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日本の悪しき伝統「仕返し」をしても許されるたった一つのケース

体育会系の部活で先輩が後輩をいじめたり、姑が嫁をいびったり…そんな行いは「たちの悪い仕返しで、日本の悪しき伝統」と断言するのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者の佐藤しょ~おんさん。しかし、そんな「仕返し」の中でひとつだけやってもいい部類のものがある、とも言います。それって一体?

仕返しして良いのはこのケースだけ

人間ってやられたらやり返したい生き物なんですかね。これが良い事なら恩返しになりますけど、ネガティブな事なら仕返しですから。

あなたが誰かにネガティブな事をやられた、としたら(そんな事は毎週のようにありますよね)それをいつか、別の形でやり返してやろう、つまり仕返しをしてやろうと思いますか?

私は中学の頃に部活で運動部を選んだんですが、運動部って当時は中学から大学まで上下関係がビシッとしているんですよね。ですから新一年生というのは、いつの時代も二年生にいじめられるわけで、ちょうど一年前は彼らもそうやって先輩にいじめられたんですよね。

で、当時の私はおバカですから、「二年生になったら同じことをやって憂さを晴らしてやるぞ」って考えちゃったんです。ホントにバカですな。これが仕返しってことですから。

よくあるのは姑による嫁イビリってまさにそんな仕返しから始まっているんですよね。自分が若い頃、義母にいじめられて歯を食いしばって耐えた、その鬱憤をようやく晴らせる機会が来たのだ。私だってやられたんだから同じことを嫁にやり返したってバチは当たるまい、っていうか、私だって耐えたんだからこの娘も耐えなきゃおかしいでしょ、私の大事な息子を奪ったんだから。

というのが彼らのメンタリティーで、同じようなシチュエーションは無限に創造可能ですね。誰かにいじめられて、それを耐え抜いたら未来自分と同じ立場にいる人間に同じことをやれば一丁上がりですから。

これは日本の悪しき伝統で、旧帝国軍もそれに連なる現在の自衛隊も多少マイルドになったようですが、同じようなことを未だにやっているんです。会社でもそういう人っていませんか? 未だにモーレツ時代を引きずって、「オレたちの若い頃は残業代ももらえず毎晩10時まで働いたんだぞ」ってドヤ顔して言う人。あんたが無給で無休で働かされたのと、私とどういう関係があるんでしょうか? すでに時代も法律も商習慣もなんもかんもガラッと変わったのに、ここだけ変わらないってことが通用するとでも思ってるんですか? って言いたくなるわけですが。

戦時中、やむを得ず軍人になった人の中には、新兵時代の強烈なイジメを受けながら、「将来オレは絶対に新兵を殴らないぞ」と決めてその通りにやった人って少数ですがいるんですけど、私は猛烈にそういう人を尊敬しますね。

反対に仕返しをしなきゃいけない場面もあるんです。それは、「上司や先輩から受けた恩義を後輩に返す」ということです。日本語的に仕返しって表現はおかしいんですけど、こういうポジティブな仕返しは全力でやらなきゃいけません。そしてこの時に後輩に恩義を感じさせたらダメなのです。軽くサラッと、「オレも同じことを先輩にやってもらっただけだから、お前も歳を取ったら同じことをやってやれよ」とだけ伝えてそこで関係性をチャラにするのです。

世の中には色々な形の仕返しがあるんですが、前者は自分の運勢を悪化させ、後者は輝かしいモノにしてくれるんですよ。

image by: Shutterstock

 

サラリーマンで年収1000万円を目指せ。
著者/佐藤しょ~おん
高卒、派遣社員という負け組から、外資系IT企業の部長になった男の、成功法則を全て無料で公開。誰にでも、どんな状況、状態からでも自分の力で人生を変えるための情報と知性を発信する。
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