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TRFのSAMが考案!「自分史上最高の体」にする体幹ストレッチ

結成25周年を迎えたTRFのSAMさん。56歳となった今も第一線で活躍し、若々しい体を維持する秘密が、著書『年齢に負けない「動ける体」のつくり方』で明らかになりました。代々続く医師の家に生まれ医師を目指していた少年が、ダンスに出会いダンスで生きていくと決めてから40年余り。日々の努力から生まれた1日たった3分の「SAMオリジナルのダンサー式ストレッチ」で、「自分史上最高の体」を手に入れてみませんか?

『年齢に負けない「動ける体」のつくり方』
(SAM/クロスメディア・パブリッシング)

アンチエイジング実践には体幹強化を真っ先に

年齢を重ねるほど、“衰え”が体のあちこちに表れる。筋肉がやせ細り、階段の上り下りで息が切れ、体の疲れがなかなか抜けない。20代30代の若い人でも、不摂生を重ねればどんどん愚鈍な体になっていく。思うように動かないこの体、なんとかならないものか。そんなことを意識し始めた人にオススメしたいのが、体幹を鍛えるストレッチだ。

体幹は「体の幹」と書くだけあって、すべての軸となる部分。人間が立ったり動いたりできるのは、全部体幹のおかげ。内臓が正しい位置でしっかり機能するように支える重要な役割も担っている。ここが強い人と弱い人では、体の疲れやすさから見た目の若々しさまで、大きな差がつく。

昨今を流行りのアンチエイジングを実践するためには、真っ先に体幹を強化すべきだ。そう指摘するのは、1990年代に一世を風靡した音楽ダンスユニットTRFのメンバー・SAMさんだ。自ら執筆した書籍『年齢に負けない「動ける体」のつくり方』(SAM/クロスメディア・パブリッシング)にて、“自分史上最高の体”にアップデートする方法を紹介している。

20代の体に。体幹エクササイズ「つま先立ちスクワット」

若々しい肉体を作り上げるため思い浮かべるのが、ハードな筋トレや食事制限。どうしても過酷なイメージがつきまとう。しかしSAMさんが提唱するのは、1日たった3分でできるストレッチだ。

ストレッチを運動前の“準備体操”として考える人が多い。しかし体の内部、コアな部分をしっかり意識しながら全身を動かせば、ストレッチでインナーマッスルが鍛えられる。この他、腰痛や首・肩こりなどの不調を楽にし、ヒーリング効果や気持ちを和らげストレスを解消する効果もあり、悩ましい体を抱える人ほど実践すべきだ。

本書は、SAMさんが考案した1日たった3分で20代の体に若返る4種類のストレッチ、計12パターンを解説している。本稿では、体幹を強くする「つま先立ちスクワット」をご紹介したい。

  1. 両足をそろえて立ち、手のひら側が上を向くように両腕を真上に伸ばす。両足はぴったり床につけたまま、背骨一つひとつの間に隙間を作るようにグッと伸びをして、姿勢を整える。
  2. 両腕を伸ばし切った状態でかかとを上げ、つま先立ちになる。
  3. ゆっくり膝を下げる。お尻がかかとにつくぐらいまで曲げたら、膝を伸ばして2の状態に戻る。2~3を5回程度繰り返そう。

このストレッチのポイントは、膝の曲げ伸ばしをするとき、上半身をできるだけまっすぐな状態でキープすること。前や後ろに傾かないように気をつけよう。両腕が前に下がってくると負荷が弱まるので、ピンと真上に伸ばした状態を保つべし。

ブレない体幹を作るため、より負荷がかかるようSAMさんが考案した「つま先立ちスクワット」。20代のしなやかな体を取り戻すためにも、まずはトライだ。

本書ではこの他、「瞬発力が身につくストレッチ」「体を引き締めるトレーニング」「脳の活性ストレッチ」を紹介している。TRFを結成して今年で25年。56歳になった今でもダンサーとして第一線で活躍し続けるSAMさんの秘訣が本書にある。ぜひ実践してほしい。

「本気でダンスをやろう」と腹をくくった父親の言葉

一流が実践するストレッチ方法を知ったのはいいが、それを“続ける”ことができなければ意味がない。毎日コツコツとストレッチを続けていくにはどうしたらいいだろう。

本書は、SAMさんのこれまでの人生を振り返る軌跡も取り上げる。音楽アーティストに比べ、ダンサーの地位が低かったかつての日本で、一流を目指しがむしゃらに駆け抜けたSAMさんの半生には、なにか1つのことを“続ける”ヒントが隠されていた。

56歳になった今でも舞台で一流のパフォーマンスを続けるSAMさん。しかしダンスと運命的な出会をする前は、医者を目指していたそうだ。SAMさんの実家は埼玉・岩槻藩の御典医に端を発する医者一族。医者家系の家に生まれたからには、SAMさんも医者になるべく子どものころから勉強の日々だった。

高校1年生のとき、クラスの教室でダンスを踊る同級生と出会う。勉強漬けの日々に、ダンスという存在は刺激的だった。そして1970年代後半、「サタデーナイトフィーバー」が大流行するディスコブーム真っただ中のとき、SAMさんは衝撃を受ける。

初めて入ったディスコ。大勢の人が集まるど真ん中で、白いスーツの男性が踊り、誰もがその姿を見入っていた。この光景を目にして、「自分もああなりたい!」と強く思ったそうだ。それからは勉強を忘れてディスコに通い続けた。高校2年生の冬には「ダンスをやめさせられるくらいなら一人で生きていく」と決め、15歳にして家を飛び出してしまった。

その強い決意もむなしく、2週間後あえなく連れ戻されたSAMさんは、家族に「どうしてもダンスをやりたい」と訴えた。反対されるだろうと半ば諦めたとき、父親からこんな言葉をもらった

「将来、何になってもいい。ダンサーになろうがなんだろうが、なんだっていい。ただ、やると決めたならとにかく真面目にやれ。大事なのは何をやるかじゃなくて、どれだけ努力できるかだ」

覚悟が通じたのか、父はダンサーになることを認めてくれたのだった。このことがきっかけで、「本気でダンスをやろう」と腹をくくったという。

ここからSAMさんのダンサー人生が始まるのだが、決して簡単なものではなかった。当時の日本は、ダンサーといえば「バックダンサー」を思い浮かべる時代。裏方のような存在だった。そのためプロのダンサーになるべくアイドルとして活動したり、NYにダンス留学したり、紆余曲折を経験した。

それでも夢を諦めることなく続けられたのは、あの父親の言葉があったからであり、どんな状況でも志を曲げずにコツコツ続けてきた結果だと、SAMさんは本書で振り返る。

その後、日本を代表する音楽家小室哲哉さんと運命的な出会いを果たし、日本を席巻した音楽ダンスユニットTRFを結成。今では浜崎あゆみ、V6、東方神起など、名だたるアーティストの振付・演出も手掛けるようになった。

年齢に負けない若々しい体を作ることも、日本を代表するダンスユニットして活躍することも、その裏には“毎日コツコツ続ける”という当たり前の努力が隠されている。毎日の積み重ねを怠らなかったからこそ、SAMさんは56歳になった今も一流の座に居続けられる。TRFとして25周年を迎えた今も、これからも、その努力は決してやめないだろう。

20代の頃のような体を手に入れたいと願う方は、ぜひ1日たった3分の努力を続けてほしい。積み重ねた努力は確実に体に宿るはずだ。(文=いのうえゆきひろ)

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いのうえゆきひろ

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