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呼び方を間違えただけで罰金1千万? 日本より「不自由な国」アメリカ

性同一障害者や同性愛者に対して日本でも徐々に理解は進んでいますが、「自由の国」アメリカになると日本とは比にならないようです。全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」CEO 兼発行人髙橋克明さんは、メルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の中で、NY市が性同一障害者保護の為に制定した驚きの制度を紹介。日本人には理解不能な「自由だけど自由じゃない」アメリカの一面について語っています。

「“彼”でも“彼女”でもない場合」

NY市の人権委員会は、このたび Transgender (性同一性障害)の方の呼称代名詞自己申告したもので呼ぶように義務づけました。

つまり「He(彼)」って呼んで欲しい人には「Mr」を、「She(彼女)」って呼んで欲しい人には「Ms」を「使わなきゃいけない」ことになりました。

中には「Ze」を希望する人もいるそうです。 「Ze」って、僕は実際に聞いたことはないけれど、He でも She でもない人の敬称だそうです。

で、これに従わない場合、125000ドル(約1千5百万円くらい?)の罰金を課せられるのだとか。 悪質な場合は250000ドルまで課せられるそう。 日本円で約3000万円(!)くらいです。

自由な国なのか不自由な国なのかわかりません(笑)

で、ちょっと話は飛びますが、「アメリカ合衆国」を指して、よく「自由の国」と言います。

世界は広く、確かに飢餓の発展途上国や、いまだに封建制度のある国、内戦の国の国民から見ると、家柄も関係なく仕事のチャンスを与えられ、地雷を踏む必要もないこの国は「自由の国」だと思います。

でも、世界でも稀に見るほど恵まれた「日本」の日本人からすると、ホント、不自由きまわりない国です。

もちろん差別だってあるし、犯罪に気をつけなきゃいけないし、なにより滞在する為のVISAに縛られます。「自由な国」だと思って日本から渡って来た人は、こんな不自由な国だとは思わなかった!とよく言っています。 本当によく聞きます。

もし、来るのなら、そのあたりは覚悟をして来た方がいい。 日本ほど、自国民に優しい国はない。

確かに、前述したように「性同一性障害」の方にしてみれば、日本ほど、近所の目など、いわゆる「世間体」を気にしなくていい。 そのあたりは日本より確かにずっと「自由の国」だと思います。

でも、その「自由」を犯した場合。 自己責任としての責任の取り方も、前述のとおりハンパないです。 国が個を守ってくれるどころか、行政が個を攻撃します。それを踏まえての「自由の国」—。

結局、「自由」なんて、そんな甘いものじゃないんだなぁと感じる今日この頃です。

image by: Shutterstock

 

NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』 より一部抜粋

著者/高橋克明
全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ400人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる
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