6月4日から開催された、米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015」が、6月14日に閉幕となりました。
閉幕に際し、東京の渋谷ヒカリエにてアワードセレモニーが15日行われ、豪華な顔ぶれが揃いましたので、その模様をレポートします。
グランプリにはイランの新鋭が!セレモニーには藤原紀香やGRAYも参加
まずはレッドカーペットを歩いて参加者たちが会場へ。
今回審査員を務める6人と映画祭主催者の別所哲也さん。写真は右から別所哲也さん、冲方丁さん、奥田瑛二さん、要潤さん、河瀬直美さん、チョン・ウソンさん、藤原紀香さん。
ミュージックShort部門にノミネートされているARATA監督の「疾走れ!ミライ」で楽曲を提供しているTERUさんらGLAYが登場。
さらにミュージックShort部門にノミネートされている山岸聖太監督の「生きてゆく 完全版」で楽曲を提供、演技に挑戦しているKANA-BOONまで。
本セレモニーで司会を務める相武紗季さんとクリス・ペプラーさん。
2016年早春公開予定の短編映画に挑戦するNGT48北原里英さん、AKB48茂木忍さん、中西智代梨さん。
フジテレビ系『オモクリ監督 ~O-Creator’s TV show~』の中で制作された短編作品を出展している千原ジュニアさん、劇団ひとりさん、バカリズムさん、森ハヤシさん(右から)
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セレモニーが始まり、まずはCGアニメーション部門の発表。
優秀賞はジョシー・マリス監督の『ベンディート・マシンV-引き金を引け!-』が受賞。
審査は映画監督の山崎貴さん、アニメーション演出家の水島精二さん、デジタルハリウッド大学学長の杉山知之さん(右から)が行い、山崎貴監督は、「目眩のするような濃厚な時間を感じさせてくれる作品でした」と話しました。
続いてミュージックショート部門が発表。
シネマチックアワード特別賞をARATA監督「疾走れ!ミライ」がそれぞれ受賞した。
そしてコンペディション部門が発表。
アジアインターナショナル部門優秀賞に輝いたイランのレザ・ファヒミ監督作品『キミのモノ』。「撮影期間中は子供の視点で世界を見ていた」と作品の誕生秘話を話し、受賞には「夢のようだ」とコメントしました。
インターナショナル部門 優秀賞/東京都知事賞は、Lotfi Achour監督の「父親」。家族のあり方を問いかけた作品で、この度の受賞に「親子の関係を描くことで、人間的なものを表現しようとした」と話した。
ジャパン部門 優秀賞/東京都知事賞は、岸本司監督の「こころ、おどる –Kerama Blue」が受賞。沖縄の座間味村を訪れた外国人夫妻と、現地の人々との交流を描いた作品で、「言葉をこえる作品をつくろうと思いました」と岸本監督は話しました。
そしてこのコンペティション部門85作品のうち受賞した3作品からグランプリに選ばれた一作が、『第88回米国アカデミー賞』短編部門ノミネート選考対象作品になります。
グランプリは……、
イランのレザ・ファヒミ監督作品『キミのモノ』がその栄光に輝きました。
審査員の河瀬直美監督は「映画は人生を語ると思うので、今回のグランプリの作品は、子供の目線を通して未来を語ってるようなかたちで、私はとても大好きでした」と総評を。
藤原紀香さんは「俳優として国内外の素晴らしい俳優陣がショートフィルムに参加していて、熱きクリエイター達、熱き映画人達とこれからも作品を撮っていきたいという意欲に駆られました」と語っていました。
こうして6月4日から始まった「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015」は、大盛況のまま幕を閉じました。
そして各受賞作品は、6月17日より神奈川・ブリリア ショートショート シアターで上映予定。さらに受賞作品を含むSSFF&ASIA特別セレクションが、6月24日から26日まで東京・ユナイテッド・シネマ豊洲、愛知・ユナイテッド・シネマ豊橋、福岡・ユナイテッド・シネマ福岡で上映されます。
来年のアカデミー賞短編部門に選ばれるかもしれない作品をいち早く見ることができますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
information:
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015