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家族の「認知症」を見抜く、知っておきたい5つの兆候

家族の「認知症」を見抜く、知っておきたい5つの兆候

現代医学ではまだ根治療法が確立されていない認知症ですが、前兆となるサインを知っておけば早期発見に繋がり、発症や進行を遅らせることができるといいます。無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では、「認知症」をテーマにした講演会で著者の廣田信子さんが学んだ「認知症を見抜く5つのサイン」と「患者に向き合うための9つの法則」が紹介されています。

認知症のサインは、部屋の汚れ、食欲、一円玉

こんにちは! 廣田信子です。

どのくらいの人が認知症になるか、知ってますか?

65~69歳で 2.9%
70~74歳で 4.1%
75~79歳で 13.6%
80~84歳で 21.8%
85~89歳で 41.1%
90~94歳で 61.0%
95歳~ 79.0%

長生きは認知症との共存でもあるんですね。40年前、平均寿命は、男性72歳、女性80歳でした。今は、男性80歳女性87歳ですから、その分、認知症が増えるのは当たり前なんです。80歳まで生きようと思ったら、認知症の確率20%…もう、誰にとっても人ごとじゃないです。

先週のマンションコミュニティ研究会のテーマは「認知症」講師は、認知症ケア指導管理士の久保克裕さん専門家であると共に、2人の独身の伯母さんの認知症と向き合った経験もある(今でも進行中)、久保さんにいろいろ教えて頂きました。

認知症は早期発見と意識的な予防でずいぶん発症や進行を遅らせることができるんです。その為には早期発見が必要。正常とは言えないが認知症とも言えない軽度認知障害のうちから治療を始めることが大事だといいます。

で、言動がおかしいとか、もの忘れが激しいとかいう前にいろいろ生活に変化が現れるのです。

・部屋が汚くなる(片付けや掃除ができなくなる)
・着替えなくなる(汚れやにおいに無頓着になる)
・お風呂を嫌がる
・家の中に1円玉が増える(お金を正確に払えなくて、大きいお札でお釣りをもらうようになる)
・食欲が湧く(食べることが唯一のたのしみになる)

細かいことが覚えていられなかったり、理解できなくなったら、すべてが面倒になり、食欲に集中する…今から、私、その行動が理解できるような気がしちゃいます。

認知症9つの法則

で、認知症には、9つの法則があります。

1.記憶障害が出る

2.いつも世話をしてくれる最も身近な介護者にひどく出て(怒ったり、当たったり)時々会う人、目上の人には軽く出る

だから、介護する同居親族はつらいんですよね。で、時々来る人に訴えても理解されない。これは、よく覚えておかなくちゃ。

3.自分に不利なことは一切認めず、認知症とは思えないほどすばやく言い返して来る

自分を守るための嘘や言い訳にはものすごく頭は働くってなんか、身内はつらいですよね。

4.症状はまだらに出る(いいとき、悪いときの波がある)

突然、信じられないように鮮明に思い出すこともあるんですよね。

5.認知症の人がその時抱いた感情は相当長く続く。認知症の人は感情に敏感

厳しく注意され怒ったら、その感情をずっと覚えているし、褒められたり、共感してもらってうれしかったこともずっと覚えている。行為は忘れても、感情は覚えているって不思議ですね。だから、厳しく注意するようなことは避けなくちゃいけないのです。

6.ある一つのことに集中するとそこから抜け出せない。周囲の人が説得したり否定したりすればするほど逆にこだわる

上手に気をそらしたり、話題を変えるようにしないとダメなんですね。

7.強く対応すると強い反応が返ってくる。

だから、無理にやらせようとしたらダメなんですね。

8.すべて本人の立場に立って、了解してもらって進めることが重要

9.認知症の人の肉体の老化は、そうでない人の2~3倍のスピードで進行する

覚えておきましょう。自分自身のためにも、身内が認知症になったときのためにも、介護中の人の大変さを理解するためにも。

image by: Shutterstock

 

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