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太閤さんの夢の跡。秀吉が眠る豊国廟からの眺めを、天下人気分で

長い戦乱で荒廃した京都に多額の財を投じ、復興に尽力した豊臣秀吉。だからこそ、京の人たちには現代でも「太閤びいき」が多いのだそうです。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』は著者である英 学(はなぶさ がく)さんが、「太閤さん」の廟所「豊国廟」を、麓にある豊国神社からの道程を含めて紹介しています。

豊臣秀吉が眠る豊国廟

京都には豊臣秀吉の墓があります。どこにあるか知っている人は意外と少なかったりします。ねねの墓は高台寺にありますよね。八坂神社から清水寺へ向かう賑やかな場所にあります。秀吉の墓は東山・阿弥陀ヶ峯の山頂にあります。太閤さんの廟所「豊国廟は麓から一直線に続く階段の上にあるのです。麓付近に豊国神社があります。国立博物館の隣です。この辺りは智積院や三十三間堂などもありますよね。

豊国神社

image by: 京都フリー写真素材

豊国廟があるのは、国立博物館や智積院がある東山七条の交差点から東へ続く坂道の上です。智積院のすぐ北側から坂道へ入ると豊国廟参道の石標があります。すぐ側には京都女子大学のキャンパスがあります。

坂道を上って行くと鳥居が見えてきます。ここからは京都タワーや天王山・男山なども望めます。鳥居の正面には拝殿と授与所があります。ここは太閤坦たいこうだいら)とも呼ばれ、かつての豊国神社があった場所です。しかし豊臣家滅亡の後徳川家によって一旦廃絶しています。その後明治になってから現在の豊国神社が再興されました。この辺りには秀吉が好きだった桜の木が多く植えられていて春は美しい花が楽しめます。

拝殿をくぐると豊国廟へ続く長い階段が山頂まで伸びています。豊国廟まで行くには約500段の階段があり、拝殿からは往復30分ほどかかります。豊国廟まで行く場には授与所で大人・100円を支払います。授与所が閉まっている場合は志納金箱を利用しましょう。

ひたすら階段を登ると神門が見えてきます。まだ山頂ではありません。この神門の先にまだ後半部分の階段が続いています。神門には豊臣家の家紋・五七の桐が刻まれています。桐は鳳凰が飛来する縁起の良い植物とされ、格式の高い紋です。

真っ直ぐ続く階段の先に石塔が見えてくると達成感が味わえます。この豊国廟がある阿弥陀ヶ峯の標高は196メートルあります。山としては高くないですが、山頂まで階段で一直線に登るには険しいものがあります。墓である石塔は高さ約10メートルあり、途中の神門とともに伊藤忠太によって設計されました。

阿弥陀ヶ峯は木々が生い茂っているので景色はあまり良くないですが、京都御所などを確認することが出来ます。この風景を見れば天下人になった気分を味わうことが出来るでしょう。

image by: 京都フリー写真素材

いかがでしたか?京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: WikimediaCommons(名古屋太郎)

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毎年5,000万人以上の観光客が訪れる京都の魅力を紹介。特にガイドブックには載っていない京都の意外な素顔、魅力を発信しています。京都検定合格を目指している方、京都ファン必見! 京都人も知らない京都の魅力を沢山お伝えしていきます。

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【著者】 英学(はなぶさ がく) 【発行周期】 ほぼ週刊

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