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意味不明すぎる「バカバカしい選挙」。解散には反対も“自民大勝予想”が出る異様な構図の正体

「反対」の声が多数を占め、多くの有権者が首を傾げる高市首相による突然の解散劇。しかしながら世論調査では「自民党の大勝」が報じられるという、摩訶不思議な状況となっています。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、このような現象が起きている背景を分析。「解散反対」と「自民投票」が同時に成立するという、「バカバカしい構図」を分かりやすくあぶり出しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:バカバカしい選挙

解せない「自民大勝」の世論調査。バカバカしい選挙

このタイミングで2月8日投開票の衆院選を取り上げないわけには行かないので、取りあえず原稿を書き始めましたが、そもそもが何を問う選挙なのか?何故こんな時期に強行するのか?こうした大前提が何も説明されていない意味不明な選挙なので、どの角度から書けば良いかも分かりません。安倍晋三首相が連発した解散も自己都合だけの意味不明なものでしたが、今回はそれに輪をかけて自己都合以外の理由が1ミリも見当たりません。

テレビなどでは大半の政党が掲げている「消費減税」の内容を比較したりしているようですが、与党も野党も「消費減税」という方向が一致しているのなら、あとは細かい内容を擦り合わせるだけですから、選挙など行なわずに国会で審議すればマッハで実現できます。それなのに、何で855億円も使って選挙をして、またまた政治空白を作って政策を遅らせるのか、あたしには分数の割り算と同じくらい理解できません。

そして、もうひとつ理解できない点は、1月末から2月頭にかけて実施された新聞各紙の全国世論調査の結果です。当初は朝日新聞だけが「自民有利」と報じていただけで、他の全国紙はすべて「解散評価せずが多数」「内閣支持率10P下落」など、自民党には厳しい数字を報じていました。しかし、今回の世論調査では、各紙が横並びで自民党の大幅議席増を報じたのです。この間に何があったのかと言えば、高市早苗首相の違法献金の発覚や失言など、マイナス要因しか見当たりません。

もともとが自民党にとってマイナス要因だらけの状況で強行された解散であり、高市早苗首相の高い支持率だけに頼ったギャンブルのような総選挙だったはずです。その上、裏金議員を全員公認したり、高市首相自身の違法献金問題や統一教会との問題など、次々とマイナス要因が上乗せされて来たところでの世論調査なのに、その結果が「自民が単独過半数を大きく上回る」とか「自民と維新で300議席に達する勢い」なのです。

あたしは自分の目と耳を疑いました。毎日2パックずつ納豆を食べているお陰で更年期の症状は治まっていたはずなのに、知らず知らずのうちに視力と聴力がおかしくなり始めたのでしょうか?それとも宇宙からの電波で日本中の人たちが集団洗脳されてしまったのでしょうか?はたまたあたしが住んでいる日本とは別の日本というパラレルワールドが存在するのでしょうか?…と、どんどん思考がSFの世界に寄って行ってしまうほど、あたしには摩訶不思議に思える世論調査の結果が並んだのです。

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いったん立ち止まった「立憲民主党支持」の多くの有権者

一方、ラジオを聴いていると、多くの番組のパーソナリティーやコメンテーターが、高市首相の「大義なき解散」を厳しく批判し続けていますし、全国の受験生や豪雪で選挙どころではない地域の人たち、海外にいて在外投票が間に合わない人たちへの配慮のなさを批判し続けているのです。中には歴代の自民党の首相が政権延命のために私物化して来た「解散権」の見直しに言及したコメンテーターも複数いました。

高市首相が解散を発表した直後、TBSラジオ『スタンバイ!』で「解散の是非」を問うメール募集が実施されたので、あたしはすべて文字起こしして、このコーナーで紹介しました。その時は、山ほど届いたメールのうち、解散に「賛成」は3通だけで、残りはすべて「反対」でした。その上「賛成」の3通も、うち2通は「選挙で裏金議員を落選させてやる」というような反対派からのもので、高市首相を支持するメールは1通だけだったのです。

これは『スタンバイ!』に限ったことではなく、多くの番組が同じような論調であり、番組内で読まれるメールも高市首相を批判するものが大半です。それなのに、嗚呼それなのに、それなのに…というわけで、どうしてこんな世論調査の結果になったのでしょうか?あたしとしては、自民党の裏金議員や統一教会議員が軒並み落選して大幅に議席を減らし「世論調査は不正確でした。チャンチャン♪」というのが理想的なエンディングです。

しかし、さすがにそこまでは望めそうもないので、今回は世論調査の通りになったと仮定した上で、その原因を考察してみたいと思います。

世論調査の通り「自民党の大勝」となった場合、最大の疑問点は「今回の解散には反対の人が多数」なのに「自民党に投票した人が多数」という矛盾です。つまり、世論調査の結果が現実となった場合には「解散には反対なのに自民党に投票した」という有権者が相当数いたことになります。で、この謎を解くために、めっちゃ久しぶりですが、頭脳は子どもでもベッドでは大人の女、迷探偵キッコナンに登場してもらいました。

キッコナン 「こんなに簡単な謎を解くのはビフォーブレックファスト、朝飯前よ♪」

きっこ 「待ってました!」

キッコナン 「これまで何度も大義なき解散で政権延命を繰り返して来た自民党政権だとは言え、今回ほど身勝手きわまりない解散は過去最悪レベル!だから多くの人が反対するのは当たり前なのよ。でも、解散に反対と言った人たちも、実際に解散して選挙が始まれば頭を切り替えなきゃならない。だって『解散に反対なので投票は棄権する』なんて言ったところで意味ないでしょ?」

きっこ 「そりゃそうね」

キッコナン 「解散に反対した人たちも、その多くが頭を切り替えて投票先を考え始める。特に今回は、これまで野党第1党の立憲民主党に投票して来た有権者の多くが、いったん立ち止まったのよ」

きっこ 「ああ、中道改革連合ね!」

キッコナン 「そう!立憲は公明の組織票が欲しかったみたいだけど、今回の結党は、これまで自公の連立政権に反対して立憲に投票して来た支持者の多くにとって『はぁ?』ってことだったわけ」

きっこ 「ふんふん」

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代表が足を引っ張ってるようにしか見えない中道改革連合

キッコナン 「そして、これは多くの人が言ってたけど『中道改革連合』というネーミングの悪さ。こんな学生運動みたいな政党名、ありえないでしょ?」

きっこ 「あたしも暴走族みたいだと思ったわ」

キッコナン 「参政党が選挙のたびに議席を増やしてるのは、当たり障りのない政党名がカルトな中身をカモフラージュしてるからなのにね」

きっこ 「そういう成功例を参考にしないとダメよね。自分たちの主張を政党名にすると、その主張に賛同する有権者からしか支持されないという『政党名あるある』、日本共産党を見れば分かるのに」

キッコナン 「中道改革連合の場合はネーミングの悪さに加えて、多くの支持者が公明との合体を疑問視してる最悪のタイミングで発射された野田佳彦代表の『昨日の敵は今日の友』というKY発言!この人って昔から自分では『うまいこと言った』と思ってKY発言を繰り返して来たけど、未だに空気が読めないのよね」

きっこ 「あたしもその発言が報じられた時には『アチャー!』って思ったわ」

キッコナン 「そもそもの話、消費増税を進めて来た張本人が今になって『消費減税』を掲げるのも勝手すぎるし、『原発ゼロ』を公明に合わせて『再稼働容認』に変えたのも支持者離れの一因となったし、自民党を統一教会問題で追及しようとした矢先に野田代表も統一教会問題が報じられちゃうし、もはや代表が党の足を引っ張ってるようにしか見えないのよね」

きっこ 「あたしも蓮舫さんとかを代表にして、政党名も『公民党』とか、もっと普通の名前にしてたら、ずっとイメージが良くなったのに…って思ったわ」

キッコナン 「今回の世論調査の結果を見ると、中道改革連合は小選挙区も比例も伸び悩んでいて、このままだと公示前の議席数を大きく割り込むと報じられてるのよ」

きっこ 「通常の選挙日程なら『まだ情勢が変わるかも』と思えるんだけど、今回は高市首相が『ボロが出る前に選挙しちゃう作戦』に出たからね」

キッコナン 「で、今回の謎の答えだけど、解散には反対だった多くの有権者のうち、相当数が中道改革連合を与党の受け皿とは見なかったってことよ。こんな状態で政権交代でもしちゃって、政策がバラバラの複数政党によるゴチャマゼ政権なんか誕生したら、今よりさらに不安定な世の中になっちゃうから、それなら裏金議員が当選しても今のままのほうがマシか…と判断した人たちが、みんな鼻をつまんで自民党を選択したってわけ」

きっこ 「なるほど!」

…そんなわけで、今回はコレと言ったネタがなかったので「もしも世論調査の通りの選挙結果となったら」という架空の1人2役漫才を繰り広げてみました。こんなことしか書けないのは、今回の選挙ほどバカバカしい茶番劇は他にないからですが、それでもあたしは投票へ行き、自民党の議席を1つでも多く減らすための最善の選択をして来ます。1票しかない権利を最大限に生かすのは、この「ハチドリの一滴作戦」しかありませんので。

(『きっこのメルマガ』2026年2月4日号より一部抜粋・文中敬称略)

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