冬真っ盛り、これからの時期は特に風邪やインフルエンザに注意が。そんな中、自分の子どもが「コンコン」ってしだすと、不安になってしまいますね。『子どもの病気のとらえ方 ~“生きるチカラ”を育む~』では、子育て中にママがとっても心配してしまう「子どもの咳」について色々解説しています。
子どもの咳について
まず、大人よりも、子どもは咳をしやすい。(鼻水やくしゃみも同様)
「排出の力が強い」ためで、小さくて身体が弱いからではありません。元気があれば、咳をしていても心配ありません!
軽症であっても、病院に行けば、咳止めなどの薬が処方されることが多いと思いますが。咳止めで、咳が止まらないことも多いようです…(受診が必要なときは、文末にまとめました)
一日のうちでも夜間のほうが、咳がひどくなる場合が多いです。副交感神経が優位になると、症状が出やすくなるのですが、夜間に副交感神経が優位になるからです。こういうものだと、思ったほうが良いです。
また、「横になると出やすくなる」というのも頭に入れておくと良いです。あまり、苦しそうなときは、ママが、壁を背にして座って、お子さんを立て抱きにしてあげると、咳がラクになることもあります。(文末に自然療法もご紹介します)
咳がおこる、3つの原因
咳というのは、薬が効きにくい症状のひとつです。私自身が、体験しています。
どんな症状もそうなんですが、咳も必要があって出ているからです。特に子どもの場合には、身体を正常に保つ機能のひとつとしておきています。その原因が3つありますので、ご紹介します。
1. 副鼻腔からおこる咳
副鼻腔は、鼻の周辺にあります。詳しくは、こちらをご覧ください。
子どものせきの原因は、ここからおこることが多いです。また、心配はいらない咳です。
副鼻腔に感染やアレルギー反応が起こると鼻水がたくさん作られます。この鼻水が副鼻腔にたまりますが、のどの奥のほうに流れています。
のどの中のせき中枢という部分を刺激して咳がおこる。咳がおこるのは、鼻水が気道に入ってこないようにするための必要な反応。痰をともなうことも多く、のどがゼロゼロいうこともあります。7-10日続くこともありますが、心配しなくて良い。ちなみに薬が効きにくい症状である。
2.のどからおこる咳
喉頭と気管がウィルス感染したことによって刺激に敏感になっておこる。
戸外の冷気を吸い込んだり、走ったり、勢いよく話したり等で、せきこむようなとき。この場合には、横になってもひどくならない。症状は辛いが、やはり、危険ではない。
3.肺からおこる咳
肺からおこる咳は、肺炎です。
肺炎=こわい病気ではないということを、念頭にいれてください。
ウィルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎ともに治療なしで、自然に治ってしまうことが多い。
細菌性の肺炎は、高熱が出やすく、咳も激しく出やすい。ウィルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎の場合は、あまり熱が高くなく、ぐずぐずと続き、咳も軽いものが続くことが多い。
ちなみに、抗生剤は、ウィルス性の症状にはききません。
それから、肺炎は、咳を薬で止めようとしておこるパターンもあるようです。咳も身体の正常の働きなので、支障がでるほうが当然といえば当然ですね。
受診したほうが良い場合
・生後3ヵ月以前の赤ちゃん
・高熱をともなうはげしい咳
・唇が紫色になっている
・顔色が悪く、ぐったりしている
・胸がぜーぜー、ひゅーひゅーいって、苦しそうな咳がでる。(喘息の可能性あり)
その他、親御さんが必要だと思ったら、受診してください。
咳の音
・コンコン
ふつうの風邪のとき。 タバコや、線香や花火の煙に 刺激されたときにもでるタイプ
・ゴホンゴホン
痰がからんでいる。気管支や肺に炎症が起こっている可能性あり
・ケンケン
仮性クループが考えられる
・コンコンコンで、最後に、ヒーっと息を吸う
百日ぜきの可能性あり
・ゼーゼー、ヒューヒューの音をともなう
喘息の可能性あり
咳の症状緩和によい、自然療法
・乾いた咳(コンコン)
こんにゃく湿布で、胸部をあたためる。
咳がおきる原因が、胸部の冷えもあって、そこをあたためたいから、咳がおこるというとらえ方もあります。
実際、私も娘が夜に咳が出たときにこんにゃく湿布をあててあげました。娘にとっては、熱すぎるものなので、ちょっとしかあたためていませんが、夜間の咳がでなかったのです。
こんにゃくは、毒素を吸い出す力が大きいようで、そういう方向の症状緩和はとても良いと思います。
こんにゃく湿布の詳細(湿布の部分のみ、ご参考ください)※湿った咳にはあわない。
☆こんにゃく湿布のこんにゃくについて
私は、こんにゃくが大好きなのと、行きつけの自然食品店では、ひとつ300円するため、そのこんにゃくでの湿布は抵抗がありました。
なので、一般のスーパーに売っている、生芋こんにゃく(150円くらい)を使っています。
それでも、大変気持ちが良いので、冷蔵庫に数枚、常備しています。(数回使えるが、使ったものは食べない)
・湿った咳(ゴホンゴホン)
砂糖を避ける。肝臓と腎臓や、胸部に里芋湿布をする
足湯など、血行をよくすることも大事。
いろいろとマメ知識的なことを書きましたが、「子どもさんが苦しいとき、何かしてあげたい!」という親御さんのために書きました。
私の場合には、咳はもちろん、鼻水、くしゃみ等々、全く気にしていませんでした。
「あ、出てるなぁ。排出しているなぁ」それだけで、何もしなくても、症状が経過していくことも多いです。
咳は苦しいですが、咳で死ぬことはほとんどない。(咳で死ぬことはないと、断定する医師もいるほど)
そのこともどうか、頭に入れておいてくださいね!お母さんと、子どもたちのために…
image by: Shutterstock
『子どもの病気のとらえ方 ~“生きるチカラ”を育む~』より一部抜粋
著者/子どもの“生きるチカラ”を守る会
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