空手道が東京オリンピックの追加候補種目として提案されることが決まりました。まだ正式な発表はされていませんが、認可されることは間違いないと言われています。無料メルマガ『心のビタミン』でこれまでの歴史で押さえつけられてきた武士道について持論が展開されています。
空手道をオリンピック正式種目に
空手道が、野球・ソフトボール、ローラースポーツ(スケートボード)、スポーツクライミング、サーフィンとともに、2020年東京オリンピックの追加種目候補として日本オリンピック委員会(JOC)から国際オリンピック委員会(IOC)に提案されることが決まりました。
つまり、東京オリンピック大会組織委員会は、開催都市に提案権が与えられている追加競技・追加種目に立候補していた26の国際競技を8競技に絞り込み、9月28日の18:30に記者会見を開き、その中から5競技を最終候補として発表しました。まだIOCの正式決定ではありませんが、認可されることは間違いないと思われます。
これは空手道界の積年の夢の実現だけでなく、観点を変えれば、戦後封印されていたヤマトごころ・日本蘇りの象徴でもあり、さらに深くとらえれば、断末魔を迎えようとしている現代文明の燭光とも見ることができます。
戦後封印された武道の真実
国家を超えてその奥から現代文明を支配する世界金融支配体制者達は、彼らに唯一国家をあげて抵抗した日本を、空襲や原爆で完膚無きまでに破壊した後、日本を二度と彼らに逆らえないように様々な占領政策を行ってきました。
なぜなら、日本の民族・国家を犠牲にした最後の戦いにより、彼らが500年かかって営々と築き上げた彼らの繁栄の基盤である、当時日本を除く全世界とも言える植民地を放棄せざるを得なくなったのですから。
それゆえ二度と同じ轍を踏まないように、日本だけは永久に彼らの占領・統治下において封じ込めなくてはならないのです。
その日本封じ込めの施策の一つに「武道の禁止」がありました。
その一方で、体躯的に劣る黄色人種でありながら強い日本兵、その強さの秘訣に武道の存在を認め、彼らは米軍の教育に積極的に取り込みました。その際、合気道、柔道、空手道の代表に、米軍の格闘教官がナイフで襲った場面の「試合」をさせました。
合気道、柔道の代表が次々に腹を刺されて敗れる中で、瞬時の「中段受け」で相手のナイフを落とすとともに、間髪入れぬ「逆突き」の一撃で巨漢の米国教官を倒した男がいました。空手道代表、日本に琉球唐手道を紹介・導入した船越義珍先生のもとで学び、近代空手道中興の祖と言われ日本空手協会の初代主席師範となった中山正敏先生でした。
因みに、極真空手道の創始者大山倍達氏も、中山先生の弟子でした。
その後、戦略空軍や憲兵隊を中心に中山道場で学んだ米国軍人達が世界に赴任するとともに空手道も広がり、今では世界の空手道人口は4千万人を超えるとも言われています。
空手道の神髄は形に見ることができる
空手道の特徴は、「極(き)め」と「空手に先手なし」にあります。「極め」とは、心身の力を一点に集中発揮する爆発力を言います。空手道は非常に科学的な武道です。足で地面を押す反発力を腰の回転から突き出す拳の一点に瞬時に伝達発揮します。つまり地球の力を物理的に利用しているとも言えます。これに気合いを全力でかけることにより、「気」の力も集中発揮します。この物理的力と気の力の一瞬の合体集中発揮が、素手でコンクリートブロックさえも破壊する瞬発力となるのです。
そもそも武道は、戈(たたかい)を止める道です。できうる限り相手を殺さず傷つけず、味方に取り込むことが最上の戦い方です。それゆえ、剣道でも無刀取りが究極の技と言われるのです。
さらに鍛錬を通じて人格・霊性を上げることにより、敵をも感化して戦わずして味方にすることが最終の人生修行の目標となるのです。
中山先生の道場訓5ヵ条の第1は、「人格の陶冶に努むること」でした。
空手道の「形」は、すべて「受け」から始まります。自ら先に攻撃はしません。受けで相手の武器や攻撃意思を無くしたら、あえて相手を倒す攻撃はする必要もないのです。ここに、空手道が武道の神髄を体現していると言ってもいい秘訣があるのです。
空手道の試合には今では「組み手」もあります。しかし、あくまで組み手の試合は、修行の一環なのです。大衆スポーツ化することにより空手道の人口も増えます。そのために、「極め」をしっかり見極めることのできる審判の下で、組み手の試合も活発に行われているのです。要するに、本来の空手道の神髄は形に見ることができます。
「テコンドー」のオリンピック正式種目採用の真実
ところで、1988年のソウルオリンピックで韓国のテコンドーがオリンピックの公開競技種目となり、2000年より正式種目として採用されています。実は、このテコンドーは日本の空手道から作られたのです。1910年から終戦の1945年までの35年間、朝鮮半島は同じ日本国でした。
戦前日本本土に同じ日本人として留学していた崔泓熙(チェ・ホンヒ)は船越義珍先生や中山正敏先生のもとで空手道を習いました。戦後韓国に帰国後、銃を持つ軍隊用に、空手道の技の中から足技主体の格技を考えて普及、1955年にテコンドーと名付けました。やがてこれが生まれたばかりの韓国の「国技」となっていったわけです。
先述したとおり、世界金融支配体制者達にとっては、戦後は日本を封じ込めることがアジア支配の最重要課題です。このために、韓国、北朝鮮、中国を「反日国家」にするとともに、日本人自身に極東軍事裁判等で「贖罪意識」を植え込みました。そうすれば、政治的にも経済的にも、また民族心的にも未来永劫日本を封じ込めることができるからです。
このように見てくれば、競技人口40万人のテコンドーが、競技人口4千万人で世界的にも人気のある空手道を押しのけて、27年も昔にオリンピックの公開競技種目に、そして15年も前に正式採用された謎も垣間見えてくるのではないでしょうか。私には、日本つまりヤマトのこころを封じ込めるための象徴にも見えます。
空手道採用に歴史的意義
ヤマトのこころとは、江戸時代のような「おもてなし」の世界です。お金は要りません。
その対極がお金がすべての世界であり、世界金融支配体制者達が支配してきた現代西欧文明と言えます。その彼らに作られた国家・米国は建国以来240年間で戦いの無かった年は僅か17年。戦いのすべてが外征、つまり資源等収奪のためのエゴ的戦争でした。その戦いの文明が、このままでは地球の生存環境まで破壊してしまうことが明らかになってきたのが今、この時ではないでしょうか。
もし、すべての国家の軍隊が、戈・たたかいを止める道をモットーにしたならば、無益な戦争は起こり得ません。まさに、日本国、自衛隊の専守防衛の構えです。
ちなみに自衛隊の徒手格闘の打撃技は空手道の技です。防衛大空手道部創立の最大の貢献者が、実は中山正敏先生であり、自衛隊武道空手道の祖とも言えるからです。
もし、人格陶冶に日々励みながら、先手なしの専守防衛で臨む軍隊だけの世界になれば、この地上からの戦争は無くなります。こういう意味でも、現代文明と地球環境の破綻が予期される時代の結節点で、封じ込まれていた真の武道・空手道が、オリンピック競技の正式種目となる兆しが見えてきたことは、極めて意義深いと思います。
神一厘の仕掛けは日本蘇り
ちなみに3.11フクシマの大災難の時も、スポーツ・騎士道の米軍と武道・武士道の自衛隊とは救助活動に典型的な差違が見られました。
スポーツ・騎士道の米軍の場合は、活動中のメディアによる名誉や事後の思いやり予算の増加等「メダル」が授与されました。実は、活動経費まで要求され支払われているのです。
一方自衛隊の場合は、メディアの来ない場所でも被災者のために命がけの救助活動を行い、なんらの「報償」も頂きません。
武士は、民百姓のために命をかけて守るのが性分です。決して、自分たちの名誉や一部の権力者の利益のために無益な戦いをしません。江戸時代は、武士が非番の時に、小遣い稼ぎに珍しい黄色の朝顔等の鉢を作って売っていたこともわかっています。それだけメンデルの遺伝法則など植物学、引いては自然環境の摂理にも活きた高度な知識を持ち合わせていたのです。
オリンピックの空手道の追加競技採用を機に、東京オリンピックの2020年までに、改めて自然と共生して世界の魁であった日本人と、この国の在りようについて、再認識して行きたいものです。
そして自然美あふれたおもてなしの日本社会に接した世界の人々が、空手道の形の演武で感動するとともに、地球と共生する本来の人類の生き様に目ざめるのではないでしょうか。それが日月神示の言うところの「神一厘の仕掛け」かな、と私には思われてなりません。
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