秋篠宮家の長女眞子さまが大学の同級生と婚約されるというニュースが各紙一面を賑わせていた5月17日、朝日新聞の朝刊1面にとあるスクープ記事が掲載されました。それは「第二の森友学園」とも言われ、安倍総理の「知人」が理事長を務める岡山市の学校法人「加計学園(かけがくえん)」が、国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文科省が、特区を担当する内閣府から「(安倍)総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった、というものでした。メルマガ『uttiiの電子版ウォッチ』の著者でジャーナリストの内田誠さんは、この記事内容を受け、もしこれが事実であれば「総理辞任、議員辞職もの」だと指摘しています。
安倍氏が国家戦略特区を私物化か
【朝日】は1面トップにスクープを載せている。 見出しを以下に。
- 新学部「総理の意向」
- 加計学園計画
- 文科省に記録文書
- 内閣府、早期対応求める
uttiiの眼
安倍氏の「知人」が理事長を務める岡山市の学校法人「加計学園」が、愛媛県今治市内の国家戦略特区に大学の獣医学部を新設する計画について、文科省が、特区を担当する内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」とか「総理のご意向だと聞いている」と言われ、そのことを文書で記録していることが分かった、というもの。
記事を読むと、《朝日》は「一連の文書」を入手しており、その中には「10/4」などといった具体的な日付が記されたり、文科省や首相官邸の幹部の実名、「加計学園」という具体名が書かれたりしたものもあること、さらに、この間の経緯を知る文科省関係者への取材で、これらの文書は「昨年9~10月に文科省が作った」ことを認めていて、文書の内容は同省の一部の幹部の間で共有されているとしているらしい。
記事はさらに具体的な内容に入っていき、「官邸の最高レベルが言っている」ことの方は、「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」と題された文書のなかに書かれており、「平成30年(2018年)4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」と記載された文書だという。「官邸の最高レベルが言っている」のだから、大急ぎでやれと、内閣府が文科省の尻を叩いている様子が目に浮かぶではないか。
さらに、ハッキリと「総理のご意向」と書かれているのは、「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」という題名の文書で、これは、その前に松野博一文科相が、「2018年4月の開学は準備が間に合わないのではないか、2019年とすべきではないか」というような疑義を呈した文書(《朝日》はこれも入手しているらしい)を送ったことに対する内閣府からの返事であって、「…今治市の区域指定時より『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている」と“反論”したもののようだ。安倍総理が言っているんだ。 四の五の言わずにやれ!というニュアンスだろうか。
いずれにせよ、こうした書類が実際の出来事と矛盾なく符合し、真性のものであることが分かれば、安倍氏は窮地に陥ることになるだろう。 本当であれば、ここには忖度以上のものが働いており、間違いなく総理大臣辞任、議員辞職ものだろう。
森友学園問題でも次々と安倍氏と昭恵夫人の積極的な関与を疑わせる資料が出てきていて、昨日も、小学校建設予定地のゴミは「地下3メートル以下にはない」とした設計事務所からのメールを、籠池前理事長が民進党の会合で公開している。 そろそろ、自民党の内部から総理の辞職を求める声が出てくる、そんな可能性もあるように思う。
(メルマガ記事より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
image by: 安倍昭恵氏フェイスブック