時間は有限であり、悩んでいる暇はない、と分かっていても悩みは尽きない──。そんな方のために、今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では著者でテレビ朝日「報道ステーション」などの解説でもお馴染みの谷原誠さんが、メジャーリーグという大舞台で活躍した松井秀喜選手やイチロー選手が実践している「悩まなくていいことの線引」を紹介しています。
悩まなくていいこと
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
ある人が、毎日やるべきことがたくさんあるのに、時間が足りないことに悩んでいました。
仕事はたくさんある。家事も少しはしなければならない。同僚との付き合いで飲み会も行かないといけない。テレビのニュースもチェックしないと。連続ドラマを見ないと友達との話題についていけない。それに、一つ悩みがありました。映画の「アルマゲドン」を観てから、いつ、宇宙から隕石が落ちてこないか、と毎日、悩んでいたのです。
実は、明治維新の立役者である坂本竜馬も同じような悩みがあったそうです。竜馬は若い時に、「天から大きな石が降ってくるかもしれない」と思って、毎日悩んでいたそうです。ところがある日、「落ちてくるかどうかも分からない石に怯えて過ごすのは時間がもったいない」と気づき、悩むのをやめたそうです。そして、猛烈に働き始めます。
これは、本当かどうか、真偽はわかりませんが、真理を示唆しています。
1日の時間は24時間。有限ですから、優先順位の高いことをこなし、優先順位の低いものは犠牲にしていかなければなりません。
「宇宙から隕石が落ちてくること」
「天から大きな石が降ってくること」
に思い悩むことは、優先順位が高いでしょうか、それとも低いでしょうか。こうして考えてみると、検討する余地もないようです。
「自分にコントロールできないこと」
「あるかどうかもわからないこと」
に悩むことほど、時間の無駄はないことに気づきます。しかし、私たちは、往々にして、「自分にコントロールできないこと」に悩みがちです。
- 家族や上司の性格
- 同僚や友人が自分のことをどう噂しているか
- 投資している人は株価など
- 周りの環境
これらのことに悩む時間を捨て去るだけで、かなりの時間を確保することができるでしょう。
大リーグで活躍した、松井秀喜選手の言葉に次のような言葉があります。ヤンキース入団直後に不振だったころ、マスメディアから連日厳しいコメントを書かれました。その際、松井選手は
「気になりません。記者が書くことは僕にはコントロールできません。コントロールできないことには関心を持ちません」
と答えたそうです。同じく大リーグで活躍した、イチロー選手も、打率争いについて尋ねられたとき
「愚問ですね。他の打者の成績は僕には制御できない。意識することはありません」
と答えたそうです。私たちも、自分にコントロールできないことに悩むのはやめて、自分にコントロールできることのみに集中することができれば、今より少し、時間が増える気がします。
今回は、ここまでです。
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