企業の業績アップに役立つ記事が毎回好評な無料メルマガ『がんばれ建設~建設業専門の業績アップの秘策』。今回は著者の降籏達生さんが、人手不足のこのご時世に若手社員の定着率を上げるための「意外な秘策」を、実例を上げながら紹介しています。
慰安旅行は必要なのか
若手社員の定着率を上げるためにどうすればよいのかという相談を受けます。なかなか採用ができないなか、3年も経たずに辞めてしまうと本当に困ってしまいます。
解決策の一つに会社の雰囲気をよくし相談しやすい環境を作るというものがあります。そのためには
- 若手社員と上司との定期的な面談、交換日誌
- 若手社員同士の懇親の場を作る(同期会、若者会)
- 会社全体の懇親会(食事会、ボーリング大会、慰安旅行など)
を開催するなどの方法があります。この中の慰安旅行について
- 開催を計画しても欠席者が多い
- 旅行券を配付して家族旅行にして欲しいという声がある
- 慰安旅行が仕事の延長のような感じでおもしろくない
という声があります。
一方、社員が慰安旅行を楽しみにしている会社もあります。滋賀県のある建設会社では、毎年6月に海外慰安旅行を行っています。ある年の2月、社長が「今年は業績が悪いので、6月の海外慰安旅行は中止になるかもしれない」といったそうです。すると社員の皆さんは俄然がんばり、利益を増やし結局慰安旅行に行けるようになったそうです。私は社員さんに「なぜ慰安旅行に行きたいのですか」と聞きますと、「楽しいからです!」と皆さん答えられました。
また静岡県のある建設会社でも、社員さんが慰安旅行を楽しみにされています。その理由の一つは社長によるサプライズです。毎年社長から社員さんに向けて何らかのサプライズ企画があるのです。それは、プロ手品師による舞台であったりプロ歌手を呼んだり、社員さんへ特別プレゼントをしたりするそうです。このことは事前に社長と一部の幹部しか知りません。社員さんはそのサプライズを喜ぶと共に社長や幹部の気づかいがとてもうれしいそうです。
慰安旅行を効果的に行うためのポイントは次のとおりです
- 旅行の計画は幹部だけで作るのではなくプロジェクトチームなどで若手社員も交えて行う
- 社長や幹部は、社員さんが楽しめるよう配慮する
- 毎年継続して行う(業績の善し悪しで判断しない)
会社としても社員さんががんばって業績を上げてくれるのであれば慰安旅行の経費は十分にまかなえます。ぜひ効果的な慰安旅行を開催してください。
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