衆院選を前に、「積極財政」を掲げる政権への評価が大きな争点となりつつあります。とりわけ注目されるのは、日本経済新聞が展開している一連の批判的な論調です。人気コンサルタントの永江一石さんは自身のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の中で、日経の警鐘を、特定の政治家への好き嫌いではなく、日本経済が直面する構造的リスクに向けられたものとして読み解いています。
今週の気になるニュース
● 衆院選公示「積極財政」論戦火ぶた 2月8日投開票、政権評価問う
最近日経新聞が高市政権に対して、かなり踏み込んだ批判を展開しています。
これに対して高市支持者の方々が「日経は左翼だ」「反日メディアだ」などと騒いでいますが、正直アホかと思いますね。
日経新聞は日本で唯一といっていい経済の専門紙です。彼らが批判に回っているのは、別に高市さんが嫌いだからではなく、その政策が経済の基本から見てあまりにもデタラメだから。
日経は積極財政についてはっきり批判的です。これは決してイデオロギーの対立ではありません。まともな経済学者やビジネスの最前線にいる人間からすれば、今の日本で無策に赤字国債を刷りまくるのがどれだけヤバいか、火を見るより明らかだからでしょう。
※まともな経済学者の考えは以下が参考になります
■経済学の羅針盤・エコノミクスパネル(日経新聞) テーマ「円安、金利上昇と食品消費税ゼロ」
結局、各党とも「減税!」「消費税廃止!」と耳障りのいいことばかり言っていますが、それはただのポピュリズム(大衆迎合主義)です。自分たちの代さえ良ければ後の世代はどうなっても知ったこっちゃないという姿勢が、どれだけ無責任か。
一番分かっていないのが、為替とアメリカとの関係です。高市さんが勝てば、市場は「日本はさらに円を刷りまくるんだな」と判断して猛烈な円安と株高が進むでしょう。円安を止めるために「為替介入」をしようとしても、日本は現金でドルを持っていないから米国債を売らないといけない。米国は米国債を売られたら一緒に米国債も暴落してしまうから困る。だからなんとか日本をもう少し円高にしようとレートチェックもでしてくれました。
高市さんは円安で株価が上がっているのを「私が上げました」などと言っていますが、それは単にあなたが円を安くしたから株価が上がっただけ。わたしは高市さんが嫌いで言っているのではなく、経済の基本も国際情勢のパワーバランスも分かっていない人がトップに立つのが純粋に危なすぎると思うから言っているんです。
日経新聞が怒っているのは、日本の経済が崖っぷちにあるという警告です。これを左翼の陰謀で片付けてしまうのは、あまりにリテラシーが低い。やってみなきゃ分からないなんて無責任なギャンブルに、日本の未来を預けるわけにはいかないのですから。
なにも1ドル70円にしろと言ってるわけじゃない。110~120円の適正値に戻さないと自国通貨の価値がどんどん損壊されていってしまうのです。
この記事の著者・永江一石さんのメルマガ
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