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自民議員に今も「信者秘書」潜入中?政権与党が旧統一教会の「再調査」を拒む裏事情

朝日新聞が9月17日付の朝刊に掲載した、安倍晋三氏と旧統一教会会長らが自民党の総裁応接室での面談時に撮影されたという写真。このスクープは、自民党と統一教会の「蜜月関係」を裏付けるものと目されています。旧統一教会にかつて信者として身を置いていたジャーナリストの多田文明さんは、自身のメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』の中で、元信者だからこそ分かる実態と、いまも自民党内に入り込んでいる可能性がある「信者秘書」の存在について解説しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:自民党議員にいる教団関連の信者秘書の存在が、再調査に踏み切らせない可能性も

自民党が統一教会の「再調査」に踏み切らない理由

今月も、旧統一教会に関する驚くべきニュースが飛び込んできました。

安倍晋三氏が自民党総裁室で、旧統一教会幹部と面談していたというものです。これは2013年の参議院選挙前のことであり、多くの国民の影に隠れて、霊感商法や高額献金の被害を引き起こしてきた教団と、党としてつながっていた可能性が出てきています。

自民党自体が再調査できないのならば、第三者委員会を設置しての国の政策への影響なども徹底的に調査する必要性が出てきたといえます。

なぜ自民党議員を信者らは熱烈に応援してきたのか?

野党を中心とした国対ヒアリングが開かれて、立憲民主党の米山隆一議員から、興味深い質問などがありました。

「実は2005年2009年、自民党で選挙をしておりまして(落選したとのことです)当時入ったばかりで、何も知らないかったんですけれども、今となっては、そこは旧統一教会だった(ことがわかります)。ものすごい熱烈な応援を受けるわけです。さらに、数人の選対幹部は誰かを招いて来られて、その方も、ものすごい熱意でやられるから、何か違う人がいると気づくわけです」

そして、

「(信者らの)現場では『自民党の人に支援しなさい』というような、上からの命令があったのでしょうかね。何も知らないはずの僕に対して、あんなに熱烈に支援するなんて思えないというくらいの支援があったのは、どういうことだろうか」

旧統一教会の元2世信者の「もるすこ」さん(仮名)は次のように答えます。

「なぜ、こんなに熱意を持って政治家に取り入ろうとするのか。そこには、統一教会の目標の天一国創建があるからです。これは世界中の人間が真のご父母様を中心に、統一教会というものを通じて、全世界の宗教を(一つに)束ねるという大きな目標です。それを達成するために日本の国教に統一教会を据えなければなりません」

そのために信者らは必死に議員を応援すると話します。

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今、区長になっている方に、私が元信者時代、熱烈な声援を送った過去

私も信者になってまもなく、ある都議会議員候補が教団のホーム(礼拝や寝泊まりをする場所)にきて、一票を投じてもらうために、話をされたのを覚えています。私はその議員が教団の教義を受け入れている人だと信じて、必死で声援を送りました。

その方は現在、自公に推薦されての区長となっています。30年以上前なので、今もまだ旧統一教会との付き合いをしているかはわかりませんが、もし続いていたとすれば、それこそ教団との深く長い付き合いをしていることになります。

その時、その議員候補もあまりの熱烈な歓迎ぶりにちょっと圧倒された感じで話していたことを覚えています。まったく知らない人たちにもかかわらず、一糸乱れぬ熱烈な応援をうけた時には、思想が統一されたカルト思想の団体の可能性があると思い、注意をする必要があります。

自民党議員にいる教団関連の信者秘書の存在が、再調査に踏み切らせない可能性も

自民党議員は旧統一教会と議員の再調査に踏み切る人は誰もいません。

それは、いまも存在する教団関連の信者秘書の存在が、それが引き起こしている可能性があるからかもしれません。

国対ヒアリングで「もるすこ」さん自身の体験として「それ(統一教会の国教)を達成するために、私も秘書の養成講座などのセミナーを受けています。この訓練を受けて、(教団は)政治家に関わりを持つ秘書になることを組織的にやっているということです。ここをしっかりとジャッジされる次の(衆議院)選挙であるべきです」とも話しています。

今も、多くの教団関係の秘書が自民党に入っているといわれています。旧統一教会問題の再調査や第三者委員会の設置に踏み切れないのは、議員らを影でささえる秘書信者の存在も大きいといえるかもしれません――(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2024年9月30日号の一部抜粋です。続きは、ご登録の上お楽しみください、初月無料です)

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悪徳業者などへの潜入取材した数は100ヶ所以上。数々の現場経験と被害者への聞き取り取材から、詐欺・悪質商法に詳しいジャーナリストとして一線で活動し、多数のテレビ・ラジオに出演している。現在はヤフーニュースのオーサ・公式コメンテーターとして、コメントやニュース記事を執筆中。消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」(2017年~18年)の委員も務めた。雑誌「ダカーポ」にて、悪徳商法に誘われたらついていく連載を担当。それをまとめた著書「キャッチセールス潜入ルポ~ついていったらこうなった」(彩図社)はフジテレビで番組化され、ゴールデン枠の特番で第8弾まで放送された。新刊11月予定「信じてみたら、ダマされる。~元統一教会信者だから書けたマインドコントロールの手口」(清談社清談社Publico)

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【著者】 多田文明 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 14日・28日

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