SNSなどの普及とともに、誰でも簡単に情報を発信できるようになった今のご時世ですが、「この書き方はちょっと…」という表記の間違いに遭遇した経験、ありませんか? 無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、記事どころか書き手の信用までをも落としかねない「かな表記」のあれこれについて解説しています。
「こんにちわ」と書いてもいい?
FacebookなどのSNS、ブログ、メルマガなど、誰も簡単に情報を発信することができるようになりました。気軽に書けるのはいいのですが、気軽すぎてもよくありません。文字表記の基本的なルールを知らないと思われたら、書いた中身の信用も失ってしまいます。
漢字の誤変換はちょっとした表紙に…おっと、ちょっとした拍子で起こることですが、「確実に知らないで書いているな」と思われるのが仮名表記です。
- 「こんにちは」と「こんにちわ」はどちらを使う?
- 「言う」は「いう」と「ゆう」のどちらも良いの?
- 「稲妻」は「いなずま」と「いなづま」のどちらが正しい?
- 通る」は「とおる」と「とうる」のどちらが正しい?
順番に正解を書くと
- こんにちは
- いう
- いなずま
- とおる
です。
「こんにちは」は、発音は「コンニチワ」ですが、助詞の「は」は、「は」と書きます、というルールがあるので「こんにちは」が正解です(『現代仮名遣い』昭和61年内閣告示)。もともと「今日は良いお天気でいいですね」などの「文」だったのが短くなって「こんにちは」だけが残ったものです。
「言う」は「ユー」と発音されることもありますが、「結う」と区別するために表記は「いう」です。
「稲妻」は「妻」という字があるので「いなづま」と思いがちです。「じ・ぢ・ず・づ」のいわゆる「四つ仮名」と呼ばれるものは、今は「音は同じになった」とされていて、原則「じ・ず」で書きます。二つの言葉が連なってできた単語の時には「ぢ・づ」を使う、となっています(鼻血、入れ知恵、間近、など)。
「通る」の「お」は結構難しい話です。歴史的仮名遣い…古い時代の仮名表記で「ほ」や「を」で書かれていたものは「お」で書く、というルールなのですが、昔を知らなければ区別がなかなかつきません。これは覚えるしかありませんね。
漢字で書くことが通常の「言う」「稲妻」「通る」はあまり表に出てきませんが、「こんにちわ」の間違いははっきり表に出てしまいます。前に『常用漢字表』や『送り仮名の付け方』をご紹介しましたが、あわせて『現代仮名遣い』もぜひ一度ごらんください。
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