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1か月間にたった1件。契約がとれなかった営業マンが売上を伸ばせた理由

日本の企業は、営業マンに営業を教えてくれないそうです。では、デキる営業マンはどうやってそのノウハウを得ているのでしょうか? メルマガ『売れる営業マンの常識は売れない営業マンの非常識!』の著者で営業実務コンサルタントの島田安浩さんは、ご自身の赤裸々な体験を語り、日本企業の現実と「売れる方法」を伝授しています。

営業ほど【忍耐力】を要求される仕事は無い!自分に負けない自分に成れる

「おかしい!」

「そんなはずはない!」

営業を開始した初日に感じた正直な感想です、…。

研修で事前に教えられた内容をそのまま話し、どう考えても売れるだろう!と思っていたものが、全く売れないどころか、話しすら聞いてもらえない!

『参った!』

『ヤバい!』

同じ料金で新しいものに交換できる。支払期間も短くなる。やらない理由は無いはずだ!

まあ、そんなに世の中は理論理屈で行くほど簡単じゃない!と、思い知らされた瞬間でした。

最初の1週間は先輩と一緒に回り、この先輩も、1件も契約を見せてくれませんでした。コツコツ回ることだけを教わりました。

ただ、自分で回れば決まるだろうという安易な思いは、翌週、粉々に粉砕されてしまいました。

朝早くから、夜の9時10時まで飛び込みを続けても、1件も取れない!

しかも、他の同期の連中は、契約を取り始めていました。

「なんで、俺だけが取れないの?」

今までの人生で感じたことの無い無力感、挫折感を味わいました。しかも、朝礼では容赦ない社内虐め!ヤバい!です。

私は、本当に売れない営業でした。同期の中でも、ドン尻でした。まあ、キツかったです。

道玄坂でハッピを着せられて、大きなダルマを手に持たされて、「3ポカ」という儀式を大声で、何度もやらされたのは、屈辱感が、半端無かったです。

しかも、誰よりもコツコツ回っていました。遊んでいて取れないなら気にしませんが、真剣にやっても、売れないのはツラいものです。

お客に断られる度に、『人間性を否定』されているような、そんな感覚を覚え、「俺って、ダメ人間なのか?」って、ドンドン辛くなりました。人生初のムチャクチャ高い障壁が現れました!

翌週は、課のNo.2のTさんと同行するように言われたんですが、まあ、クソ野郎でした!

こっちは取れなくて苦しんでいるのに、朝からモーニングに入って、スキーや女の話しばっかり、しかも、そのままランチの時間まで居座って、午前中は、1件も飛び込みすらしないとんでもないクソでした!

頭に来たんで、午後からは、「回りましょう!」って言って、別々に回っていました。

後で知ったことですが、このエリアは彼のアパートの近くで、彼は、家に帰って遊んでいたようです!その後、半年ほどでTは退社しました!自分で怠けるのは構わないけど、部下まで巻き込むなんて本当にクソ野郎です!!

結局、翌日からは現場まで一緒に行って、その後は、一人で回っていました。

そして、その週の木曜に人生初の契約を獲得できました!

ムチャクチャ嬉しかったです。契約書の書き方も分からないので、会社に電話しながら書いたのを覚えています。社長と奥さんに、「よろしくお願いします。」って、握手までして出て来たのを覚えています。

といっても、最初の1ヶ月はその1件の契約だけでした。まあ、ヒドイ成績です。

その当時、月に10件の契約が当たり前でした!それに対して、1件とは、まあ、情けない結果です。

1日平均150件の飛び込み、週6日の稼働、なので、3週間だと150件×6日×3=2700件で、たった1件の契約です!

契約率0.037%?って、ヤバいですね、…。

5月、6月が3件程度。7月~10月が5件程度。

そして、11月が27件契約!覚醒した感じでした。

この4月から10月の試練が私を成長させてくれました。本当にいろいろなことを現場が教えてくれました。

・コツコツ回る重要性

・対象物件を判別する

・対象の決裁者を捕まえる

・営業の仕事は『決裁者との商談』で、これだけが成果に直結する

・笑顔の重要性

・間の活用方法

・質問で終わると質問に答えるのが人間だ!(言葉に反応する)

・入りたくない衝動にかられたら、乗り越えて訪問すると契約が決まる

・電話でアポイントを取るコツ

・トーク練習をやり続けるとドンドン進化する

・頭で考えて話すんじゃなくて、心で話すようにする

・お客様の言葉は否定せずにYESで受け止める

・次は決まると考えて回る

などなど、私の場合は、1つずつ積み上げながら営業をマスターしました。頭で理解しながら、行動できるまでやり続ける。これは、美大受験で絵を描く時にもやっていた考え方です。

・男性は論理的。

・女性は感情的。

だから、女性は感性で描けるように成るけど、男性は、理論理屈を理解しながら、出来るまでやるしかないと、まあ、予備校の校長先生から教わったことです。

ありがたいことに、私は誰からも営業を教わらなかった。Tさん以外から、怠けることを教わることは無く、真剣に売上を上げることだけに集中できた。これが、ムチャクチャ良かったですし、私の運の良さです。

後から知ったことですが、大半の同期は遊ぶことを指導され、ゲームセンターやパチンコ屋で時間を潰すことをしていたみたいです。

ヤバい時には、インチキな契約をあげる!そんな、最低な先輩が大勢いたようでした。

本当に、ツイています。そういう姿を見ないで育つことが出来て良かったです。

実は、私がコンサルをしている理由は、ここにあるのです!多くの営業会社というか、ほぼ100%属人的に営業を指導します。

言い換えると、「指導してません」

営業会社にもかかわらず、営業指導はしないのです。こんな意味不明なのが、日本の営業会社の実態なんです。

「どういうことなのか?」

商品の説明はします。契約書の書き方も指導します。

でも、一番重要な『売り方』の指導を段階的に行うことはしていません。そこの部分は、先輩と同行して、「見て覚えろ!」的な、非常に属人的な指導です。

結局、売れる仕組が会社には無くて、属人的だから指導なんてできないです。ようは、一人一人売り方が違うのです。だから、新人にも自分でやりながら覚えろ!と営業に関しての具体的な指導はしません!

それによって、結局、1/100人しか売れるように成らないのです。

私のように、現場でコツコツ努力して、徐々に売れるようになる人間は少ないです。

売れる人の多くは、最初から売れたという人が多いです。私のように、営業に向かないのに頑張って、努力して売れるようになるというのは、非常に少数派ですし、なかなかそれで売れるように成長しないようです。

ただ、私が売れるように成ったという事は、誰でも、売れるように成る可能性はあるという事です。非常に営業に向かない性格と、向かない会話スキルゼロの人間でした。

私は現場で苦労しましたが、あなたは苦労しなくてもいい。その為に、過去の私を救う活動としてコンサルをしています。

簡単に演じられるツールとしてipadを使った営業紙芝居も開発しました。もちろん、練習は必要ですが、繰り返し練習することで、あなたは、悩む必要無しで成長でき、売れるようになります。

これが、私がコンサルをやっている理由なんです。

『過去の自分を救う』活動が、コンサルをしている原点です。

だから、売れる仕組を提供して、繰り返し練習をして貰いながら、現場で実際にどのようにやるのかを見せて覚えてもらいます。

紙芝居を行うことで、お客様がどんな反応をするのか、何をどのように提案すればいいのか、高確率な提案書の作成も一緒に行っているのです。

そして、それを持って行って、どのようにクロージングをするのかも、動画でアップして見てもらっています。

後は、繰り返し練習して、客先でドンドン実験を繰り返すと、結果が、一定の確率でついて来るのが営業です。

自分で悩むとなかなか解決策が見つからずに大変ですが、仕組みを提供してその通り演じるのは、練習を繰り返せば、誰でもできる訳なんです!

それを、商品別に作り込んで提供することで、過去の自分を救っているのです。

image by: Shutterstock.com

島田安浩(営業コンサルタント)この著者の記事一覧

最初売れない営業マンだった私が、売れるようになり、日本でトップセールスに登りつめ、経営者として株式公開した。その営業ノウハウを、売れる営業の常識と売れない営業の非常識と言う観点で分かり易くまとめた。

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【著者】 島田安浩(営業コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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