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高市早苗首相が衆院選直前に“封印”した統一教会問題の核心「TM特別報告書」が突きつける“カルト癒着の決定打”

韓国で発見され、自民党と旧統一教会との深すぎる関係を「立証」する形となった「TM特別報告書」。しかしながらその内容を伝える日本の主要メディアは皆無と言っても過言ではなく、8日に行われる衆院選での「自民圧勝」の情勢調査を垂れ流し続けています。今回のメルマガ『『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~』では、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』等の著作で知られる辻野晃一郎さんが、安倍氏暗殺事件の判決やメディアの報道を疑問視するとともに、彼らと政界との癒着構造を検証。その上で、衆院選を前に我々有権者が見落としてはならない「国家的リスク」を鋭く指摘しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです:「TM特別報告書」徹底検証

「TM特別報告書」徹底検証

(Tansaのジャーナリスト辻麻梨子氏 @marikotsuji7の投稿より)

新年を迎えたと思ったらあっという間にもう2月です。「2月は逃げる」と言いますが、今月も盛りだくさんでお届けしますので引き続きよろしくお願い致します。皆様からのご意見やご質問もどんどんお寄せください。

さて、前号の「今週のメインコラム」では、安倍元首相暗殺犯とされる山上徹也被告に対する一審判決について、「実にお粗末な判決」と断じました。理由は、本犯行の背景となっている旧統一教会と自民党を中心とした政界との関係について一切の言及がなかったからです。コラムの最後に「山上被告には是非控訴していただきたいと切に願います」と書きましたが、期限ぎりぎりで控訴が決まったそうで、このまま幕引きにならなくてまずは良かったと思います。

旧統一教会問題は、外国の反日・反社会的勢力が、日本人信者から巨額の資金を収奪し、多くの家庭を破壊してきただけでなく、日本の政界に深く入り込んで政界工作を続けてきたという、国家の根幹を揺るがす大変深刻な問題です。政府は日本国民に対する加害を放置し、それが被害の拡大を招くと共に、山上被告の犯行にも直結しました。

山上被告の犯行がなければ、その後も何事もなかったかのようにこの関係が続き、実質的に国家が外国勢力に乗っ取られるような可能性すらあった大問題ですが、なぜか日本では実態解明が進まず、国民の関心も盛り上がらず、自民党の党内処分と同教団への解散命令だけでお茶を濁されたような印象でしたが、今回、司法までもが「我関せず」の態度を示したのが先日の判決だったと思います。

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一方、教団本部がある韓国では、当局による捜査が着々と進んでいて、教団トップの韓鶴子総裁が逮捕・起訴されており、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏にも、同教団への便宜を図った見返りに金品を受け取った罪で懲役1年8カ月の実刑判決が出ています。

李在明(イ・ジェミョン)大統領は、宗教による政治への介入について、「新天地(新天地イエス教証しの幕屋聖殿)と旧統一教会が韓国社会に及ぼす害悪をあまりにも長く放置していたため弊害がきわめて大きい」、「宗教的信念と政治が結合することは国が滅びる道だ。必ず根を抜かねばならない」等と発言して「政教癒着」に対する厳罰化の必要性を強調しており、日本との対応の違いが鮮明です。

その韓国での捜査過程で発見され証拠として採用された文書が所謂「TM特別報告書」で、日本では『週刊文春』がスクープしていますが、例によって新聞やテレビなどの大手メディアはほとんどまともに取り上げません。そのような中、このハングルで書かれた3,212ページにも及ぶ文書は、鈴木エイト氏、青木理氏、多田文明氏など複数のフリーランスや専門家によって解析が進められています。

中でも、私が調べた中では、使命感を持って韓国ネットメディアとも連携・協力し、追加取材も行いながら同文書を最も精緻に分析しているのが冒頭で投稿を引用したtansaチームです。彼らの報告を読むと、大手メディアが本件を扱わない理由もわかります。政界だけでなく、大手メディアもまた同教団に汚染されているからです。

【関連リンク】「問われる」のはマスコミ各社の方だ(197)

本メルマガでは、これまでも旧統一教会の問題を取り上げ、直近では1月16日に配信した第140号の「今週のXから」で「再燃する旧統一教会問題について」と題して「TM特別報告」についても取り上げました。以下はそれがMAG2NEWSに公開されたものです。

【関連記事】高市首相「突然の解散」と「統一教会問題から逃亡」の因果関係。3200ページの「TM特別報告」が炙り出した自民との深すぎる癒着

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今回、あらためてここに本件を取り上げたのは、このメルマガが配信される2月6日が解散総選挙の投票日直前にあたるからです。高市氏の基本スタンスは、「裏金議員完全復活」、「旧統一教会議員完全復活」であり、以下の各リンクでも明らかなように、それを隠そうともしていません。

【関連リンク】https://x.com/officeofhagiuda/status/2014609229873873243

【関連リンク】https://x.com/hakubun_s/status/2015032086026207582

【関連リンク】https://x.com/HON5437/status/2017940274283217147

【関連リンク】https://x.com/HON5437/status/2017566803288006727

また、テレビ番組で旧統一教会との関連について質す他党議員に対しては、高市氏の常套手段でもありますが、「TM特別報告書」を「出どころ不明の文書」として開き直り、「名誉毀損」などと言って恫喝するわけです(以下参照)。

【関連リンク】https://x.com/ktsujino/status/2016096605624270863

ちまたの情勢調査では、自民党の地滑り的大勝利が予測されているようですが、本当にそれで良いのでしょうか。身勝手な不意打ち解散を行い、物価高も円安も放置、中国との関係も冷え込んだまま、裏金問題や旧統一教会問題にフタをし、さらには「国論を二分するような大胆な政策、改革に挑戦したい」などと言いながら何も語らず、NHKの党首討論番組からもウソをついて逃げ出すような人物を、日本国民の多くはいかなる理由で信任しようとしているのでしょうか。

この人が、政治を国家国民のためではなく、自分自身のために利用していることは既に明らかだと思います。後になってから悔やんでも遅いのです。

最後に、tansaチームについてや、彼らによる「TM特別報告書」の分析内容については以下をご覧ください。以前に英国の「べリング・キャット」の紹介をしたことがありますが、日本にもこのような調査報道チームが誕生したことを歓迎したいと思います。

●Tansaとは:「Tansaを知る
●「TM特別報告書」について:「日韓共同取材「『M特別報告書』 自民党に巣食った統一教会 『TM特別報告書』を徹底検証し、衆院選中に報じます
●「TM特別報告書」についてtansaチームが語る動画:「自民党に巣食った統一教会【Tansa×デモクラシータイムス 探査報道最前線】20260130

(本記事は『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中 』2026年2月6日号の一部抜粋です。このほか、「ソニーやテスラの最近の動きから感じること」と題した「今週のメインコラム」や「読者の質問に答えます!」など、レギュラーコーナーも充実。この機会にぜひご登録をご検討ください)

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image by: X(@萩生田光一事務所【前衆議院議員・東京24区】

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辻野 晃一郎(つじの・こういちろう):福岡県生まれ新潟県育ち。84年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了しソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の事業責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、グーグル日本法人代表取締役社長を務める。2010年4月にグーグルを退社しアレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長。また、2022年6月よりSMBC日興証券社外取締役。

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【著者】 辻野晃一郎 【月額】 ¥880/月(税込) 【発行周期】 毎週 金曜日 発行

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