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高市早苗を推したのもトランプを選んだのも有権者。国の運命が“民度”で決まるという厳しい現実

「サナ活」なる現象までもが巻き起こり、先の衆院選で歴史的大勝を収めた高市政権。しかしながらいわゆる「高市支持層」は、政策内容ではなくイメージで首相を推していたようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、ジャーナリストの現場取材の証言を取り上げつつ、高市支持層の「認識の実態」を分析。その上で、日本社会の政治意識の現状に厳しい意見を突き付けています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:高市支持者の民度

もはや嘆くしかないのか。高市支持者の民度

あたしは自宅にいる時は、平日の朝はニッポン放送『上柳昌彦 あさぼらけ』を聴いてます。月曜日は朝5時からだけど、火曜日から金曜日までは30分早く4時30分から始まります。好きなのは観音温泉のコーナーで、いつかは母さんと観音温泉に行って、鈴木和江会長がユンボを運転してるとこと猫たちを見たいと思ってます。

ゴリラ祭ーズの『有楽町のうた』が流れて来て、上ちゃんの「今日もご安全に」で6時に『あさぼらけ』が終わったら、すぐにTBSラジオに変えます。これは6時30分からの『森本毅郎 スタンバイ』を聞き逃したくないからで、6時からの30分は生島ヒロシさんの不祥事の後始末で始まった『大島由香里 BRAND-NEW MORNING』を聴くともなく聴いてます。

で、先週の2月26日(木)のこと、この日の早朝もあたしは、お布団に横になって毛布をかぶったまま『あさぼらけ』を聴いてて、『あさぼらけ』が終わったのでTBSラジオに変えました。そして、またお布団に横になって毛布をかぶって目をつぶり、『BRAND-NEW MORNING』を聴くともなく聴いてたら「6時のニュース」が始まったので、これも聴くともなく聴いてました。

この日は、最初に「イラン核開発でアメリカと合意へ」というニュースが報じられました。この時点では、まさか数日後にトランプが武力攻撃を開始するなど露ほども思ってなかったので、あたしは「合意できればそれに越したことはない」なんてノンキに聴いてました。そして次に「消費税減税について国民会議で初会合」というニュースが報じられましたが、こんな茶番劇など興味ないので、これまたあたしはウトウトしながら聴いてました。

そして、3つ目のニュースもウトウトしながら聴いてたあたしは、途中で「えっ?」と思い、眠気が吹き飛んだのです。でも、その時にはもう3つ目のニュースは終わっていて、4つ目の「カンボジアの特殊詐欺拠点で拘束された日本人」のニュースが始まっていました。あたしは自分が聴いた3つ目のニュースが信じられなくて、もしかしたら脳みそが半分くらい眠っていたために発生した幻聴なのかもしれないと思い、後からラジコのタイムフリーで聴き返してみました。

そしたら、あたしが聴いた意外すぎるニュースは、驚いたことに現実だったのです。そこであたしは、ラジコのタイムフリーで聴き返しつつ、一言一句そのままに文字起こししました。それが、以下のニュースです。

「自民党が殺傷能力のある武器の輸出を原則認める提言をまとめたことについて、中国外務省の毛寧(もうねい)報道官は25日、『日本の新型軍国主義による無謀な動きを断固として阻止しなくてはならない』などと批判しました。中国政府は高市総理の台湾有事を巡る発言以降、ことあるごとに『日本が再び軍事化を進めている』などの批判を展開していて、軍民両用品の輸出規制などの措置を正当化する理由にしています」

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慣例無視の発言で中国を怒らせたのは高市首相という事実

何ですか?この戦時中の大本営発表みたいな報じ方は?そもそもの話、これまでの慣例を無視して中国を怒らせる内政干渉的な発言をしたのは高市首相なんですよ?その上、トットと謝罪して発言を撤回すればいいものを、国内のネトウヨ支持層に対してカッコつけるために意地を張り続けた結果、浜崎あゆみさんを始め数多くの日本人アーティストの中国公演やアニメイベントがカタッパシから中止に追い込まれて各方面が大損害。

それなのに、中国政府が日本への渡航自粛を発動すると、自民党のネットサポーターを総動員して「中国人など来なくても痛くも痒くもない」という空気づくり。パンダの返還が1カ月ほど前倒しになり、代わりのパンダの貸与が白紙化すると「パンダなんかいらない」という空気づくり。中国政府が日本へのレアアースの輸出を制限すると言えば、どこかの海底から泥をすくって来て「これからは国産のレアアースだ」などと強がる始末。メンツを潰されることを何よりの侮辱ととらえる中国に対して「火に油」を繰り返して来たのは高市首相なのです。

今回の批判についても、これまでの方針を180度転換して殺傷能力のある武器の輸出を認めるということは、日本もアメリカと同じ武器商人になって戦争ビジネスに参加するという意味なのですから、中国に限らず他国から「日本が軍事化を進めている」と批判されるのは当然のこと。それなのに、この報じ方って、まるで日本側には何の落ち度もないのに、中国側が一方的にイチャモンを付けて来ているというフレーバーじゃないですか?

いくら極右を売りにした人物が日本の首相になり、大義なき自己都合選挙で有権者を騙して多くの議席を手に入れたからと言っても、マスコミまでもが「右へ倣え」で報道の中立性を捨て去り、中国とのイザコザに油を注ぎ始めるなんて、まるで冷戦下じゃないですか。

そして、この日の「6時のニュース」で最後に報じられたのは「ミラノ五輪の日本選手団の解団式」についてでしたが、ここでもオリンピック憲章など完全に無視して「過去最多24個のメダルを獲得」を前面に押し出した「日本って凄い!」の大行進!もともとスポーツを政治利用しているオリンピックが大嫌いだったあたしは、さらに嫌いになりました。

さて、あたしにはどうしても理解できない選挙結果であり高市首相の支持率ですが、このニュースを聴いた翌日の2月27日(金)、文化放送『長野智子 アップデート』で、その理由の一端を垣間見ることができたのです。この日のレギュラーコメンテーターはフリーランスのジャーナリスト、畠山理仁(はたけやま みちよし)さんだったのですが、今回の衆院選について、とても興味深い報告があったのです。

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「高市さんなら夫婦別姓をやってくれるだろう」の誤解

この日はまず、「選択的夫婦別姓」に強く反対する高市首相が、代替案として推し進める「旧姓併記」から「旧姓単独記載」について長野智子さんが新聞記事を紹介し、次のように振りました。
長野智子さん 「(前略)この旧姓単独記載の検討が進められています。主な目的は仕事上の不利益解消やキャリアの継続性確保、ということです。私は言いたいこといっぱいあるんですけど、どうですか?」

畠山理仁さん 「複雑になっちゃうんじゃないかって思うんですけど…」

長野さん 「おっしゃる通りだと思います」

畠山さん 「今回の選挙で、この課題を演説していた候補者がいたかどうか。選択的夫婦別姓については過去の政治姿勢などから、この候補は賛成派なのかな、反対派なのかな、慎重派なのかな、っていう主張は、だいたいの有権者の方は持っていたと思います。しかし、それを演説のメインにしていた人はそれほどいなかったので、大きな争点にはなりませんでした」

長野さん 「はい」

畠山さん 「ただ一方で、有権者の方に話を聞いて行く中で、高市さんが史上初の女性総理ということで、おそらく自分たちの気持ちも分かってくれるだろう、高市さんなら夫婦別姓をやってくれるだろうって、そういうふうに誤解してらっしゃる方にも出会いまして…」

長野さん 「出会いましたか!」

畠山さん 「はい、出会いました。これはちょっと大きな勘違いなので『有権者として情報収集能力が問われるんじゃないですか?』と申し上げたんですけど、けっこう『え!そうなんですか?』と驚かれる方もいらっしゃいました。全員ということではありませんが、僕はそういう方々にお会いしましたので、やっぱり政治家の過去の発言などをよく見ておくというのがすごく大事だなと、現場でいろんな声を聞いてて思いましたね」

長野さん 「そうでしたか」

畠山さん 「高市さんは、外側のイメージだとホントににこやかにされていて、女性の味方をしてくれるというイメージでね、ウチワを持って応援されている方もたくさんいらっしゃいましたけどね」

長野さん 「そうかあ…、やっぱり女性の総理だから女性に良い政策を優先してやってくれるんじゃないかと思いきや…って話ですね」

この畠山さんの報告から分かるように、今回の選挙で高市首相を支持して自民党に投票した有権者の中には、高市首相の政策を知らずにイメージだけで投票した人が一定数いたことになります。高市首相が「選択的夫婦別姓」に強く反対して来たことは、郵便ポストが赤いことやカラスが黒いことと同じくらい誰でも知ってる常識だと思っていたあたしは、あまりの民度の低さに開いた口が塞がらなくなってしまいました。

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高市自民を選んだ有権者が受け入れなければならない「厳しい現実」

これでは、自民党のトンデモ改憲草案にきちんと目を通している自民党支持者など半数もいないと思いますし、「高市さんは他党の悪口を言わないから好感が持てる」などとアサッテのことを抜かしたバカ芸能人がいたのも理解できます。そして「イメージ作戦」で多くの有権者を騙して大勝することに成功した高市首相は、選挙後、かつての民主党をボロクソに批判しまくっている自身のブログをマッハで削除したのです。
 
ま、今さら何を言ったところで、現行の選挙制度の中で高市早苗を日本のリーダーに選んだのはあたしたち日本国民ですし、ドナルド・トランプをアメリカのリーダーに選んだのはアメリカ国民なのですから、それが不満な人たちは自国民の民度の低さを嘆くしかありません。そして、そんなリーダーを選んでしまった結果、その国の運命が悪い方向へ大きく変わってしまっても、あたしたちはそれを受け入れなければならないのです
 
(『きっこのメルマガ』2026年3月4日号より一部抜粋・文中敬称略)
 
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  • 第349号 高市支持者の民度/ルーツは古事記/木蓮/トンデモな標準和名(3/4)

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