読者からのさまざまな質問に回答してくれる、メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さん。今回は、自費出版をしたいという人に、どんな準備をしたらいいのか、とっておきのノウハウをアドバイスしています。
Kindleで自費出版を目指すための手順
Q.
Twitterで「小説家になりたくて、あなたに本当に才能があるのなら、まずはKindleで自費出版でいい」とのご意見を伺いました。Kindleで自費出版を目指すための下書きの手段として何種類かあると思うのですが、
- メモ帳やWord等でローカルで書きためる
- ブログやnoteでアウトプットしながら書きためる
要は事前に公開してから電子書籍化するか、いきなり電子書籍化するかの違いだと思うのですが、永江さんの最近の著書はブログやメルマガ→電子書籍という流れですよね。
今から「そうだKindleで自費出版しよう!」と思う人に、上記のどちらがお勧めでしょうか?(どっちでもいい、とにかく書け!話はそれからだ!かもしれませんが、もし違いがあれば)
また、より良い案をご存じでしたら、それも併せて聞かせていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
永江さんからの回答
いや、素人がやみくもに書いた小説なんて絶対売れないので「とにかく書け」とは言いません。本当に小説を書きたいなら、まずきちんとストーリー展開のマインドマップを作ってから書き始めるべきだと思います。
ライティングや脚本のプロなら全体の構想や筋書きを考えながら書くこともできますが、初めて小説を書く人が思いついたことから書き始めると、バラバラで何を言いたいのは分からない文章になってしまいます。つまり、物語の肝は何で、登場人物はどんな背景を持っているか、このシナリオが起こったらみんなにどう影響を与えるかなど、小説の世界観やストーリーを最初に細部まで練り上げることが大切なんです。
以前、大手ゲーム会社の仕事をしたときに大人気RPGの企画制作の舞台裏を垣間見たことがあるのですが、大きな会議室の壁一面に模造紙を張って、ゲームの世界観やイベントや登場人物などの設定を事細かに貼り付けていました。今で言えばマインドマップです。
私が以前マガジンハウスから本を出した時も(当時、今井美樹についで歴代2位という記録でした)、構想をまとめて書き上げるまで2年くらいかかりました。なので、最初にマインドマップを作り、小説の中身を綿密に創り上げるのが良いでしょう。構想をしっかり作ったら後は一気に書けるはずなので、結果的に書き上がるのも早いと思いますよ。
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