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親だって新一年生。子どもと上手に「小一の壁」を乗り越える方法

4月から新一年生になるお子さんをお持ちの方も多いかと思いますが、保育園・幼稚園から小学生へのステップというのは、上の子のいない親にとっても違うこと、新しいことで戸惑うこともたくさんあります。今回のメルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』では著者の柳川さんが、俗に言われる「小一の壁」を働く親が工夫しながら子どもと上手に乗り越える方法を解説しています。

子どもの「睡眠不足」を解消するには?

Q. フルタイムで働いています。「小一の壁」をクリアするのが大変そうです。「時間」の壁が乗り越えられず、仕事を辞める人も大勢います。私の場合は、時間はクリアできそうですが、他に具体的な準備として何をすればいいでしょうか?(来月から1年生の女子のお母様より)

柳川さんの回答

今春のご入学、おめでとうございます。

小一の壁」は、時間だけではありません。「環境の変化に伴うストレス」があるため、各家庭によって様々です。その分、壁の越え方も千差万別。でも必ず何とかなるものです。

周囲へ甘えることも踏まえて、大きな気持ちで、心構えをしておきましょう。

1. 学童保育の時間が短い

保育園よりも学童保育の迎え時間が早いことは大きな壁の一つです。

春、夏、冬休み、そして学校行事の振替え休日なども学童保育の開所時間は短いです。

下に子どもがいる場合は、お迎えをはしごしなくてはいけませんから親としては大変ですね。

子どもが留守番を選択するケースもありますから、鍵の持たせ方、家での約束をきちんと作り、事前に子どもと話し合いをしておくことが大切です。

また、早めにお迎えに行けるお母さんに頼んでおける関係を築くことも必要です。

約束の例として参考までに記載します。

・鍵は伸びるストラップでランドセルにつける

・鍵を出すのは、家に着いてから、なるべく人目につかないように出す

・鍵っ子であることを友達に言わない

・留守番の時は、来客があっても出ない

・留守番の時は、電話にも出ない(低学年のみ)

・留守番の時に家に友だちを呼ばない(トラブルがあったときに対処できない)

・火を使わない

2. 子ども同士の対人関係が広がり、子どもが見えにくい

子どもだけの世界が増え、一人で行動できる範囲も広がります。

保育園時代と違い、子ども同士で「約束」をして集まれるようになるので、親の知らないところでの喧嘩やもめ事も出てきて、子ども同士のコミュニケーションが複雑化しストレスが増えます

子どもの様子をしっかり見守るためにもルール作りをしましょう。

・誰とどこに行くのかを必ず伝える

・帰宅時間は何時か

・子ども同士での買い物について

など、家のルールはもちろんですが、子どもの友人の親ともルール決めをしておくことが望ましいです。

3. 親の参加や子どもへのフォローが増える

保育園の頃は、子どもの荷物といっても着替えや紙パンツくらいでしたが、小学校へ上がると、教科書、文房具、体操着、補助教材などが増えます。

忘れ物をしないで登校できるようになるまでは、親のサポートが必要です。

また、「宿題」が出るため、学習面のフォローが必要になります。

そして、授業に必要な持ち物の準備も大変です。

「トイレットペーパー(やサランラップの芯、空きペットボトルなど)を持ってきて下さい」といった学校からの連絡も見落としてはなりません。

さらに、PTAへの参加を始め、保護者会などは平日の実施もあります。

家庭教育アドバイス・・・子どもも親も小1になったばかりのストレスは想像以上

保育園時代は重い荷物はほとんどありませんし、子どもだけで歩道を歩くこともありません。

先生も優しく、クラスメイトも20人余りでゆったりとした空間でゆったりとした時間を送っていました。

しかし、小学生になると重いランドセルを背負い、毎日学校まで歩き、体力が消耗します。

その上、1クラス30人以上になり、椅子に座って勉強しなければなりません。

子どもにとっては非常に大きな環境の変化です。

保護者にとっても同様です。

子どもの持ち物や学校行事についての準備や確認、そして宿題の確認も毎日欠かせません。

音読はキッチンにいながら背中で聞く、と言うことがしょっちゅうかもしれません。

学校からの連絡はプリントが主ですが、そのプリントは大抵ランドセルの底に蛇腹状になって入っていることが多く、見つけにくいものです。はじめのうちは、保護者がしっかりとプリント類をファイルに整理しましょう。

行事のお知らせや持ち物の予告は毎日見るカレンダーに書いておくことをお勧めします。

夜は何かと忙しいでしょうが、子どもの話を聞く時間を持ちましょう

食事をしながら、お風呂に一緒に入りながら、などほんのひと時でも構いません。

「今日は何を習った?」「何をした?」など、YES/NOで答えられない質問をすることで、会話が弾みます。親はお説教せずに、アドバイスもせずにとにかく聴くことに徹しましょう。

子どもは嬉しいこともそうでないことも、思う存分思いを吐き出すことでストレスが減ります

また、リラックスしながら会話をしているうちに、思わぬ情報が出てくることもあります。

例えば、明日、お弁当が必要だ・・・などです。

そんな時は、慌てて準備することになりますが、忘れるよりはましですから叱らないようにしましょう。

子どもの様子が何かおかしかったらすぐに担任に相談をしましょう。

親としてのストレスも大きいですが、子どもの成長を楽しみに、準備を整えて乗り切りましょう。

image by: Shutterstock

家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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【著者】 家庭教育アドバイザー 柳川由紀 【月額】 初月無料!月額508円(税込) 【発行周期】 毎月 第1月曜日・第2月曜日・第3月曜日・第4月曜日(年末年始を除く) 発行予定

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