地球上には生物種が870万種も存在し、うち名前が付いているのは僅か120万種に過ぎず、残りは発見と命名をひたすら待ち続けています。あなたが発見者なら、どんな名前を付けたいですか?今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、「えっ、ふざけているの!?」と思ってしまうような意外な「新発見生物の珍名」を紹介しています。
ユニークな名前の生物たち
植物の世界、動物の世界それぞれにいろいろと新種の発見が続いています。彗星の時にも書きましたが「間違いなく新発見」とならないといけません。これまでに発見されていたものと何が違うのか、それが「新種」と認めるに値するのか、そういったところが確認され、学術論文に載って認められてこそのようです。
細かいところは分類によって違うのですが、いずれにしろ、自分が発見したものに自分の名前がついたり、自分の好きなように名前が付けられるとなると、それは最高に嬉しいことでしょうね。
そういう中で、面白い名前というのは色々あります。昔、聞いたものでは「ナンジャモンジャ」という和名のコケがあります。発見された時に、そもそもこれはコケなのか、シダ類なのか、菌なのか?一体なんじゃ?ナニモンじゃ?ということから、「なんじゃもんじゃ」議論になりました。結果、コケだと認定されたのですが、名前は「ナンジャモンジャコケ」となりました。
名前の面白い昆虫としては、「トゲハムシ」の仲間について、以前にご紹介したことがあります。羽にトゲを持つ種が多いので「トゲハムシ」という分類になったのに、トゲのないのがいて「トゲナシトゲハムシ」などという面白いことになったものもあります(和名)。
ナンジャモンジャコケも面白いですが、最近のニュースでも話題になったのが「ダイダラボッチ」。
私たちが普段目にすることのない地下にも、いろんな生物が生息しているのですが、その中に「ナガコムシ」というグループがあります。これまでは日本由来の種は見つかっていなかったのが、先日、なんと2種類も見つかったと報じられました。そのうちの1つは全長およそ10mmで、コムシ類では最大ということから「ダイダラボッチ」と名付けられました。
「だいだらぼっち」は、日本の昔話で出てくる巨大男ですね。近江国の土を掘って富士山を作り、掘った跡が琵琶湖になったとか、だいたい大きな湖沼、池はだいだらぼっちの足跡や手をついた跡だったり…。その名前が虫についたというのも興味深いですね。
今年の1月には、アメリカのフロリダ州で見つかった新種のハチに「イチロー」と名付けたというのもありました。すごいですね。ハチの名前がイチロー。この名前をつけた昆虫学者はもちろんイチローの大ファンだそうです。
もっと面白いのが見つかりました。ハリーポッターファンの方なら「え!」と思う名前のクモがいます。インドで見つかった新種のクモにつけられた名前は「エリオビクシア・グリフィンドリ」。
グリフィンドリ…これは、『ハリーポッター』の中で、魔法学校の生徒たちが入る寮の名前の一つ「グリフィンドール」にちなんでいます。なんとこのクモ、その寮の所属を分ける「組み分け帽子(Sorting Hat)」の形にそっくりなんです。クモを発見した3人の研究者のうちの1人がハリポタの大ファンで、「ぜひ、この名前をつけたい」と願っていたそうです。
この話に作者のJ.K.ローリングさんも大喜びだったそうです。ハリポタの世界には不思議な生物もたくさん出てきます。こんなクモも出てきても面白いかもしれませんね。
私たちが知らない、見つけてないだけで、世の中にはたくさんの生物が生息しています。ずっと同じ仲間だと思っていたものが、ある時、「あれ?これは違う性格を持っているぞ」ということで新種と認定されることもあります。
まだまだ私たちには探検、研究する余地がいくらでもあるようです。
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