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なぜ「メルカリ」はここまで成長したのか?原動力になった「5つの要因」

今や生活の中で欠かせない存在となっているフリマアプリ「メルカリ」。中古市場を新たに開拓したメルカリはなぜここまで成功したのでしょうか? 今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』ではMBAホルダーの理央さんが、新しいことに挑戦してきたメルカリ成長の理由について「5つの要因」をあげて解説しています。

【売上アップ】には準備が必須。メルカリに学ぶ「市場の創り方」

先日、メルカリが開いた、ファッションショーが話題になっています。

以下の日本経済新聞の記事によると、(以下引用)

「おじいさんのジャケットを利用しています」。東京・渋谷では11月24日、あるファッションショーのランウエーを若い男性モデルが歩き、こんなアナウンスが流れていた。フリマアプリのメルカリが開いた「新作ゼロ」のサステナブルファッションショーの一幕だ。

メルカリが開いた古着や手持ちの服でのファッションショー(11月24日、東京都渋谷区)ファッションショーと言えば、新たなデザインを披露する場だが、メルカリのファッションショーは文字通り新作がゼロ。メルカリで購入した古着やモデルの手持ちの服をプロがコーディネートし、生まれ変わらせる。

モデルは一般の若い男女、子供やその親だ。レトロ感覚のあふれるアウターや定番のチェック柄のマフラーなどを上手に着こなし、コーデもアイテムも全く古びて見えない。冒頭の祖父から継いだ年代物のジャケットも落ち着いたグリーンの配色で、「今年のモデル」と紹介したとしても違和感はない。

この新作ゼロのショーは、メルカリが力を入れるイベント「グリーンフライデー」の一環だ。(引用以上)

と、エシカル消費、環境への配慮、規模の経済やI T・A Iの浸透へのアンチテーゼなど、今の時代のトレンドに、とてもマッチしています。

私も大学院生たちと話していると、堅実な考えを持っていて、「将来のことへも真剣に取り組んでいて、私の過ごしたバブル世代とは大きな違いだな」と感じます。

メルカリは、なぜここまで伸びたのでしょうか? いくつかまとめてみます。

1.ユーザーフレンドリーなプラットフォーム
誰でも簡単に使用できる使い勝手のいいアプリ

2.リユース文化を追い風にしたこと
中古品の売買を身近にしたこと

3.持続可能な消費を推進
SDGsに代表される環境志向の高まりが追い風に

4.安全な取引システム
信頼できる取引システムで、ユーザーの不安感を解消し、安心感を高めた

5.多様な商品の提供
あらゆる種類の商品が取引され、消費者の幅広いニーズに応えている

これらの要因が合わさって、メルカリが新しい市場を創造できたのです。それが成長する原動力となりました。

こうやって整理してみると、外部環境の動向をしっかりと捉えて、適切な打ち手を打っていることがわかりますよね。

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例えば、メルカリが実施した、「新作ゼロ」のファッションショーは、持続可能な消費モデルの実現に向けた、重要な一歩になりそうです。

こういった取り組みは、他の企業や業界にも広がっていくでしょう。

この記事にはこんな事例も紹介されています。(以下記事引用)

有名な話だが、メルカリでの2022年のブランド別取引件数の1位は、ユニクロだった。

販売量が断トツだからだが、メルカリが創業した13年の1位は「シャネル」で、ユニクロは10位圏内にすら入っていない。

フリマアプリが普及し、普段着でも売り買いする習慣が根付いたからだろう。

この流れを受け、ユニクロも10月に期間限定の、古着ショップを東京・原宿に開いた。

店の看板カラーは「赤」ではなく「緑」で新機軸を出した。 シャツやアウターなどを安く買えるのが特徴だが、注目点は古着のユニクロが「ビンテージ」として扱われるかどうかだ。

仮に「20××年のボーダーシャツが新品シャツより高く売れる」となれば、リセールバリュー全体が上がる。

経営モデルにさらに影響を及ぼすかもしれない。(引用以上)

ユニクロのような大手アパレルブランドが、古着の取り扱いを始めたことは、生活者の意識が変わっている証拠ですよね。

若い層だけではなく、市場全体の生活者の購入行動に、影響を与える大きな動きになるでしょう。

生活者は、単に新品を購入するだけでなく、古着の購入や売却を自然に考えるようになりました。

このような消費者の行動の変化をいち早く捉えて、マーケティング戦略を再考できると、ビジネスの好転につながるのですーー(『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』2023年12月12日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: wakamatsu.h / Shutterstock.com

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