローン返済額よりも、家賃の額が大きいので、差額のキャッシュフロー(現金の流れ)が生まれるようになったからです。
そこから、現在のように、投資額が10億円以上のメガ大家やギガ大家と呼ばれるサラリーマン不動産投資家が生まれるようになったのでした。
これこそ、チート化術でしょう。
サラリーマンとしての年収がわずか300万円台だった人が、今や数千万円の家賃収入を得て、税引き後のキャッシュフローも2,000万円近いといった人たちが続々と生まれてきたのです。
借金の額を億単位まで増やしていき、出来るだけ多くの物件を購入し、キャッシュフローを増やしていく──というのは打ち出の小づちのゲームのようなものだったのです。
なにしろ、金融機関は貸出資金が余っていますから、00年代初期のころは、超低金利のまま、不動産投資の頭金も要らず、物件取得の初期費用(不動産手数料、登記費用、不動産取得税、修繕費)まで含めたオーバーローンも盛んだったのでした。
つまり00年代初期のころは、一銭もお金がなくても、サラリーマンとしての属性さえクリアできれば、「お金持ち」になれる道が開かれていたのです。
金融機関も、物件の家賃収入が高く、その範囲内のローン返済額に収まっていれば、立派な黒字事業とみなして、融資の大盤振る舞いにも応じてくれたからです。
これこそ、人生のチート化戦略でしょう。
年収500万円にも満たない、しがないサラリーマンに対してでも、数千万円から1億円に届くような融資を実行し、次々と億万長者になれるように協力してくれたわけです。
空室が少なければ、それだけキャッシュフローも増えていきます。
ただし、早目に始めた人は、「インカムゲインの時間」を味方につけ、借金の額も大幅に減っているでしょうが、あとから参入して莫大な借金をしている人の今後の出口は、まだ見通せません。
不動産投資は、借金をあらかた返して、いつでも残金返済も完了出来るという盤石なレベルに行かないと、「成功」とはいえないからです。
チート化戦略は、みんながやり始めたら、投資物件の数も少なくなって、ブルーオーシャンからレッドオーシャンに変わってしまうからです。
しかし、貧乏サラリーマンから、こうした不動産投資によって億万長者になれる道がある──ということは、「人生のチート化戦略」を立てる上でも、大いに参考になる事例でしょう。
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「無届け老人介護施設」のチート化戦略の事例とは?
もうひとつ、資金が少なくても出来る「人生のチート化戦略」の事例を紹介しておきましょう。
近年は、老人介護施設が次々増えていますが、これを一から本格的に作るのは大変です。
行政の許認可をとって、施設を作ることも、介護スタッフを集めることも、現状ではものすごい困難をともないます。
素人が簡単に手を出せるシロモノではないからです。
しかし、ここにも「人生のチート化戦略」がありました。
素人が少額の資金で始め、大儲けする形になっている成功事例のケースが実際非常に多くあるのです(2022年6月末時点の厚労省の調査によれば、無届け老人介護施設が全国に626施設あり、老人ホーム全体の3.8%にものぼる)。
それが「無届け老人介護施設」なのです。
「無届け」ですから、法律で定められた消防設備や介護スタッフ人数なども、もちろん無視されています。そうでないと資金が少なくて施設として運営できないからです。
つまり、安い金額で古い一軒家を借り、そこにベッドを沢山並べ、介護は外部からの介護保険の訪問サービスを受ける形をとります。
無届けで、そんなことをやっていれば、いずれ法律違反で逮捕されるのかと思いきや、実は行政さえもが黙認しているのです。
そしてそれどころか、むしろ自治体のほうが、「無届け老人介護施設」の入所者の斡旋・紹介まで行っているのが実情なのです。
どういうことかといえば、身寄りのないホームレスの人や、行き倒れの老人を預かって介護してくれる施設が不足しているからです。
東京都の場合、単身者の場合、生活保護の生活扶助と住宅扶助の合計だけでも、13万円程度が支給されます。
これだけあれば、無届け施設なのですから十分なのです。
こういう気の毒な介護老人たちを専門に集めれば、非常に少ない介護スタッフで、食事は菓子パンや激安弁当をあてがって、施設を運営するだけでも、かなり儲かります。
老人ホームは国の法律を無視して経営すればするほど、儲かる商売になるのです。
いわば、増え続ける介護老人たちは、もはや金儲けの道具でしかなく、「金ズル」に他ならないからです。
日本の社会保険制度で守られているカタチの介護老人ですが、実際には自治体から厄介者扱いされ、無届老人介護施設という貧困ビジネス業者にチューチュー税金を吸い取られている構図なのです。
こうした「無届け老人介護施設」は、入所者の生活保護費のほとんどをさまざまな名目で搾取するので、収益率が高いことで知られます。
介護老人も認知症だらけですと、施設の待遇に、あからさまに文句を言う人もいないでしょう。
暴れる老人は、ベッドに手錠や拘束具で固定されます。
オムツは糞尿まみれで、体中床ずれし放題になります。
こういう待遇で人間扱いされないので、将来こういう施設に入らずにすむよう、私たちは今からお金の準備をしておいたほうがよいのです。
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「老人介護成金」という貧困ビジネスの典型
ところで、これは貧困ビジネスの典型ですが、こういうことを始めて(他にも無料低額宿泊所というのもあります)、人生をチート化して、大金持ちになっていく人も、現在はかなりいるようです。
まさしく「老人介護成金」というわけなのです。
前述のサラリーマン不動産投資家にしろ、こうした無届け老人介護施設の運営にしろ、いずれにおいても、「不動産」が関わっているのは、面白い共通点かもしれません。
今や、サラリーマンでも、都心のマンションの一室を借りて「民泊経営」をする人や、「レンタルスペース」「イベントスペース」の時間貸しビジネスを行う人も少なくありません。
一見、大変そうな「介護」という分野でも、必要最低限の人を雇って商売として乗り出す人は、「人生のチート化戦略」の実践者といえるのです。今はまだブルーオーシャン市場といいます。
あなたも、こういう残酷な事例はともかく、「人生のチート化戦略」をいろいろと考えてみてはいかがでしょうか。
他にも起死回生の「人生のチート化戦略」を行っているサラリーマンは、多数存在しています。
「水平思考」でアイデアを練ってみてはいかがでしょうか。
それでは、今回はここまでといたします。
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