「情報収集はできているはずなのに、なぜか頭に残らない」そんなお悩みが世界的コンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのもとに届きました。赤羽さんは自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の中で、情報過多時代の本質的な悩みに対して、シンプルかつ実践的な答えを提示しています。
Googleアラートに50個くらい登録して毎朝記事を読んでいます。たくさん読むと頭に入らなくなってくるのですが。
Question
メーカーの商品企画部におります。仕事がら、情報収集が大事なので、Googleアラートに50個くらい登録して毎朝記事を読んでいます。最初はよかったんですが、だんだん頭がいっぱいになってきて、読んでもあまり入ってきません。義務感で目では追っている感じなのですが、楽しく読めないのです。どうしたらいいのでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。まさにその通りで、記事はある程度以上読むと、それ以上なかなか吸収できなくなっていきます。
私もよくそれを感じますが、答えが一つだけあります。
それは、アウトプットすることです。お勧めは、外部での講演です。講演は、内容をしっかり精査し、さらに追加の情報収集をし、何人かと議論もして自分の考えをまとめるいい機会になります。頭が整理され、講演時の質疑応答やそこから広がるネットワークなどで、次のステージに進めます。つながりで次の講演依頼を受けることもよくあります。
講演は驚くほど頭が整理されますし、達成感もあり、仕事の幅も広がるので、お勧めです。
外部で講演なんかと思われたかもしれませんが、その機会を得るためには、自分の関心のあるテーマで30~40本ブログを書くことです。ブログを書こうとすることで、記事を読んでも頭に入りやすいですし、何より読む際の真剣度が変わってくるので、考察も進みます。「あ、そうか、こういうことか」という発見も続きます。
ブログは実名で発表できるならそれがベストですが、そうでない場合は、ハンドルネームで問題ありません。内容がよければ話題になります。商品企画部であれば、新商品開発プロセスや、マーケティングに関して企業秘密に関わらないところでたくさん書くことがあると思います。
ブログを書くとなぜいいかですが、何よりも頭が整理されます。そのテーマに関して深掘りをせざるを得ないので、感度が上がり、記事を読んでも「あ、これは役立つな」となってスムーズに吸収できます。ブログにはDMなどが来ますので、それも刺激になります。会いたいという人も出てきて、ネットワークが広がっていきます。もちろん、連絡先のGmailアドレスを特別に作ってフィードバックできるようにしておきます。
続けて書いているとブログのファンができてきて、ちょっとした講演を依頼されたり、オフ会をやりませんか、というお誘いも来たりします。
私の周辺でも、生成AIに関するブログを40本書いて仕事の幅がどんどん広がった方や、医療X AIのブログを何十本も書いて、素晴らしい知見を得た方もおられます。
こういうレベルになると、読んでも頭に入らないというレベルをとっくに通り越して、好奇心のかたまりになっていく、その活動自体が大変楽しく、成長し続ける、というステージに入ります。
楽しいですよ。ぜひやってみてください。
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