「片付け本」がベストセラーになるなど、多くの方が関心を寄せている「片付けモンダイ」。無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』の著者・真井花さんは、読者からの質問ナンバーワンでもあるこのモンダイをダイエットに例えながら、解決の極意を伝授してくださっています。
心が部屋に表れる
本日は家事の中心に蔓延するウイルスのお話。家事系メルマガを発行しているため、日々読者さんからいろいろな質問メールをいただきます。曰く
- 子供が言うことを聞かない
- ヨメが部屋を片付けません
- 会社の同僚の掃除の仕方がひどすぎる
- 義理の両親と付き合うのが億劫
- 朝起きられない
…まあ、家庭内で起ることのすべてが悩みの対象ですからね。そりゃたくさんあるんですが、なんといってもダントツが
- 片付けられません…
です。今日日片付けは国民的なテーマ。片付け本の出版ならハズレなしと言われているくらいですからね。
片付かないということは、モノがトっ散らかっているということでつまりそれは「空間に対してモノが多すぎる」ということを意味しています。自分に割り当てられた空間に収まらないほどのモノを買い込んでしまっているわけです。収納スキルやグッズのモンダイ以前に片付けの根本原因は、この「空間に対してモノが多すぎる」ことなんです。
片付かない方、驚きました? 片付け本を読んで片付け方をマネしようとしても、優秀な収納グッズを買っても、それは二次的なモンダイの解決にしかなりませんなので、片付けに関する最も重要なポイントは「モノの選別をどうするのか」ということになるんですね。
あ、これはもちろん、今部屋の中にあるものを整理する場合にも重要です。一般的に言って、片付けってこの場合のことを意味していますよね。
ですが、もっと重要なのは「買うときのオハナシ」です。モノが増えるから、つまり買うからもらうから空間に対してモノが多すぎるという状態が生まれるんです。だよね? 今あるモノを減らしても、どんどんモノが増えれば元の木阿弥でしょ。だから、まず重要なのはモノが増えるのを止めることなんです。
ま、この話、ダイエットに似ていると思いませんか。食べた分を消費しようと運動してみてもドカ食いしていれば、つまり摂取カロリーが多いままならそりゃダイエットは成功しないよね。
モンダイは、取り入れた分をどう処理するかではなくてそもそも取り入れないようにすることなのです。そして、さらに重要なのは、過剰に取り入れてしまう理由は、食べ物が美味しいからでもモノが魅力的だからでもなく「こころに何かモンダイがあるから」なんです。このため「片付けとダイエットの心理的類似性」を指摘されているんです…。
だから、部屋を片付けることで心のモンダイまで治癒するもあるし、心のモンダイが解消されると一気に片付けモードになったりすることがあるんです。
ワタクシごとですが、私も以前仕事のストレスがようやく解消されたとき、ふと自室が散らかっていることに気がつきました。もうガンガン片付けましたね。不思議なことにストレスでぱっつんぱっつんだったときには、部屋が散らかっていることに気がつかなかったんです。
片付かないのは、モノが多すぎるから。モノが多すぎるのは、買いすぎているから。買いすぎているのは、こころに何かモンダイがあるから。一度自分のこころを見直してみるといいかもしれませんよ。
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