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言いたいことも言えないこんな人生じゃ。良いわがままのすゝめ

わがままを口にするのは悪―。そうお考えの方は、ちょっと驚かれるかもしれません。今回の無料メルマガ『音多秀茂の【富と成功の5つのタネ】』で著者の音多さんがオススメしているのは、「わがままを使った人間関係構築術」。敬遠されがちな「わがまま」ですが…、一体どのような方法なのでしょうか。

わがままを使った人間関係構築術

今回は富と成功をもたらす人間関係作りの道具として「わがまま」を挙げたいと思います。わがままが引寄せる人間関係とはどんなものなのでしょうか?

人間関係の悩みは全ての悩みの上位に位置するものです。その理由は人生それ自体が人間関係の波の上に立っているからに他なりません。常に揺れ続けるその波は人との相性や、価値観、感情によって絶え間なく動き続けるものなので止めようがありません。嫌な相手と一緒にいれば息が詰まり、悩みのタネとなります。

であれば「人間関係を切り捨てよう!」と思っても、我々の基本欲求がそれを求めてしまいます。つまりそれ無し人は幸せになれないので、富と成功を求める我々は人間関係と共生しなければならないんですね。

というわけで人間関係の悩みは無限ループです。人は誕生した時から死ぬまで常に人とつき合わなければなりません。そしてこの問題はあなただけの物では無く、全ての人の歴史において永遠の課題となっています。

富と成功の実現状態には常に「良い気分」が付き物ですから、その大きな発生源となる人間関係は常に安定で良好に保ちたいものです。問題を放置し不快な気分になれば、そのストレスが自分を傷つけ、健康問題を招きます。

私なんかも夫婦喧嘩はしょっちゅうですが(笑)、たとえ喧嘩をしても、朝出かける前には何が何でも仲直りしておくよう全力を尽くします。なぜならそんな状態で出勤したら仕事のパフォーマンスが落ちますし、何より気持ちよく一日を過ごせないからです。

よって私は夫婦喧嘩を治める為に人間関係スキルを磨き続けるわけですが(笑)、あなたはどうでしょう?ここで一般的に挙げられる人間関係のスキルには、

などがあり、これらを磨く人もいるでしょう(私のように)。が、今回のテーマは始めにお伝えしたように「わがまま」です。わがままを使った人間関係構築術。

上記並べたスキルは非常に前向きなものである一方、常にこちら側が主体となり周囲に与え続ける技術です。つまり自ずとがんばらなきゃいけないスキルなんですね。

人間関係とは与えてばかり、押すばかりで良くなる物でもありません。与え過ぎれば相手は肥え、何もやらなくなります。与える側も十分な見返りが無ければ欲求が満たされず不満が溜まります。よってたまにはこうしたスキルを忘れてあなた自身が「わがまま」になる事も重要です。我を通すわがままを言う事も大事な仕事

そして「わがままを言うだけ」なら本を読まなくても、セミナーで勉強する必要もありません(笑)。相手を好きでもないのに褒めたり、共感すれば、二律背反状態による「不安障害」になりかねません。表向きは笑顔でも心が病気になり、やがて崩れます。

というわけで、じゃあどのようにこの「わがまま」を使って人間関係を構築すれば良いのか? です。

人間関係は与えてばかりの一方通行では成り立ちません。双方が交流し、交通する事でその関係は太く有機的な物へと育って行きます。そんなバランスの良い人間関係の中では、互いが我を通したりわがままを言う事も必要です。しかしながらこの「わがままには良い物と悪い物がありまして、まぁどちらにせよ人間関係構築には一役買うわけですが、その線引きは知っておくべきでしょう。

悪いわがままは一般的なわがままのイメージで、自分の感情に任せて相手に注文を押しつける事です。そして良いわがままとは自分も相手も進化前進の方向へ進む為に自分の主張を通したり情熱をもって体当たりでぶつかって行く事。そんなわがままは時に厚かましさがあっても許されます

そんな意味では下記お伝えする話しの主人公は「悪いわがまま」の典型例なのですが、正直そのパワーはそんな善悪を完全に超越しているので今回取り上げてみました。

今回私が「あ、わがままって人間関係作りの道具になるんだな」と思ったきっかけは、介護職をしている私の母が読んでいた本がきっかけです。その本はある障害者の一生を書き綴ったノンフィクション作品で、ボランティアの現場のリアルな人間模様がまざまざと描かれています。そのタイトルは、『こんな夜更けにバナナかよ』。もう10年以上前の本ですが、数々のノンフィクション賞を受賞している作品なのでクオリティは折り紙つきです。

この本の主人公は筋ジストロフィを患っていてベッドに寝たきりなんですが、「わがままを使って多くの人を動かし生き続けます。そのわがままぶりを一言で表したのがこのタイトルですが、これはある介護者がその寝たきりの主人公に深夜に叩き起こされて、何事かと思ったらバナナを立て続けに2本要求されたというエピソードから生まれたタイトルなんですね(笑)。

人は誰かにわがままをぶつけられた時、イラっとしたりめんどくさいな、と思う一方で「聞いてあげたい寛容でありたい」という想いもあるものです。どんなわがままも聞く側は一応聞いてしまうんですね。

通常人には自制心がありますから、本心をさらけ出してわがままを言う事は少ないでしょう。しかしそのせいで表情と心が矛盾し、知らず知らず我慢を続け、ストレスを抱えます

一方この本の主人公は日々生き続ける為に必死ですからそんな我慢はしていられません。度を越したワガママを言い続け、自己主張も強烈ですが、それは命の叫びであり、彼にとっては当然の主張なんですね。それを聞く側の周囲のボランティアは半ば呆れながらも「放っておけない」と思ってしまいます。

こうした必死で生きる人の話しを読むと自分が本当に「命を燃やして生きているか?」と自問してしまいます(ーー;)。なので時にはつべこべ言わず、右往左往し、ジタバタし、喜怒哀楽をさらけ出しながらわがままを言うのも大事だなぁと思うんですね。

この主人公はこうしたわがままや自己主張を通す事を、「自分の存在を認めさせないと生きてる意味無いでしょ」と言っちゃうんですね。これはとても合理的で素敵な考え方だと思いました。

強烈な個性を放つ人は時に我が強くてわがままです。彼らは自分の主張を通す為の様々なテクニックを備えています。急に彼らのようになれなくとも、自分が生きる意味や自身の存在価値を際立たせる事をモチベーションとし、周囲の人達に何かをお願いする事から始めてみましょう。

嫌がらせの迷惑わがままはNGですが、まじめでわがままも言えず、存在感が薄い人は、今日から少しこうしたスパイスを利かせてみてはいかがでしょうか。富と成功は健全な肉体に宿ります。わがままも言えず、ストレスを抱えていては、病んだ精神がその肝心要の肉体を傷つけてしまいますからね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 音多秀茂 【発行周期】 ほぼ 季刊

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