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「右向け右」な人間にさせない。自分の頭で考える子供を育てるコツ

人気コンサルの永江一石さんが、さまざまな質問に答えてくれる人気メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』。今回は永江さんのメルマガのファンで、永江さんの「本質をつく考え」はどのようにして磨かれたのかを知りたい、という質問者からのメールです。永江さんが自身の人生経験を元に語る、その秘訣とは?

Question

今回は大変失礼ながら永江さんご自身についてお伺いしたいです。

当方、デジタル広告代理店の営業部内でリサーチ業務、アナリスト業務をしております。永江さんの境地には全然達しませんが、ブログで行っている「しっかりとした根拠」を示し説得力のある投稿を行うこと、に近いことを代理店でやっております。

そんな自分ですが、メルマガ・ブログでの永江さんの「本質をつく受け答え」にすごく憧れています。メルマガのQ&Aでもブログでもそうですがマーケティングや戦略、ガジェット、トレンド情報についてブレない本質をついたご意見にいつも感銘を受けております。

そこで今回の質問は、「永江さんの『本質をつく考え』ができるようになった要因を知りたい」です!
小学校時代からこういう風にしてた、こういう勉強が好きだった、本が好きだった、成人してからの経験で影響したもの、という感じです。人の意見に惑わされずしっかり自分の目で確認し、自分の意見を組み立てわかりやすく論じるのは、どういう訓練の賜物なのかな、と興味があります。(以前、子育てに関し「想像力」と「洞察力」を挙げてましたが、それは永江さんの経験上から来たものなのでしょうか?)

現在2歳になる息子がおります。彼の将来は日本はじめ多くの先進国で高齢者が多く、スローペースな社会でお金を稼ぐのが今以上に困難な時代になると感じてます。仕事は、当たり前にボーダーレスな仕事をする環境だと思います。
当方旅行が好きなので、積極的に外の世界も見せて行くつもりですが、永江さんのような考え方、意見の持ち方が出来るようになるには、何を意識し、どうすればいいでしょうか?

今後の息子の教育方針の参考にしたいです 🙂

永江一石さんの回答

わたしの考え方の原点ですが、まず元来の性格上、「人と同じことが嫌い」ということがあります。中学や高校時代の制服もイヤでしたし、幼い頃から運動会や遠足などみんなと足並みを揃えなければいけないものが苦手でした。

また、これまでの苦い経験も大きいと思います。サラリーマン時代はもちろん、起業してからも数多くの失敗を経験してきました。以前経営していた会社の資本金3億円のうち約2億5千万円を使い切ったり、多くの社員を抱えてホリエモンのライブドアに吸収合併されたり、おそらくサラリーマンから見たら考えられないぐらい波乱万丈な人生を歩んできたんです。

そこでは常に自分が矢面に立って0か100かの決断を迫られてきました。つまり、「本質をつく考え方」というのは自営業の人なら誰でも身についていると思うんです。

例えば都内の人気ラーメン店の店主だって、これから流行るラーメンは何か、今のトレンドはどこにあるのかなど毎日脳に汗をかくぐらい考えているのではないでしょうか。でないと生き残りをかけた熾烈な競争には決して勝ち残れません。

おそらく質問者さんは広告代理店で上からの指示に従うことが多いかと思いますが、わたしが一つアドバイスするとすれば、何か一つ自分のビジネスを始めてみたらいかがでしょうか。今は会社員でも視野を広げるために副業OKの会社が増えていますよね。であれば、例えば週3日の夜だけカフェを経営するとか、ネットショップを立ち上げるとか、ちょっと考えただけでも方法は山程あります。そうすることで全て自分の責任で物事を決断する力が身につくと思いますよ。

次に2歳の息子さんの教育についてですが、今や20年後がどうなるかなんて誰も想像がつかない時代ですよね。2050年に日本の人口が1億人を切るといわれていますが、その頃は高齢化どころの騒ぎじゃないほど老人と病人だらけの世界になっているでしょう。

おっしゃる通り「当たり前にボーダーレスな仕事をする環境」になるのは明らかですが、一方で今の若者達はどんどんグローバルから遠ざかっているんです。

つまり、海外には行きたくない、大学を卒業してもパスポートすら持っていないという閉鎖的、内向きな若者が増えています。

その中で、質問者さんの「積極的に外の世界を見せていく」という教育方針は他の子より優位性をとれると思います。右向け右ではなく、自分の頭で物事を考える自分の考えを自分の言葉で正しく主張できるような子に育てるということは、ヘタな英会話教室に通わせるよりよっぽど価値があることだと思いますよ。

image by: Shutterstock

 

永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ
著者:永江 一石
商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。
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