ある程度キャリアを積むと、少しずつ手を抜くようになってしまった…そんな経験はありませんか?メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんは「その手抜きが失敗を招く」と語り、その対処法を紹介しています。
70%の準備で出来てしまう時、危険が迫っている
仕事をしていると、「今回は失敗だったな」とガッカリする瞬間がある。
頑張ったけれど、結果は出なかった。そんなときもあるもの。
ただ、その失敗も大きく分けて二つある。一つ目の失敗は“できることをすべてやったうえでの失敗”ということ。
この場合、たとえ失敗しても後悔はない。残念ではあるが、仕方がない。それが今の実力なのだから。
この場合むしろ、清々しい気持ちになる。全力を尽くしたのならば必ず次につながるもの。
もう一つの失敗は“7~8割の準備で臨んだ”という場合。このケースは後悔が残る。
「あの資料が必要だった」
「もっと精度を上げておけば」
「チェックが甘かったかぁ……」
などなど。
そんな思いがいつまでも頭の中をぐるぐると回り続ける。気分も切り替わらない。成長もせず、メリットが全くないのだ。
準備が不十分だったことが原因で失敗する。私自身も時々やってしまう。講演やコンサルなどでも起こりえること。
とくに注意が必要なのは“手を抜いた準備でも何とかなってしまう”という状態になったとき。
これは、ある程度経験を積んだ頃に訪れる。
まだ慣れてない時は慎重に準備を重ねる。むしろ、「準備しすぎじゃないか?」と思うほどやっていた。
ところが、ある程度キャリアを積む。すると少しずつ手を抜くようになる。
心のどこかで「このくらいの準備でも、まあ何とかなるだろう」といった油断が生まれるのだろう。そしてつまらないミスをする。
講演を依頼して頂いた方は「とても良かったですよ」とは言ってくれる。
しかし、リピートがない。こうしてチャンスを逃してしまう。
これは、営業の場面では顕著に出る。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
経験を積んでくると、準備しなくても何となく対応できるようになる。これはいいことでもある。
しかし、そこに落とし穴が待っている。2回目の商談あたりで「こんな感じで何とかなるだろう」といった油断が生まれる。
そしてちょっとしたミスをする。
それを見たお客様が「この人に任せて大丈夫かな」と心配になる。
口では「参考になりました。ありがとうございます」と言うが次回アポは取れない。こうしてチャンスを逃していく。
振り返ると「あのミスが痛かったなぁ」と分かるものだ。
準備不足だと、なぜか「事前準備をしていなかった質問が出た」ということが起こる。
またいつも通りの流れで進むと思っていたら「お客様の反応が予想と違った」ということもあるのだ。
こうなると慌ててしまう。
頭の中で「それは準備していなかった」と思いながら対応する。
こんな時はうまい答えは出てこない。焦って余計なことを言ったりしてしまう。
そして商談が終わってから「もっと準備しておけばよかった」と後悔するものだ。
では、どうすればこの落とし穴を回避できるのか?
それは「どれだけ経験を積んでも決して手を抜かない」と思いながら準備するということ。
たとえ同じような商談が100回目だとしても。“1回目と同じ気持ち”でしっかりと準備をする。
気持ちだけでなく、チェックリストを作るのも効果的。それを見ながら1つ1つ念入りに確認する。これで失敗する確率は大幅に減るものだ。
一流のスポーツ選手ほどーーー(『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2025年3月21日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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