社会に出てからいきなり経験すると大変な目標管理、できれば子供のうちから身に付けておきたいものです。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを! 』では著者の石丸智信さんが、子供たちが上手に目標管理を回していく3つのポイントを記しています。
「目標による管理(マネジメント)」を子どもたちに当てはめると…
以前聴講した管理職を対象とした研修において、部下のモチベーションを高めつつ、自発的に行動してもらう一手法として「目標による管理(マネジメント)」が取り上げられていました。本号では、研修で触れられていたその概要を踏まえて考察していきたいと思います。
「目標による管理(マネジメント)」と聴くと、相手を取り締まるとか、相手を縛るなどといった印象があるかもしれませんね。しかしここでは、「目標による管理」によって、その人の持っている能力を引き出し、発揮することになります。
仕事における「目標による管理」とは、自分自身が追求すべき仕事の「成果」を明確に意識し、その成果を上げていくための「目標」と具体的な「実行計画」を自ら設定していくことを通して、自律的に仕事を進めていくマネジメントの方法です。
仕事での目標というと、上司(企業)から与えられたノルマ(目標)をイメージされる方も多いかもしれませんね。
「目標による管理」での、目標というのは、上司、リーダーから一方的に与えられるものではありません。まず、部下、メンバーなどが自らの目標を設定し、その目標をもとにして、上司と部下が話し合いながら、双方納得の上で目標を設定していくことになります。
では、ここで、上記の「目標による管理」の概要を、子どもたちに当てはめて考えてみます。子どもたちにおける「目標による管理」としても、まず、子どもたち自身が目指す「こうなりたい」といったようなあるべき姿、ありたい姿を明確にしていくことが大切だと思います。
そして、その姿に近づいていくための目標を設定するとともに、その目標に向けての具体的な行動計画を設定していくことになります。また、「あるべき姿」「目標」「行動計画」に基づいて、自発的に行動に移していくことになります。
仕事における「目標による管理(マネジメント)」を有効に活用していくための条件が3つあります。
まず、1つ目は、目標の意味や意義が明確になっていること。つまり、目的が部下本人と上司ともに共有化されていることです。
2つ目の条件は、部下本人がその目標を達成することについて心から納得して、やる気になっていること。
最後の条件としては、部下本人と上司とが、その目標達成に対して協働関係(相互協力・支援の関係)ができていることが必要となります。
この3条件を子どもたちにおける目標管理に置き換えると、1つ目の条件は、子どもたち自身が、「この目標は何のためか」といったことを明確にすること。つまり、「こうなりたい」といったようなあるべき姿を明確にすることが大事になります。
2つ目は、子どもたちがその目標を達成していくことを自らが納得し、自発的行動に向けてモチベーションが高まっていること。つまり、まずは、子どもたち自身が目標や行動計画を立てていくことが大切なのではないかと思います。
3つ目としては、子どもたち自身が設定した目標に対して、親御さんをはじめとした周りの人たちのサポート体制を構築していくこと。つまり、子どもたち自身が持っている可能性を否定せずに信じて、応援していくことが、目標による管理を有効に機能させるための条件として大切なことになってくるのではないでしょうか。
本号では、目標設定等に関する一手法である「目標による管理(マネジメント)」の概要を踏まえて考察しました。目標を考える上での一助になれば幸いに思います。
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