MAG2 NEWS MENU

ついにイランを本気で怒らせた米とイスラエル。トランプとネタニヤフの“暴挙”は第3次世界大戦の引き金になるのか?

「ピースメーカー」を自認しながらも、イスラエルとともにイラン空爆に打って出たトランプ大統領。当然のことながらイランの激しい怒りを買い、中東の混乱と緊張は極限にまで高まっています。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、中東地域が現在、どのような状況にあるのかについて詳細に解説。さらに第3次世界大戦勃発の可能性について検討しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:第3次世界大戦の開始か?

イランが本格的反撃を選択。米イスラエル連合軍の空爆は第3次世界大戦を招くか

トランプ氏は、イランの提案を拒否し、核濃縮施設の破壊を要求したが、イランは拒否でイラン戦争をトランプ氏が開始した。この状況を見る。

NYダウ最高値更新直後の急落。米国の状況と世界情勢

NYダウは、コロナで2020年3月23日に18,591ドルまで急落したが、2026年2月6日は50,115ドルの最高値更新で、20日は49,625ドルで、23日は821ドル安の48,804ドル、24日は370ドル高の49,174ドル、25日は307ドル高の49,482ドル、26日は17ドル高の49,499ドル、27日は521ドル安の48,977ドル。

先週、株価は650ドルの下落。20日に最高裁が関税を違憲判断で、トランプ氏は122条に基づいた10%の世界一律関税を発動し、15%に引き上げるともいうことで混乱していることを受けたて、23日は820ドル下げた。

それと、アンソロピック・ショックで、ソフトウェアサービス企業の株価が大きく下落した。「Claude Cowork」の自動生成AIにより、今までのソフトウェア・サービスは必要がないとされたことが原因であり、日本の大手SIerの方が影響が大きいようだ。このため、日本でもSIerの株価が落ちた。

AI失業の問題が出ているが、ジャック・ドーシーは、自分が経営するBLOCK社の従業員1万人の内4,000人を解雇した。AIに置き換えると述べている。

しかし、アンソロピックは、米軍の使用を拒否したことで、米政府全体で使用禁止にトランプ氏はした。パランティアは逆に米軍の使用で機能を拡張している。

ジュネーブ核協議決裂で勃発の「イラン戦争」

イランと米国の交渉がジュネーブで行っているが、26日の交渉は決裂した。しかし、ジュネーブでの交渉で米国がイランに提示した要求は、

  1. フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの3つの核施設をすべて破壊すること
  2. 濃縮ウランをすべて米国へ移送する
  3. 恒久的に濃縮ウランを作らないこと
  4. 濃縮はゼロ(ただしテヘラン原子炉は維持可能)
  5. 制裁緩和は当初は限定的で、追加緩和はイランが順守した場合のみ

これに対して、イラン側の提示は

  1. ウラン濃縮の複数年にわたる停止、あるいはアラブ・イラン共同事業体による処理を検討する用意がある

とした。このため、米国の要求はすべてノーである。

トランプ氏は「米国は世界最強の軍隊を持っているとし、できれば使いたくないが、使わなければならない時もある」と28日にイラン攻撃を開始した。

イスラエルと米国の共同作戦で、イランの最高指導者、大統領、軍・革命防衛隊のトップが一堂に会するタイミングを狙って行われたことで、イランの最高指導者ハメネイ師とペゼシュキアン大統領を始めイラン革命防衛隊のパクプール司令官、イラン軍司令官、国防大臣、司法大臣などが死亡したという。

このため、イランのアレフ第一副大統領が指導部の空白を埋めるため、暫定政権を担うという。しかし、3月1日朝の段階で、イラン政府はハメネイ師死亡報道を否定している。

ハメネイ師には6人の子供がおり、そのうちの1人であるモジタバが後継者候補となっているが、イラン政治体制を変化させることができるかだ。イランの民主化ができるかだ。しかし、米軍は地上攻撃を想定していないことで、ほぼ無理でしょうね。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

初月無料で読む

報復攻撃に出たイランを「敵」と認定した湾岸諸国

イスラエル軍は、200機の戦闘機でイラン全土の500以上の標的を攻撃したと発表し、イスラエル・米軍の空爆を少なくとも4日間続けるというが、それでは終わらない可能性がある。そして、イラク領空でイスラエル空軍戦闘機がイランの防空システムによって撃墜されたという。

イランの反撃は、極超音速弾道ミサイルで湾岸諸国にある米軍基地を空爆したが、米防空システムTHAASは飛来するミサイルを阻止できなかった。このため、カタールにあるNATO軍を含む基地へ直接命中、20人のイタリア兵が死亡したとの未確認情報が出ている。イランが本格的な反撃を選択したことで、戦争モードに突入した。

イランの反撃は、湾岸諸国の民間インフラを標的とする自爆ドローン攻撃も行った。現在、サウジ、クウェート、バーレーン、カタール、UAE、ヨルダンで発生。ドバイのブルジュ・ハリファ付近でも爆発が起きている。ドバイは国際ハブ空港であり、ここの閉鎖は大きい。このため、イタリア国防相がドバイから出国できずにいる。

また、米軍がUAE、バーレーンの民間施設をイランの攻撃から守れていないことも大きい。これにより、米国離れが起きる可能性もある。

しかし、逆にイランが報復で湾岸のアラブ諸国を攻撃したのは失敗の可能性もある。湾岸諸国は、イランを敵と認定した。イラン、ヒズボラ、フーシ派、イラクのシーア派対湾岸諸国・イスラエル・米国という図式になった。それと、シーア派テロ潜伏組織がオマーン、バーレーン、サウジアラビア、英国、フランス、米国にもある。

イスラエルへのミサイル攻撃も民間人など多数を殺害する目標になるはずだ。このため、イスラエルはシェルターの開放をして、被害の最小化を図っている。それと、フーシ派が紅海のバブ・エル・マンデブ海峡の閉鎖を発表し、イラン報道機関が「ホルムズ海峡は“事実上”閉鎖された」と発表した。

イランの防空体制はスカスカであり、急遽、中国が防衛網の装置などをイランに納入している。恐らく、中国の装置技術者・操作者も送っていると思われ、この中国の電子装置がどこまで通用するのかを中国も見ることになる。中国軍は送らないが、電子兵器と操作者を送っている。

イランと盟友関係を築いてきたロシアは困難な立場に置かれた。早くウクライナと停戦合意をして、武器をイランに送る必要になっているが、米国との関係もあり、苦慮することになる。

この影響で27日のNYダウは521ドル安になったし、3月2日の東京市場はホルムズ海峡封鎖、スエズ運河封鎖などで、より大きく下落する可能性がある。

米イラク戦争では、第3次世界大戦にはならないが、パキスタン・タリバンの戦争も起き、かつ、ロシアの核使用も視野に入れた動きが出ている。この複数の戦争が繋がると世界大戦になる。

(『国際戦略コラム有料版』2026年3月2日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Saku_rata160520 / Shutterstock.com

津田慶治この著者の記事一覧

国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 国際戦略コラム有料版 』

【著者】 津田慶治 【月額】 初月無料!月額660円(税込) 【発行周期】 毎月 第1〜4月曜日 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け