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なぜ麻雀が上手い人は「出世」が早いのか、論理的に説明しよう

将棋でもチェスでもなく、人生を戦略的に生きるために必要なのは「麻雀上級者の考え方」だ…。こんな刺激的な指摘をするのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者、佐藤しょ~おんさん。佐藤さんは社内の出世を「麻雀習熟度別のものの見方」に例え、わかりやすく解説しています。

自分対大勢ではなく

麻雀というゲームがあります。これは基本的に4人でやるゲームで、一人2万5,000点からスタートした点数をやりとりして誰が一番点数を増やしたのかで順位が決められます。4人でやるというところが他のゲームとの大きな違いです。将棋、チェス、オセロ、囲碁、トランプカード、ボードゲームの多くは、2人で遊ぶモノが多いんですよね。ところがプレーヤーが4人必要というゲームはあまり多くありません。

ルールの詳細はさておいて、4人で点数を競うというゲームなのだと理解したところで、このゲームで強い人と弱い人の差がどこにあるのかを考えてみましょう。私は高校生の頃に麻雀を覚えてドップリと耽溺したクチなので、初心者の域は抜けています。

で、初心者というのは自分しか見えていないんです。自分の手がどうなっている、自分の点数はいま何点ある、これしか見えていないんです。4人でやっているゲームなのに、意識の上では存在しているのは自分だけなんですね。

これが中級者に近づくと、「自分対3人の敵」という目線が生まれます。つまり相手の手の内を予想したり、彼我の点数の差を考えたりするということです。ところがここにもレベル差があって、初心者を抜け出たばかりの頃は、意識が「自分対その他大勢」なんです。3人いる敵が団子状態になって認識されているんですね。

これが段々と上手くなるにつれて、「自分対親」、「自分対トップ者」、「自分対リーチ者」という感じで3人いる敵が細分化されていくんです。そして上級者になると、「自分対A君」、「自分対B君」、「自分対C君」という3つの力関係が常に並列に存在していて、それぞれの力関係で自分がどれくらい勝っているのか、負けているのかを認識出来るんです。ゲームの途中でも、A君との点差はいくら、B君とはいくら、そしてC君との点差はいくらと把握出来るわけです。さらに彼ら一人ひとりの波の好不調と自身の波の好不調を重ね合わせて、それぞれの局面で押すか引くかを判断出来るようになるとかなりの上級者と言えるでしょう。

長々と麻雀というゲームについて解説したのは、実はこれって「あなた対社会」という構図でも同じだからです。特に会社では、あなたの競合、競争相手は「その他大勢じゃないんです。

順番に説明すると、出世しない人というのは自分の給料、自分の地位、ポジション、自分の権限、自分の責任範囲にしか意識が向きません。私という存在をケアすることで手一杯になっていて、周りの風景というか他の人が目に入らないんですね。

これが「自分の所属する部門対他の部門」という目線が出来るとちょっとレベルが上がってくるわけですよ。営業の人なら、マーケティング部の動きとか、サポート部門の動向とかが視野に入ってくるとチームリーダー係長レベルに近づいたといえるわけです。

これがさらに細分化されて、同じマーケティング部のAさんとBさんの違い、誰がどういう仕事をしているのか、誰が優秀で誰がそうでないかということが見えて来ると課長レベルなんですよね。

そして仕事上で自分と競う関係にある人が明確になって、その人との差がリアルに識別出来るようになると、出世のドアが一枚開いたと言えるんです。そういう識別が出来ないと、「どうやって競争に勝つのか」という戦略が立てられないですから。仕事って、一所懸命やれば成果が出るわけじゃないんですから。どうやったら成果が出るのかを一所懸命考えるのが仕事なんですから。

その成果は出世においては他者との比較で勝ち負けが決まるわけで、であれば自分の比較対象が誰で、その人はいまどういう状態なのかを知らなければ、どうやったら勝てるのかなんて分かるわけないんです。

出世する事がゴールでもなんでもないんですよ。これは思考術の話をしているのであって、何かのゴールや目標を設定したら、特にそれが人間同士の競争であるのなら、相手との差分を細かく測定する目が必要なんだという話をしているんです。そういうのを客観視というのですが、これを持つと人生を戦略的に生きられるんですよ。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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